【2025年最新版】共通テストから難関大まで対応!日本史を得点源にする戦略的学習法
大学受験日本史は正しい順序を踏まずに勉強を進めると、膨大な時間がかかってしまいます。
限られた時間で合格点を取るには、何を・どの順番で・どこまでやるかを見極めた、戦略的な学習が不可欠です。
この記事では、その学習順序の考え方に加えて、日本史の各勉強段階ごとの具体的な勉強法も紹介していきます。
これ一本で、大学受験日本史に関する悩みをすべて整理し、合格に向かって迷わず走り出せるはずです!
【日本史を得点源に!】受験世界史の勉強で必ず押さえたい3つの視点
大学受験日本史でまず知るべき“3つのこと”
大学受験日本史の勉強を始める前に、まず次の3つの視点を押さえましょう!
① 志望校から逆算した学習設計
② 学習の正しい順番を押さえる
③ 自分に合った参考書選び
この3点さえ意識できていれば、勉強の視界は一気にクリアになり、日本史は必ず得点源にできます。
それぞれについて、具体的に見ていきましょう。
① 志望校から逆算した学習設計
まずは志望校の入試問題を分析し、出題分野・難易度・解答形式を把握しましょう。
- 論述はあるか
- 知識偏重傾向か理解重視傾向か
- 通史的な問題か、テーマ的な問題か
志望校の入試問題を分析すれば、どのレベルまで解ければ合格ラインに届くのか、どの分野を重点的に学習すべきかが明確になります。
大学受験の日本史は、こうした情報に基づいて、学習計画や参考書選びを戦略的に組み立てることが不可欠です。
② 学習の正しい順番を押さえる
次に大切なのが、日本史学習の正しい順番を知ることです。
- 全体像をつかむプレ通史
- 細かな流れまで理解する本格通史
- 用語暗記
- 問題演習
- 志望校向けの力をつける論述対策
- 志望校の過去問対策
この順序で丁寧に積み上げることで、着実に得点力が身につきます。
③ 自分に合った参考書選び
日本史の勉強では、参考書や問題集の選び方は学習効率に直結します。
ここで重要なのは、今の自分が学習のどのステップにいるのかを正確に把握することです。
自分のいる段階に合わせて必要な内容が、必要なレベルで書かれている教材を選びましょう。
大学受験日本史を得点源にするために欠かせない3つの視点を紹介してきました!
番外編:日本史は選ぶべき?
多くの受験生は、世界史・日本史・地理から1科目を選ぶことが多いと思います。
理系は地理選択の学校が多く、文系は歴史選択の人が多いでしょう。
ここで迷うのは、世界史と日本史をどのような基準で選ぶか、という点です。

(大学入試センター 共通テスト 受験者数・平均点の推移(本試験))
上は令和7年度の共通テストについての表です。世界史に比べ日本史を選ぶ受験生が多いです。
おそらく、日本史は中学までの歴史の知識をベースに学習できること、地理の把握が簡単であることが理由であると考えられます。
世界史は、世界地図を覚える必要があり、なじみのない人名や用語も多く、通史も複雑で情報量が多いです。しかし、広く浅く学習するため、入試では日本史ほど細かい知識を問われることはありません。
実際に選ぶ理由は様々です。
世界史の4分の1は中国史(漢字)なので、注意が必要です!
受験で必要な歴史を勉強する上で、何を優先するのかをぜひ考えてみてください!
志望校から逆算した学習設計

志望校の問題を知る
まずは志望校の入試問題を分析し、出題分野・難易度・形式を把握しましょう。
大学によって、問題形式や配点の重み、難易度や出題意図には明確な違いがあります。
▼以下は、東京大学文科Ⅰ類と早稲田大学法学部の日本史試験を比較した表です。

このように、大学ごとに出題形式や頻出分野には大きな違いがあります。
知識問題中心の大学もあれば、論述を重視する大学もあります。
志望校の分析をもとに、得点に直結する分野・能力を伸ばすことで、合格が近づきます。
戦略的な学習計画を立てるために、まずは志望校の出題傾向と配点を把握しておきましょう。
以下の記事では、共通テストや大学の日本史試験について詳しく解説しています。
志望校でなくとも、日本史の試験でどこまで知っておくべきかの具体的な目安にしてみてください。
ゴールから逆算して学習スケジュールを立てる
次に必要なのは合格点を取るために、いつまでに何を仕上げるかを考えた学習計画です。
志望校合格から逆算し、学習内容を月単位で可視化しましょう。
以下は、実際に現論会で生徒さん向けに作成された年間スケジュールの一例です。

このように年間をフェーズごとに明確に区切ることで、自分が今どの段階にいるのかを常に把握しやすくなります。
年間スケジュールは全体像をつかむために大切ですが、それを実行に移すには週単位での計画が必要です。
次の表も、実際に現論会で生徒さん向けに作成された週間計画表の一部です。

このように週ごとにやるべきタスクを具体化することで、年間計画は実行可能なプランに変わります。
学習の正しい順番を押さえる
日本史の学習の正しいステップを知る
日本史を効率よく伸ばすには、学習を段階的に積み上げることが重要です。
以下の順序で学習を進めることで、投入した時間を確実に得点へとつなげることができます。
プレ通史
教科書や学習マンガ、参考書などで、先史時代から現代までの大まかな流れを把握します。
本格通史(概要把握・体系学習)
プレ通史で把握した歴史の流れを、さらに細かく見ていく段階です。出来事の背景や因果関係など、歴史をタテとヨコの視点で学びます。
過去問演習
志望校の出題傾向をチェックするとともに、自分の弱点を把握しておきましょう。
用語暗記
プレ通史で把握した歴史の流れを、さらに詳しい知識とするために、人名や出来事などの用語を覚えます。
問題演習
通史や用語暗記で覚えた内容をアウトプットし、より確かな知識にする段階です。
論述対策
志望校によっては、論述問題があります。学んだ知識を、自分の言葉で、題意に沿ったストーリーに仕立てる力を身に着けます。
各段階の目的を明確にしながら順序立てて学習することで、日本史は確実に得点源へと変えることができます。
自分に合った参考書選び
参考書・問題集の選び方を知る
日本史の学習を進める上では、自分にとって最適な参考書や問題集を選ぶことが欠かせません。
すべての教材は、基礎・標準・応用・発展といった難易度の軸と、通史・問題演習・単語集といった学習段階の軸に分類できます。
以下の図は、各学習段階における代表的な教材を、レベルごとに整理したものです。

志望校合格までのルートを定め、必要な教材を一つずつ確実に攻略していくことが重要です。
以下の図は、必要に応じて使用する参考書の一覧です。

以下の記事では、各参考書の特徴や選び方について詳しく解説しています。
自分に合った参考書を選ぶ際に非常に役立つ内容となっていますので、ぜひ参考にしてみてください。
次の章からは、いよいよ各段階の具体的な勉強法を紹介していきます!
通史の勉強法
プレ通史
日本史学習の出発点となるのが、通史=歴史全体の流れをつかむことです。
まずは、プレ通史で先史時代から現代まで、人々がどのような政治を行い、文化を発展させてきたかを把握しましょう。
この段階では、細かい用語の暗記に重点を置く必要はありません。
- 聖徳太子は冠位十二階や十七条憲法を定め、天皇中心の国づくりの基礎を築いた
- 戦国時代の長い争いの後、徳川家康が天下を統一し、260年以上続く江戸幕府を開いた
といった程度の大まかな流れを把握できれば大丈夫です。 歴史に苦手意識がある人は、学習マンガから入るのも良いでしょう。
「プレ通史」では、歴史の重要事項だけを取り上げた薄い参考書などに取り組むのがおすすめです。
時間をかけすぎず、まずは「全体の流れ」を頭に入れることが最初の一歩です。
本格通史(概要把握+体系学習)
プレ通史で全体をつかんだら、次は体系的に歴史の構造を理解する段階に入ります。イメージとしては、おおざっぱなあらすじを物語に仕立てていくような学習です。
ここで不可欠なのが、「縦(時間の流れ)」と「横(同時代のテーマごとの関係)」という2つの視点です。
縦(時間の流れ):時の政権の権力者変化を追う視点
横(テーマごとの関係):政治・経済・文化・外交・社会などのつながりを負う視点
「縦」の視点だけでは知識がバラバラになりがちで、「横」の視点だけでは出来事の背景や因果関係が見えにくくなります。そのため、両方の視点を意識しながら学習を進めることが、日本史学習の鍵となります。
まず基本となるのが、歴史を時系列に沿って整理する「縦」の視点です。歴史上の出来事を覚える際は、「いつ、誰が(どの政権が)行ったことか」を常に意識しましょう。
特に、その時代の中心にいた権力者を軸にすると、知識が整理しやすくなります。
- 古代: 天皇・貴族
- 中世: 幕府(鎌倉執権、室町将軍)
- 近世: 幕府(江戸将軍)
- 近現代: 内閣総理大臣
ある政策を覚える時も、この「誰が行ったのか」を強く意識してください。同じ権力者が政権を握っている時期は、政策にも一貫性が見られるため、バラバラに暗記するよりも効率的に頭に入ります。
まずは各時代の権力者の順番をしっかり覚え、歴史の縦軸を自分の中に作りましょう。
- 教科書や参考書を流れに沿って読んでいく
- 自分なりに、年表やタイムラインでまとめる
- 重要な歴史の転換点(政権交代、戦など)を押さえる
縦の軸で時代を整理できたら、次は「横」の視点で知識を繋げていきます。 日本史における「横」とは、ある同じ時代におけるテーマごとの繋がりを指します。具体的には、政治・経済・外交・文化・社会といった分野です。
例えば、明治初期の経済を例に見てみましょう。
日本史が苦手な人は、「松方正義がデフレ政策を行った」という事実を、単独の知識として覚えがちです。
しかし、「経済」という横の視点で見てみると、 「(その前の)大隈重信の政策がインフレを引き起こした(原因)。だから、松方正義はデフレ政策でそれを解消しようとした(結果)」 という因果関係が見えてきます。
さらに慣れてきたら、複数のテーマを横断して整理してみましょう。
先ほどの例をさらに広げます。 「松方デフレという経済政策(経済)によって、米価が暴落し農民の生活が困窮した(社会)。その結果、政府への不満が高まり、各地で激化事件が多発した(政治)」
このように、一つの出来事が他の分野にどう影響したのかを関連づけることで、忘れにくく、応用しやすい知識になります。
- 同時代を年表で比較したり、「○○世紀」ノートをまとめる
- 地図を使って、各地域の動きを視覚的にとらえる
過去問の勉強法
本格的な通史を終えたら、ここで一度、志望校の過去問に挑戦してみましょう。 「知識をインプットした」ことと「試験で点が取れる」ことは全くの別問題です。
ここでの目的は、高得点を取ることではありません。「何点取れたか」よりも「何が問われているか」を徹底的に分析することです。以下の点をチェックしましょう。
- 出題形式: 用語の記述か、正誤問題か? 史料読解や論述の有無は?
- 時代配分: 近現代史のウェイトはどれくらいか? 特定の頻出時代はあるか?
- 知識の深さ: 教科書の太字レベルで対応可能か? それとも用語集の隅の知識まで問われるか?
- 自分の弱点: どの分野、どの時代で失点しているか?
志望校がどのような形で知識を問うているのか、その「ゴール」を知ることで、初めて勉強の戦略が明確になります。「なんとなく暗記する」段階から、「合格のために的を絞って暗記する」段階に進みましょう。
「文化史がほぼ全滅だ…」
「明治時代の経済史が流れで追えていない」
「正誤問題でいつも迷ってしまう」など、
過去問を解くことで得られた自分の弱点こそが、次の段階で取り組むべき最優先課題です。
用語暗記の勉強法
日本史の学習では、避けて通れないのが用語の暗記です。
権力者の名前、年号、条約などが問われる問題も多いため、一定量のインプットは必要です。
日本史の用語暗記で大切なのは、流れや背景とセットで覚えることです。
用語単体でなく、「なぜそれが登場したのか」「何と関係しているのか」を意識して覚えることで、記憶は定着しやすくなります。
また、声に出したり、人に説明したりするアウトプットを取り入れることも効果的です。
インプットとアウトプットを交互に繰り返すことで、知識は知恵へと変わっていきます。
なお、語呂合わせなどは補助的に使うのはOKですが、それに頼りすぎると本質的な理解から遠ざかるため注意が必要です。
年号の暗記は必要?
年号を覚えていることで有利になる入試もあります。

例えば、この共通テストの問題は江戸時代の幕府の政策を年代順に並び替える問題です。
I.II.III.それぞれの出来事について、「田畑永代売買の禁令は1643年頃」、「享保の改革は1716年から」、「天保の改革の帰村令は1843年」といった具体的な年号を覚えていると、容易に回答することができます。しかし、具体的な年号を覚えていなくても、「江戸初期→享保→天保」という改革の順番を正確に暗記していれば得点することができる問題です。
自分の志望校の過去問を確認して、こうした年代配列問題や、特定の年号知識が問われる問題が多いようであれば、必要であれば年号暗記にも力を入れましょう。
問題演習の勉強法
日本史の知識は、覚えるだけで終わりではありません。実際の入試では、それをどう使えるかが問われます。
そこで重要なのが、問題演習を通して知識を使う練習です。
問題演習の目的は、自分の知識の穴や曖昧な部分を浮かび上がらせ、そこを重点的に復習することです。間違えた問題を発見することは、記憶を強固にするチャンスです。
特に注意したいのは、用語を選ぶだけの形式に慣れすぎないことです。
記述問題や論述問題にも挑戦しながら、背景や因果関係を説明する力を養うことが日本史の得点アップにつながります。
また、時代や地域をまたぐテーマ史の問題や、資料問題も積極的に取り組むと、実戦力が大きく伸びます。
論述の勉強法
単なる知識の羅列ではなく、歴史的思考を持って論理的に説明する力が問われます。
論述のためには単に事実を知っているだけでは不十分で、背景・経過・結果を1つのストーリーとして語る力が必要です。
そのためには、「問いに対してどの視点から答えるか」「何を根拠にするか」を常に意識しながら学ぶことが重要です。次の2段階で学習しましょう。
1. 「なぜ?」を考える力を養う(インプット)
論述対策として最も重要なのは、普段の通史学習の段階から「なぜ、そうなったのか?」を常に考える癖をつけることです。
単に事実や用語を知っているだけでは不十分で、背景(原因)→ 経過 → 結果(影響)を一つのストーリーとして語る力が求められます。
- (NG例)「墾田永年私財法は743年」とだけ覚える。
- (OK例)「口分田が不足した(背景)ため、開墾を促す(目的)ために墾田永年私財法が出され、結果として荘園が増加した(影響)」とセットで理解する。
このように、「問いに対してどの視点から答えるか」「何を根拠(原因・影響)にするか」を普段から意識することが、論述対策の第一歩です。
2. 書いて、見直す(アウトプット)
インプットができたら、次は実際に書く練習です。
自分の書いた答案は必ず添削しましょう。学校や塾の先生に見てもらうのが一番ですが、模範解答との比較も重要です。
- 解答に必須の「キーワード」が入っているか?
- 因果関係がねじれていないか?
- 問いの要求(例:「〜の影響を述べよ」)に的確に答えているか?
自分の答案と模範解答と比較することで、足りない知識や表現の拙さを客観的に知ることができます。
文化史の勉強法
文化史は「後回しにされがち」な分野ですが、各時代の思想・宗教・芸術が花開く背景には、政治や社会のありかたが大きく関わっています。
たとえば、なぜ平安時代に国風文化が生まれたのか、鎌倉時代になぜ新しい仏教宗派が次々と登場したのか、桃山文化がなぜあれほど雄大で豪華絢爛なのかなど、文化と政治・経済・社会の動きをつなげて理解する視点が非常に重要です。
遣唐使が廃止された(政治)から日本独自の文化が洗練された(文化)。
武士や民衆が新しい救いを求めた(社会)から、分かりやすい教えの鎌倉新仏教が広まった(文化)。といった具合です。

勉強の際には、文化史を「時代・担い手・ジャンル」で分類して整理しましょう。 天皇・貴族・武士・町人といった文化の担い手ごとに、人物・作品・建築・思想などをグループ化し、その背景や意義を言葉で説明できるようにすることがポイントです。
また、仏像や建築、絵画などは、資料集の写真を見て視覚的に覚えるのが非常に効果的です。文字情報だけでなく、見て学ぶことも意識してみましょう。
史料問題の勉強法
史料問題は共通テストでも頻出の分野ですが、問われるのは、単なる暗記力ではなく史料を読み解き特定する力です。
たとえば、「御成敗式目」のどの条文か、「治安維持法」が何を目的としていたかなど、史料の断片から、その背景にある時代や出来事を正確に引き出す視点が非常に重要です。
以下の共通テストの過去問題を見てみましょう。
「異国警固ならびに石築地用途の事」とあります(史料のキーワード)。鎌倉時代に「異国」が攻めてきて、「石の築地」で防いだとあるので、元寇(モンゴル襲来)のことだと分かります。
だからこの史料は、元寇の後も幕府が防衛(異国警固)と防塁(石築地)の維持を御家人や荘園領主に命じていた史料だと推測できるわけです。

勉強の際には、史料をキーワード・時代背景・関連事項でセットにして整理しましょう。 頻出史料の代表的な一文(キーワード)を見たら、それを作成した権力者、出された年号、そしてその史料がもたらした影響(関連事項)を説明できるようにすることがポイントです。
また、初見の史料でも、リード文や注釈が最大のヒントになります。本文だけでなく、問題文全体から情報を読み解くのが非常に効果的な方法です。
まとめ
ここまで、大学受験日本史を伸ばすための根本的な考え方と、実践的な勉強法を紹介してきました。
日本史は、志望校から逆算して今すべきことを正しく実行できていれば、必ず伸ばせる科目です。
この記事が日々の学習に役立つことを願っています。合格まで一歩一歩着実に歩んでいきましょう!
監修者

現論会ジャーナル編集長 寺田貴博
開成中学校・高等学校を経て東京大学農学部を卒業。
現論会を運営する株式会社言楽舎の取締役。
「大学受験参考書を知り尽くしたコーチング指導のプロ」として、日々難関大受験生の自学自走と第一志望校合格をサポートしている。
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