数学の計算練習を攻略!【スピードと精度を高める習慣化のすすめ】


「数学の計算練習をどのように勉強を進めて良いかわからない。」 「数学の計算練習の勉強はいつの時期にすれば良いの?」 このようなお悩みに徹底的にお答えしていきたいと思います!
そしてこのサイトでは以下の内容を詳しく解説していきます!
- 計算練習の全体像と具体的な勉強方法
- 計算練習に適した参考書や問題集
- 偏差値70に到達するための効果的な学習戦略
また、計算練習を勉強する前に、数学の勉強法の全体像がわからないという人は下記の記事を参考にしてみてください!
数学の勉強法の詳しい情報についてはこちら
計算練習の攻略法
計算練習とは?

数学の勉強法は「概要把握」「解法暗記」「問題演習」「計算練習」という段階に分類できます。
概要把握
高校1〜3年生までの数学単元を一通り理解する段階です。ここでは教科書の例題レベルの問題が自力で解けるようになることをゴールとします。
解法暗記
入試で出題される典型的な解法を用いた問題を即座に解けるようにする段階です。 二次関数のグラフを作図するためには、展開と因数分解の知識のもとに成り立つ平方完成の知識と、頂点と軸に関する理解が必要であります。 世の中の入試問題は武器と武器の組み合わせで新たな1題が作られており、東大・京大をはじめとした最難関大学でも、名前のついた解法に因数分解することが可能です。 最小の努力で難関大の入試の因数となる解法を覚えるのがこの段階の目標となります。
問題演習
難関大学入試レベルの問題で合格点を取れるようにする段階です。 解法暗記の解法を2つ以上使用する問題を主に取り扱います。 武器をただ持っているだけでは問題を解き切ることはできません。その武器が使えるシーンや解法の組み合わさり方を見抜くためには、実際に問題演習をしながら思考プロセスを身に着けていくことが重要です。
計算練習
計算のスピードと精度を高める段階です。 解法を立てる力と、計算を実行する力は別物です。 概要把握~問題演習はいずれも解法を立てられるようになることが目的の学習段階であるため、通年で計算練習を導入して実行力を養成します。
分野別対策
志望校の出題傾向や、自分の苦手単元を攻略するための段階です。 この学習段階は必要に応じて履修しましょう。
上から順に数学の基礎を積み上げていき、最終的に入試問題にも対応できる数学力を身につけていく必要があります。
「計算練習」は、上記の学習段階とは性質が異なります。解法を立てる力と、その解法を正確に実行する力は別物です。概要把握から応用演習までは、いずれも解法を立てられるようになることが目的です。しかし、どれだけ解法がわかっても、計算ミスをしてしまっては意味がありません。
計算練習は、通年で導入すべき学習段階であり、「計算のスピードと精度を高める」ことで、解法を正確に解答へと導く力を養成します。
計算練習を学ぶ3つのメリット

計算練習は地味な作業に思えるかもしれませんが、以下のような大きなメリットが得られます。
1.本番での失点を劇的に減らせる
どれだけ難しい問題の解法を思いついても、計算ミス一つで得点に繋がりません。計算練習を徹底することで、ケアレスミスによる失点をなくし、本来の実力を発揮することができます。これは、合否を分ける大きな要因となります。
2.思考に集中できる
計算力がないと、簡単な計算でも脳のリソースを消費してしまい、本来集中すべき「解法を立てる」という思考がおろそかになります。計算練習で、計算を反射的に、正確にこなせるようになれば、脳のエネルギーをすべて解法を考えることに注ぎ込めます。
3.解答時間を短縮できる
計算スピードが上がれば、当然、問題を解く時間が短くなります。特に難関大学の入試では、限られた時間の中で多くの問題を解く必要があるため、計算時間の短縮は大きなアドバンテージとなります。
計算練習の勉強法

次に具体的な「計算練習」の勉強法」について紹介します。
STEP 1.短時間で集中して取り組む
計算練習は、長時間まとめてやるよりも、毎日決まった時間(例:1日15〜20分)に集中して行うことが重要です。短時間でも継続することで、計算力が着実に向上します。
STEP 2.間違えた問題を分析する
計算ミスをしたら、なぜ間違えたのか(例:符号ミス、繰り上がり忘れなど)を分析します。同じミスを繰り返さないように、ミスの原因をメモに残すことも有効です。
STEP 3.解法暗記と並行して進める
計算練習は、解法暗記や問題演習と並行して進めましょう。新たな解法を学んだら、その解法に含まれる計算を意識して練習することで、知識と実行力を同時に高められます。
- 短時間で集中して取り組む
- 間違えた問題を分析する
- 解法暗記と並行して進める
おすすめ参考書と効果的な学習戦略!!

現論会でも使用している、【2025最新版】志望校レベル別おすすめ参考書と効果的な学習戦略を紹介します。
あなたの志望校レベルに合わせて、最適な参考書を選びましょう!
旧帝大・早慶レベル以上(偏差値70~)
🔹 難関大レベルを目指し、共通テスト9割以上を狙いたい人
🔹 難関大二次試験で合格点を取れるようにする
おすすめ参考書
合格る計算

学習戦略
このレベルでは、『合格る計算』シリーズが有効な「計算練習」のツールとなります。このシリーズは、入試に頻出する計算手続きを、効率的に処理する考え方やテクニックが学べる良書です。
『合格る計算』は、計算力そのものを独立して鍛えることに特化している点が最大の特徴です。解法がわかっても計算ミスで失点する、あるいは計算に時間がかかりすぎてしまうといった悩みを解消するために、このシリーズは大きな効果を発揮します。この参考書には目標回答時間がついていません。精度の向上と思考の手詰まり感を解消していくための参考書であるといえます。
旧帝大、難関国公立、早慶レベル
- 目標: 計算の考え方を習得し、入試で合格点を取るための計算精度を身につける。
- 戦略: このレベルでは、正答率8割以上を目標に取り組みましょう。まずは、計算の「考え方」や「テクニック」を吸収することに集中します。すべての問題に完璧に正解することにこだわらず、1日20分取り組み続けることを最優先にしてください。
東京一科、難関国立医学部レベル
- 目標: どんな問題でも計算ミスをしない、圧倒的な計算力を身につける。
- 戦略: 合格点をはるかに超える高得点を狙うために、この参考書の正答率9割以上を目指しましょう。各ITEMごとの正答率が9割を超えるまで、繰り返し解き直すことが重要です。これにより、計算力を盤石なものにし、本番での計算ミスをなくします。
効率的に処理する考え方やテクニックを分野ごとに整理しましょう!
あわせて読みたい
地方国公立、GMARCH理科大、関関同立、共通テスト8割レベル(偏差値~60)
🔹 対象: 基礎はある程度できていて、共通テストで8割を目指したい人
🔹 目標: 共通テスト8割、二次試験の基本問題を解けるようにする
おすすめ参考書
ドラゴン桜式 数学力ドリル

学習戦略
このドリルは、公式を使う程度のごく基本的な計算問題を反復練習できます。計算練習の性質上、「集合と論理」や「データの分析」など、計算実行回数が少ない単元は薄めですが、それ以外の分野の計算力を効率的に高められます。概要把握1周目終了後からの利用を推奨します。
1日に決められたページ数を必ず毎日解きましょう。答え合わせの際は、正答率だけでなく、かかった時間も意識します。あくまで計算練習なので、問題演習や解法暗記と並行して進めてください。
概要把握や解放暗記と併用することで学習効果アップ!
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まとめ
計算練習は、数学の「解法」を実力へと結びつけるための、地道で不可欠な作業です。この記事で解説したように、毎日継続して取り組むことが、計算のスピードと精度を高めるための唯一の道です。
あなたに合った一冊から始めよう
あなたの現在の学力レベルに合わせて、最適な参考書から学習を始めましょう。
- 地方国公立、GMARCH理科大、関関同立、共通テスト8割レベル(偏差値~60)には『ドラゴン桜式 数学力ドリル』
- 旧帝大・早慶レベル以上(偏差値70~)には『合格る計算』
この習慣を身につければ、あなたの数学力は飛躍的に向上し、本番での失点をなくすことができるでしょう。
もし、どの参考書から始めれば良いか迷っている、あるいは自分の学習法が正しいか不安を感じているなら、ぜひ一度、プロの専門家にご相談ください。
あなたに最適な学習計画を立て、志望校合格まで徹底的にサポートします。

現論会ジャーナル編集長 寺田貴博
開成中学校・高等学校を経て東京大学農学部を卒業。
現論会を運営する株式会社言楽舎の取締役。
「大学受験参考書を知り尽くしたコーチング指導のプロ」として、日々難関大受験生の自学自走と第一志望校合格をサポートしている。