【2025年度受験生向け】大学入学共通テストでの数学の出題形式と対策・勉強法!
2025年度共通テストは、新しい指導要領に基づいたこれまでと違う試験範囲の問題が出題されます。
特に数学では数学IIBの出題範囲が数学IIBCに変更となり、対策するべき内容が変化しました。
この記事では、2025年度以降の大学入学共通テストにおける数学の特徴について、これまでの共通テストとの違いやプレテストや本試の状況を踏まえて、解説していきます!
この記事のポイント
3行で記事の要約!
- 2025年度以降の共通テスト数学の試験範囲がわかる。
- オススメの時間配分や解答戦略を紹介。
- 共通テスト数学で基礎から満点が取れるようになるまでの勉強法を紹介。
この記事を読むと…
- 自分たちが解く共通テストの内容がわかる!
- 当日戦略がわかるので、合格点が取りやすくなる!
- 効率的な勉強法がわかって無駄な時間を削減!
この記事の執筆者
現論会ジャーナル編集長 寺田貴博
開成中学校・高等学校を経て東京大学農学部を卒業。
現論会を運営する株式会社言楽舎の執行役員。
「大学受験参考書を知り尽くしたコーチング指導のプロ」として、日々難関大受験生の自学自走と第一志望校合格をサポートしている。
2025年度以降の大学入学共通テストの数学概要
まず、大学入学共通テストにおいて2025年以降はどのような問題が出題されているのでしょうか?
まずはそこに関して見ていきましょう!
まずは、2025年度共通テストの試験時間と出題範囲をまとめたのでこちらをご確認ください。
試験時間 | 試験範囲 | |
数学IA | 70分(100点) | <Iの範囲>(全問必答。大問1~2に相当。) ・数と式 ・二次関数 ・図形と計量 ・データの分析 <Aの範囲>(全問必答。大問3~4に相当。) ・図形の性質 ・場合の数と確率 |
数学IIBC | 70分(100点) | <IIの範囲>(全問必答。大問1~3に相当。) ・いろいろな式 ・図形と方程式 ・指数関数・対数関数 ・三角関数 ・微分・積分の考え <Bの範囲>(BまたはCから4問中3問選択。大問4~7に相当。) ・数列 ・統計的な推測 <Cの範囲> ・ベクトル ・平面上の曲線と複素数平面 |
数学IAの特徴
・数学Aから「整数の性質」が消失。
・大問が全問必答に変化。
・データの分析で「仮説検定の考え方」、「外れ値」が新登場
・場合の数と確率で「期待値」、「頻度確率」が新登場
数学IIBCの特徴
・「ベクトル」が数学BからCへ引っ越し(勉強内容は変化なし)
・「平面上の曲線と複素数平面」が数学IIIから引っ越しして新登場。選択問題に追加。
試験時間と時間配分について
試験時間はそれぞれ70分間です。
昨年度までは数学IAが70分間、数学IIBが60分間でしたが指導要領の変化によって数学IIBCもボリュームアップ。試験時間が10分延長される形となりました。
数学IAは4問構成のため、大問1問あたり平均17分での回答
数学IIBCは6問分解く必要があるので、大問1問あたり平均11.5分の回答
が必要になりました。
(大問ごとにボリュームが異なるのであくまで”平均”です。)
特にIIBCの時間配分は4問分解けばよかった前年度からかなり変化します。
「過去問は1問17分でよかったから」と同じ感覚で解くと間に合わなくなってしまうので、1題1題の突破ペースを間違えないように注意しましょう。
問題の特徴
数学に限らず大学入学共通テストでは、知識だけでなく思考力が重視された作問が目立ちます。
したがって、共通テストの数学でも日常的なシーンにおいて数学的知識を活かすような問題が出題されます。
これは階段の踏面の範囲を求める問題。
センター試験の時にはなかった現実のものに対する数学的考察を求める問題です。
そして、これは長いリード文によって、問題の背景が説明され、それを満たすような立式をしたのちに数学的処理を行っていく問題。
今まではいきなり文字で置かれた式が与えられている事が多かったですが、このような立式から考えさせる問題も出てきているのです。
この他にも、会話形式で問題を解いていく問題など、計算の正確さだけでなく、式を正確に立てる能力も見られています。
「長いリード文をきちんと読み解き正確に立式する」、という今までの受験では問われてこなかったような出題が目立つので、ここに対して対策をうっていく必要があるでしょう!
共通テストになり、リード文を読み解いて式を立式する出題が追加!
大学入学共通テストの数学に対する対策
思考力を問う問題が目立つ共通テストの数学。
これらに対してどのような対策を取っていけば良いのでしょうか。
上記で見てきたように、大学入学共通テストの数学では、立式能力など、数学的な思考力が求められています。
これに対策する上では、大きく二つの段階があるでしょう。
段階ごとに追って説明していきます!
共通テスト数学対策①:基礎固め
共通テストは基礎力を確認するテスト!
数学の基礎力がないと解けるものも解けません!
一つ目の段階は、当然ですが、数学の基礎力を高める事。
計算を正確に行える、知っておくべき公式や解き方を知っているという従来も必要とされた数学的基礎力をきちんと身につける必要はあります。
ただ、その中で、この公式はなんのために使う式なのか、どういう時に役立つのかという背景は意識するべきでしょう。
例えば、上であげた階段の問題では三角比を利用しています。
三角比は、公式がいっぱい出てくるだけのイメージで捉えている受験生もいるかもしれませんが、こうした図形の処理に非常に有用なのだということを知っていれば、問題なく階段の問題に対処できます。
こうした深い理解をしようという理解が大事です。
一般的な数学の勉強法が有用ですから以下の記事などを参考にしてください。
共通テスト数学対策②:分野別対策
施策問題によれば、出題範囲は上記のようになっています。
数学IA
<第1問・必答> 〔1〕数と式・〔2〕図形と計量
<第2問・必答> 〔1〕二次関数・〔2〕データの分析
<第3問・必答> 図形の性質
<第4問・必答> 場合の数と確率
数学IIBC
<第1問・必答> 三角関数
<第2問・必答> 指数・対数関数
<第3問・必答> 微分法・積分法
<第4問・選択> 数列
<第5問・選択> 統計的な推測
<第6問・選択> ベクトル
<第7問・選択> 平面上の曲線・複素数平面
上記のように高校数学の範囲を網羅した非常に広い範囲から基礎的な知識を問われることとなります。
数学で8割以上を安定して取りたい場合、苦手な分野が残っていてはダメです!
まず、青チャートなどの参考書をきちんと利用して、苦手な分野であっても間違えないレベルまで持っていく必要があります!
ちなみに、数学IIBCの選択問題は何を選ぶべきでしょうか?
大学の二次試験で問われる可能性が高いのは「数列」「ベクトル」「平面上の曲線・複素数平面」の3単元です。一方で、「統計的な推測」は二次試験では問われない可能性が高く、共通テストのためだけに勉強をすることになります。そのため、ほとんどの受験生はこれまでの試験同様「統計的な推測」以外の選択問題をとりにいくことが予想されます。
共通テスト数学対策③:形式に慣れる!
そして、二段階目は、この形式への慣れ。
センター試験やこれまでの共通テストと比べて制限時間も異なり、共通テスト特有の資料読み取りなども入ってくることで、時間の使い方に戸惑ってしまうことも多々あるでしょう。
こうした問題形式が原因で数学の点数を失ってしまうのは非常にもったいないです!
こちらのサイトにある試作問題の問題をきちんと解いておくだけでなく、
各予備校の模試でも似たような類題の作成が進んでいますので、こうした例題を解きこなし、落ち着いて解答出来るようになりましょう。
まとめ
この記事では大学入試共通テストの数学に関してどのような傾向があるのか、どのような出題がなされるのか、それにどう対応すべきなのかを見てきました。
総じて言えるのは、知識を覚えるだけでなく、深く理解し、その応用力を問われるような問題になるということ。
付け焼き刃の受験知識ではなく、将来にも役立つ数学力をつけるため、勉強を進めていきましょう!
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