【保存版】大学受験 英単語の王道勉強法!定着率が上がる覚え方&志望校別おすすめ参考書

英語学習において最も基本となる英単語の学習。
しかし、
「英単語の効率的な覚え方が分からない」
「志望校に適した英単語の参考書が分からない」という方も多いと思います。
そこで、この記事では英単語の勉強方法を解説したいと思います!
また、この記事では以下の内容を詳しく解説していきます!
- 英単語学習の全体像
- 定着率が上がる効率的な覚え方
- 志望校別のおすすめ参考書
また、英単語を勉強する前に、英語の勉強法の全体像がわからないという人は下記の記事を参考にしてみてください!
英単語の攻略法
英単語を学ぶメリット
英語の勉強法は「英単語」「英文法」「英文解釈」「長文読解」という段階に分類できます。

※イメージ図
下から順に英語の基礎を積み上げていき、最終的に入試問題にも対応できる英語力を身につけていく必要があります。
そして、英単語を学ぶことは、次のようなメリットがあります。
- 英単語の知識だけで解ける問題で得点できる
- 長文読解のスピードが早くなる
特に長文読解では英単語をどれくらい習得しているかで他の受験生と差がつくので、この機会にぜひマスターしましょう!
英単語の勉強法
次に具体的な「英単語の勉強法」について紹介します。
①関連付けて覚える
②4つのタイミングで覚える
上記2つが英単語の定着率アップにつながります!
①関連付けて覚える


まずは単語そのものの覚え方について解説していきます!
「夜、単語帳を開いて暗記したのに次の日には忘れてる・・」という経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
それは人間として当然のいわば生理現象のようなもので、記憶のアンカーとなるものがないと人は忘れてしまうからです。
そこで、この記事では記憶のアンカーとなるものとして「関連」を使った勉強法を紹介します!
(1)語源から覚える
例えば漢字の偏で「にくづき(月)」がつくと体のことを表すことが多いように、英語でもある文字列がつくと同じような意味になるという単語は数多くあります。
この「ある文字列」を意識して覚えていくことで一見何の関係もないような単語同士に関連が見えて、覚えやすくなります!
たとえば”vis”は「見る」という意味をもつ語源(語根)でvision(視覚)やvisible(目に見える)、revise(を改訂する)など似たような意味を持つことが分かると思います。
語源を覚えることで、一度に複数の単語を覚えることができます。
(2)同じ意味から覚える
日本語では一言で済む単語が、英語だといくつもあって覚えられないことはよくあると思います。
しかし、逆に考えると、その同じ意味で「関連」を作ることができます!
簡単な例ですが、「言う」という単語について考えると、say,talk,speak,tellや、少し堅いものだとmentionやreferなどが挙げられます。
これらを覚えるときに、グルーピングをする必要はないので新しく「言う」の意味の単語が出てきたときに、「そういえばsayとかmentionとかと同じ意味だったな」、「ほかにtalk、最近覚えたreferも同じような意味だったな」と思い出しながら関連付けをすることで、スペルが長い単語が出てきた時も覚えることができます。
(3)例文で覚える
単語を意味だけで覚えるのができないという方は、単語帳に乗っている例文を丸ごと暗記してしまうというのも一つの方法です。
例文で覚えることで実際に使うシチュエーションがイメージできるので、単語だけじゃなくイメージという「関連」をつくることができます。
さらに単語帳の例文はよくある用法も考慮して掲載されていることが多いので、一度にたくさんの知識を得ることができます!
単語を他の単語の間や自分のイメージと関連を持たせる
②覚えるタイミングを変える


次に覚えるタイミングを変えるとはどういうことかについて解説していきます!

こちらの図は、エビングハウスの忘却曲線です。簡単に説明すると、一度勉強したことは急速に忘れていってしまうことをグラフにして表したものです。
そのため、効率よく暗記をしていくには、適切なタイミングで復習することが大切です!
そのタイミングというのは4ステップあります。
(1)勉強した直後
(2)夜寝る前
(3)朝起きた後
(4)週末などに時間をかけて勉強する
(1)勉強した直後
先ほどのエビングハウスの忘却曲線を見ると、勉強したあと30分でほぼ半分の記憶がなくなってしまいます。つまり、勉強した直後が一番忘れるということが分かります。
そのため、勉強直後に一度復習することで忘れてしまうスピードを遅くすることができます。
かける時間としては1分~10分程度が目安です。
このステップでは思い出すことが大事です。
(2)夜寝る前
このステップでは忘れたものを覚え直すという意味もありますが、寝てる間に覚えるための工夫にもなります!
脳は寝ている時にその日見たものなどを暗記した方がいいかどうかを判断しています。
その時に勉強したものを脳に暗記してもらうために、寝る前に勉強することで暗記してほしいというサインを脳に送ることで、長期間の暗記に繋がります。
このステップでは15分ほどかけて暗記をしてみてください!
(3)朝起きた後
このステップは暗記ができているかの確認作業です。
寝る前に暗記したものが本当に脳の中に記憶されているか確認し、もし忘れている単語があった場合は、その単語を重点的に覚え直します。
時間の目安は20~30分ほどです!
朝、いつもより少し早めに起きて、じっくり取り組んでみてください。
ここまでの3ステップでかなりの単語が暗記できていると思います。
(4)週末などに時間をかけて勉強する
ここは最後の仕上げのステップです。
最初の勉強したときのものをすべて復習すると同時に、自分の興味のあるところまで自学してみましょう。
英単語学習においてこのステップでは語源を調べることが効果的です。
このステップでは、自分で暗記ができたと満足できるまで復習をしてください!
同じことを4回も復習して多いと感じているかもしれませんが、暗記に悩む人の多くは単純に覚える回数が少ないということが多々あります。
短い間に何度も復習をすることは一見効率が良くないように見えますが、短い時間でも数をこなすことが暗記を記憶にする最短の道なのです!
暗記のタイミングは4ステップを意識する(今、4ステップは何だったかを思い出してみてください)
<志望校レベル別>おすすめ参考書と効果的な学習戦略!!

次に、志望校のレベル別でおすすめ参考書と効果的な学習戦略について解説します!

この表のように、英単語の参考書は様々な種類があります。しかし、対象となる大学や特徴が異なるため、自分のレベルや学習スタイルに合わせた参考書を選ぶようにしましょう。
参考書については、こちらの記事も参考にしてみてください!
日東駒専、産近甲龍レベル(偏差値~55)
🔹 対象: 基礎から学びたい人、英語が苦手な人
🔹 目標: 共通テスト6~7割を安定して取る
おすすめ参考書『英単語ターゲット1900』
おすすめは、『英単語ターゲット1900』です!

こちらは、一語一訳系の単語帳で最も有名な単語帳です。1つの単語で1つの意味を覚えることを重視した構成だからこそ、効率的な英単語暗記を実現できます。
単語カードやアプリも充実していて、デジタルで使う分にも使い勝手が良いです。
また、使用している人数が多いので「みんな知ってるけど自分だけ知らない単語」が少なくなるので、入試本番は安定しやすいです。
おすすめの戦略
- 基礎知識の定着を最優先
- まずは教科書レベルの英単語を完全に身に付ける
- 例文を参照し、使用例を学ぶことで定着させる
- 基礎単語を徹底反復
- 『英単語ターゲット1900』などの簡単な問題集を1冊完璧にする(覚えられない単語は繰り返し解く)
「とにかく基礎の定着」が最優先です。焦らず確実に知識を固めるようにしましょう!
地方国公立、GMARCH理科大、関関同立、共通テスト8割レベル(偏差値~60)
🔹 対象: 基礎はある程度できていて、共通テストで8割を目指したい人
🔹 目標: 共通テスト8割、二次試験の基本問題を解けるようにする
おすすめ参考書①『システム英単語』
まず最初にご紹介するのは『システム英単語』です!

こちらは、『英単語ターゲット1900』とは異なり、「一語多義」が最大の特徴です。
1つの単語に対して複数の意味が掲載されていて、さらには派生して生まれた他の品詞での意味も載っています。そのため、英単語1つに対して体系的に覚えるべきことを学習することができます。
それぞれの単語には、ミニマムフレーズという短い例文が載っており、暗記する際に利用できます。
また、巻末の方にある181語の多義語集には、受験生を悩ませる多義語がまとまって掲載されています。
一語一義で効率よく覚えたい方は『英単語ターゲット1900』、英単語1つに対して体系的に覚えたい方は『システム英単語』を利用しましょう。
おすすめ参考書②『必修英単語LEAP』
次にご紹介するのは、『必修英単語LEAP』です。

こちらは、アクティブ語彙とパッシブ語彙に明確に分かれていて、英作文や英検対策に最適です。
また、訳語も「英単語のコア」に忠実で、直訳した日本語ではないものが掲載されているものもあります。
語源を押さえることで暗記がしやすく、また、英作文にも活用することができます。
おすすめ参考書③『英単語stock4500』
語源から押さえて推測力を上げたい方には『英単語stock4500』がおすすめです。

こちらはスタディサプリ講師の関先生が書かれた単語帳で、単語一つ一つにコメントがついており、暗記しやすい工夫がなされています。
特に、「記憶ブースター」という語源や単語の解説など、単語を覚えやすくする関先生のコメントが記載されている点が特徴的です。
さらに、従来の単語帳では絶対に載っていないものの、今後出る可能性が高い単語に関して、積極的に掲載しているという特徴もあります。例えば、Instagramなどの英単語も掲載されております。
おすすめの戦略
- 基礎→標準レベルの問題集を1冊完璧にする
- 「和訳を読んで理解する」ではなく、「自力で思い出せる」状態を目指す
- 何度も復習し、覚えられなかった単語を放置しない
- 例文を音読して文脈ごと覚える
- 模試や長文演習で出た分からない単語は必ず単語帳に追記し、3日以内に覚える
このレベルでは、「弱点の克服」が鍵になります。声に出して文脈ごと覚え、知識の穴をなくしましょう。
『英単語ターゲット1900』『システム英単語』『Stock4500』についてはこちらの記事も参考にしてみてください。
早慶、最難関私立レベル(偏差値~70)
🔹 対象: 私立の最難関大レベルを目指したい人
🔹 目標: 私立の最難関レベルで合格点を取れるようにする
おすすめ参考書①『出る順パス単英検準一級』
おすすめ参考書1冊目は、『出る順パス単英検準一級』です!

こちらは、過去5年間の英検の単語問題や長文問題を徹底的に分析し、出題頻度の高い単語や熟語を効率よく学べるように「でる順」に掲載した単語帳です。
学習は100語ごとのセクションに区切られており、進捗管理がしやすい構成になっています。さらに各セクションには確認テストが付属しているため、覚えた知識をその場で定着させやすい点も魅力です。
早慶の英語長文では、英文読解力そのものに加えて、英検準一級レベルに相当する高い語彙力が求められます。この単語帳で習得した語彙は、そのまま早慶レベルの長文読解に役立てることができます。
おすすめ参考書②『英検準一級単熟語EX』
おすすめ参考書2冊目は、『英検準一級単熟語EX』です!

先ほどご紹介した『英検準一級出る順パス単』が単語問題に加えて長文も含めて頻度順で算出しているのに対し、『英検準一級単熟語EX』は第一問の単語問題だけを抽出して頻度順になっているため、単語問題の的中率は圧倒的に『英検準一級単熟語EX』が高いです。
また、豊富な語源情報が掲載されているため、語源の暗記を通じて単語の記憶定着率を大幅に向上させることができます。同様の語源を持つ単語をグループ化して覚えると、さらに語彙力を伸ばすことができます。
おすすめ参考書③『SPARTA3』
こちらはスタディサプリ講師の関先生が書かれた単語帳で「1ヶ月で1000単語を攻略しよう」というコンセプトの単語帳です。

難関大学を目指す人は単語学習にずっと時間を費やすことはできません。
SPARTAシリーズは1ヶ月間で終わらせることを目標として作られているので、単語に時間を取られることなく勉強をすることが出来ます。
また、英検1級レベルの英単語まで学習ができるため、早慶をはじめとした最難関私立大学の単語にも対応しています。
加えて今まで受験の世界では扱われなかった単語や、ニュース系の単語が掲載されているため、最新の入試傾向が反映されている点も特徴です。
おすすめの戦略
- 単語の語源を押さえて暗記する
- 語源を押さえて覚える癖をつけ、長文中の未知語でも意味を推測できる力をつける
- 抽象的・学術的な単語を中心に、特に多義語の主要な意味・用法を理解する
- 多義語は文脈によって意味が大きく変わるため、1つの意味だけで覚えず、例文ごとに異なる意味を押さえる。
このレベルでは「応用力」がカギになります。語源を押さえて応用力をつけましょう。
東京一科、難関国立医学部レベル(偏差値70~)
🔹 対象: 最難関大学を志望し、合格圏内に入りたい人
🔹 目標: 東京一工・医学部の二次試験で高得点を取る
おすすめは『東大英単語熟語 鉄壁』です。

こちらは、鉄緑会が作成した単語帳で、イラストや語源、語法やイディオムまで網羅している単語帳です。
読むだけでも暗記できるように工夫がされているので、見た目のゴツさに比べて、非常に暗記しやすい単語帳となっております。
早慶が英検準一級レベルの高度な単語や熟語が出題されるのに対し、東大などの最難関国公立は必ずしも難解な単語そのものが大量に出題されるわけではありません。むしろ、基礎的な単語を正確に理解しているか、そして文脈の中で未知の語をどれだけ推測できるか、といった力が重視されます。イラストや語源、語法やイディオムまで網羅している『東大英単語熟語 鉄壁』を使うことで、最難関国公立の単語レベルに引き上げることができます。
おすすめの戦略
- 語源・派生語・反意語までネットワーク化して覚える
- 語源:単語の意味の核をつかみ、未知語推測に活かす。
- 派生語:同じ語根から派生する形容詞・名詞・動詞・副詞をセットで覚える。
- 反意語:対義語を同時に覚えることで記憶が定着しやすくなる。
- 単語が点ではなく線でつながるため、忘れにくく推測力も向上します。
- 読解時に未知語が出ても辞書に頼らず、語源や文脈から推測
- 語源や文法、文脈から推測することで、辞書を引かなくても内容理解ができるため、長文読解のスピードと集中力が格段に上がります。
このレベルでは「網羅性」と「推測力」が最重要です。単なる暗記ではなく、本番を想定した対策を徹底しましょう。
まとめ
今回は英単語の勉強法に着目しながら説明してきました!
英語は英単語を基礎として学習を積み重ねていく必要がある科目です。勉強法が確立され、学習していけばかなり短期間で結果が出る科目でもあります。
記事に書いてある勉強法を実践すると必ず英単語が定着するようになるので、まだ実践できてない方は今からこの記事を参考にしつつ勉強していきましょう!
英語の勉強に関しては他にも記事があるのでぜひ参考にしてください!
この記事を読んでくださった受験生の方の志望校合格を心より願っています!
監修者

関正生
慶應義塾大学文学部英米文学専攻を卒業。リクルート運営のオンライン予備校「スタディサプリ」で英語の授業を担当。予備校出講時は250人の教室を満席にし、スタディサプリでも生徒からの絶大な支持を受け「非常にわかりやすい神英語教師」として高い視聴率を誇っている。
執筆者

現論会ジャーナル編集長 寺田貴博
開成中学校・高等学校を経て東京大学農学部を卒業。
現論会を運営する株式会社言楽舎の取締役。
「大学受験参考書を知り尽くしたコーチング指導のプロ」として、日々難関大受験生の自学自走と第一志望校合格をサポートしている。
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