【速報!】2026年度共通テスト『物理』を翌日講評
2026年1月17日、1月18日に行われる大学入学試験共通テストについて、今年も翌日分析と講評を行います!
2027年の共通テストを攻略するためのおすすめの参考書ルートや勉強法も紹介しているので、
ぜひ最後までご覧ください!
監修

現論会ジャーナル編集長 寺田貴博
開成中学校・高等学校を経て東京大学農学部を卒業。
現論会を運営する株式会社言楽舎の取締役。
「大学受験参考書を知り尽くしたコーチング指導のプロ」として、日々難関大受験生の自学自走と第一志望校合格をサポートしている。
今年も現論会でコーチを務める現役難関大学スタッフが実際の試験時間で解いて、徹底分析をしてくれました!
また、下記の記事でも詳しい共通テスト対策を解説しています!
全体講評
令和8年度の物理は、前年度と比較してやや難化しました。
出題内容としては、単なる公式の適用で終わる計算問題が減り、実験装置の仕組みやグラフの微細な変化を物理的に解釈させる問題が増加しています。特に第2問の衝突に関するエネルギー損失のグラフ選択や、第4問の電磁場中の粒子運動などは、原理を深く理解していないと迷う構成になっていました。
【正解について】
2026年度共通テスト『物理』の解答(正解)はこちら(大学入試センターHPに遷移します。)
試験形式
試験時間 60分
配点 100点
大問数 4問
マーク数 22
問題構成
| 大問 | 出題分野 | 設問数 | マーク数 |
| 第1問 | 小問集合 | 5問 | 6個 |
| 第2問 | 力学 | 4問 | 5個 |
| 第3問 | 熱力学・波動 | 6問 | 6個 |
| 第4問 | 電磁気 | 5問 | 5個 |
各大問の講評
第1問
<小問集合(音、回路、円運動、原子、気体)>
問1 ドップラー効果
出題内容:音源が近づく際の観測振動数を求める問題
難易度:易
コメント:ドップラー効果の基本式を正しく適用できれば確実に得点できます
問2 回路素子

出題内容:ランプを明るくするための回路素子を選択する問題
難易度:難
コメント:回路の合成抵抗を直流電源、交流電源で考察しなければならない
問3 円運動


出題内容:質量の違いによる浮力と慣性力の違いを考察する問題
難易度:難
コメント:問題設定が珍しく出題意図が掴みにくい
問4 コンプトン効果
出題内容:コンプトン効果による力学的保存則の問題
難易度:普
コメント:λ’とλはほぼ等しいという条件を見逃さなければ問題なく解ける
問5 気体
出題内容:異なる気体の共通する物理量を求める問題
難易度:易
コメント:内部エネルギーの様々な表現を理解しておく必要がある
第2問
<衝突とエネルギー>
典型問題で始まり最後まで典型問題でした。ここは一問も落としたくない部分になります!
問1
出題内容:反発係数の定義を用いて、衝突直後の速度を導出する問題
難易度:易
コメント:典型的な計算で絶対に落としてはならない問題
問2
出題内容:運動量保存則を適応する問題
難易度:易
コメント:最も典型的な二体問題の導入であり前問同様に、絶対に落としてはならない問題
問3
出題内容:バネ付き物体との二体問題
難易度:普
コメント:問1同様に反発係数の定義を思い出す
問4
出題内容:バネ付き物体との二体問題
難易度:普
コメント:運動量保存則、エネルギー保存則に則るだけで解ける問題
第3問
<A:気体のサイクル運動、B:円形波と平面波の干渉>
前半部分は単原子分子理想気体の熱サイクル、後半部分は円形波と平面波の干渉の問題でした。
問1
出題内容:等圧変化における気体が受け取った仕事を求める問題
難易度:易
コメント:気体の状態方程式と熱力学第一法則の立式から容易に求まる
問2
出題内容: 与えられた二つのグラフから気体が外部にする仕事を視覚的に求める問題
難易度:普
コメント:視覚的に仕事量を求めるのは共通テスト特有の問題で一度は経験しておきたいタイプの問題
問3
出題内容:1サイクルにおける熱効率を求める問題
難易度:普
コメント:熱機関の締めとして熱効率を求める典型的な展開なので必ず解きたい
問4
出題内容:円形波と平面波の干渉の問題
難易度:易
コメント:(経路差)=(強弱条件)を立式する基礎的な問題
問5
出題内容:強弱条件から強め合う点を数え上げる問題
難易度:易
コメント:前問に具体的な数字を代入するだけの問題
問6
出題内容:強め合う点の時間経過を追う問題
難易度:易
コメント:それぞれの波面が1周期後にどう移動するかを考えればよい
第4問
<粒子の運動と電磁誘導>
前半部分は単原子分子理想気体の熱サイクル、後半部分は円形波と平面波の干渉の問題でした。

問1
出題内容:電場から電位の高低、電子運動から電場の向きを求める問題
難易度:易
コメント:電子の電気量はマイナスであることに注意!
問2
出題内容:静電気力の荷電粒子に与える仕事を求める問題
難易度:難
コメント:電位も力学的な速さも変化していないことに気づけるかが鍵
問3
出題内容:電場上の電子の運動から電場の強さを求める問題
難易度:普
コメント:垂直および平行な方向の加速度と速さ、距離の関係を立式できればよい
問4
出題内容:一様磁場による荷電粒子の等速円運動の問題
難易度:易
コメント:問1同様に電子の電気量はマイナスであることを忘れると混乱する
問5
出題内容:等速円運動の質量差異による半径の変化
難易度:易
コメント:等速円運動の釣り合いの式が建てられれば問題ない
前年度との共通テストとの比較
総括すると問題量、難易度ともに例年並みですがやや取り組みずらい問題が見受けられました!
令和7年度は典型的な計算問題が多く、公式の暗記で対応できる設問が目立ちました。
令和8年度は大問1で目新しい設定の問題や視覚的に物理量を求める共通テスト特有の問題が出題されていましたが依然と典型問題が大半になります。なので、物理力だけでなく、共通テストの過去問などで見切りをつける力を身につけることも必要です。
新高3生・高2生へのアドバイス
物理は「なぜその公式になるのか」という理屈の理解が合否を分けます。
どんな問題が出題されようと既出の物理法則に則った問題しか出題されません。
教科書に登場する実験装置や現象は、図解を見ながら自分の言葉で説明できるまで深掘りしましょう。また、共通テスト特有の実験考察問題に慣れるため、グラフの傾きや面積の意味を常に意識し、初見のデータから物理量を見抜く訓練を積んでください。
来年共通テストを受験する方へ!おすすめ勉強戦術を紹介!
来年(2027年度)以降の共通テストを受験するみなさんに、現論会の戦略をご紹介します。
物理(2026年度は100点満点)目標点別のおすすめ参考書は以下の通りです!

70%台が目標の場合
物理 入門問題精講 ➡ 共通テスト演習
他科目に時間を割きつつ、物理を最低限の期間で完成させるスケジュールです。
- 攻略時期:高3の9月〜12月
- 期間目安:約3.5ヶ月
- 導入(2ヶ月):『入門問題精講』を完璧にします。全分野の基本概念をこの時期にインプットします。
- 演習(1.5ヶ月):11月頃から共通テストの実践問題集を開始。第1問の小問集合や各分野の典型題で確実に得点する練習を積みます。
80%台が目標の場合
入門 ➡ 基礎問 or 良問 ➡ 共通テスト演習
夏休みを利用して一段上のレベルへ引き上げ、二次試験にも対応できる実力を養うスケジュールです。
- 攻略時期:高3の7月〜12月
- 期間目安:約5.5ヶ月
- 基礎固め(1.5ヶ月):夏休み前半までに『入門問題精講』を終わらせます。
- 標準演習(2.5ヶ月):夏休み後半から10月にかけて『基礎問題精講』または『良問の風』に取り組みます。
- 共テ適応(1.5ヶ月):11月下旬から共通テスト演習。身につけた解法を共テの形式へ調整します。
90%以上を目指す場合
入門 ➡ 基礎問 or 良問 ➡ 標問 or 名問 ➡ 共通テスト演習
早期から対策を始め、難問を解き切るための圧倒的な演習量を確保するスケジュールです。
- 攻略時期:高3の4月〜12月(理想は高2の冬〜)
- 期間目安:約9ヶ月〜
- 基礎・標準(4ヶ月):1学期中に『基礎問題精講』レベルまでを完成させます。
- 発展演習(3.5ヶ月):夏休みから10月にかけて『標準問題精講』や『名問の森』を徹底的にやり込みます。
- 最高精度の調整(1.5ヶ月):11月下旬から共通テスト演習。難問演習で培った視点を活かし、共テの長いリード文を一瞬で見抜く練習をします。
勉強の方針
物理はわかったつもりが一番危険です。時期を区切ることも大切ですが、各ステップで他人に解説できるレベルになっているかを確認しながら進めてください。
おすすめ参考書
『物理[物理基礎・物理]入門問題精講 三訂版』

物理の「なぜ?」が解消され、入試基礎レベルがスムーズに理解できる
上記の『宇宙一わかりやすい高校物理』シリーズを終わらせたら、そこで学んだ公式が問題でどのように使われているのかを『物理[物理基礎・物理]入門問題精講 三訂版』で確認するべきです。問題自体は難しいものはないですが、図やグラフを用いた解説が充実しており、物理の正しい問題の解き方を学ぶことができます。また、問題集を解いている中で間違えた部分や忘れていた分野があれば、適宜ひとつ前の参考書の戻り、内容を確認しましょう。
『物理[物理基礎・物理] 基礎問題精講 五訂版』

入試の「核」となる必須問題を厳選。解説の「精講」で解法の根拠がを明確に
物理の入試問題で土台となる117題が厳選されています。今回の共通テストでも問われたような「基本的な物理現象の組み合わせ」を、どのように立式して解くかが体系的に整理されています。最大の特徴である「精講」という解説パートでは、単なる計算過程だけでなく「なぜこの法則を使うのか」という背景が詳しく語られており、独学でも本質的な理解が深まります。 この1冊を完璧にすれば、共通テストの典型題で迷うことがなくなり、中堅私大や地方国公立大の合格ラインを突破する力が確実に身につきます。
『物理[物理基礎・物理] 標準問題精講 七訂版』

最難関大特有の重厚な設定を解き明かす、圧倒的な論理的思考力が手に入る
タイトルに「標準」とありますが、実際は難関国立大や早慶レベルをターゲットにしたハイレベルな問題集です。共通テストの第4問で見られたような、電磁誘導とエネルギー保存が複雑に絡み合うような設定でも、慌てずに「物理の原理」に立ち返って解き切る力が養われます。 1問1問の解説が非常に深く、別解も豊富なため、多角的な視点から物理現象を捉えられるようになります。共通テストのリード文がどれほど長く難解になっても、情報の核を一瞬で見抜く「眼」を養うのに最適な1冊です。
『良問の風 物理 頻出・標準 入試問題集 三訂版』

入試頻出の典型パターンを網羅し、共通テストで見たことがない問題をなくす
今回の共通テストは、問題設定としては見たことあるものが多かったです。また、2次試験の物理の問題を解いてく上でも、頻出の問題を確実に理解していることが必要となります。『良問の風』では、入試で頻出の問題を合計154問掲載していて、この問題集を解くことで応用問題を解く架け橋ができます。
このレベルの問題をすらすら解答できるようになれば、入試における基礎力は完璧であり、共通テストでも高得点を望めます。
『名問の森 物理 三訂版』

難問の急所を見抜く力を磨く
『良問の風』のワンランク上の位置づけであり、入試物理における名作といえる問題が揃っています。難度の高い問題でありながら、解説は非常にビジュアルで理解しやすく、物理のエッセンスが詰まっています。 今回の共通テストで見られた、複数の物体が衝突を繰り返す設定や、条件変化に伴う干渉縞の移動といった少し捻った応用問題も、この本で演習を積んでいれば「見たことがあるパターン」の延長線上で捉えられます。物理を得点源にして、最難関大学の合格を確実にしたい受験生にとっての最終兵器です。
物理の勉強法はこちらもチェック!
ライター
現論会ジャーナル編集部 本多海聖
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このようなお悩みをお持ちの方は、現論会で無料受験相談を受けてみることをおすすめします!
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