【慶応英語対策】東大生が教える慶応英語の処理法
私大においてトップを走る最難関大学、慶應義塾大学。
国公立のそれとはまた違った非常にレベルの高い問題が課されます。
そしてそれは英語においても例外ではありません。
短い時間に非常に多い読解量、そして難解な選択肢と、慶應の名にふさわしい問題が出題されます。
さらに、慶応義塾大学の入試配点の中で、英語の占める割合は平均して45%と非常に高く、英語の完成度が合否に直結していると言っても過言ではありません。
この慶応英語に対し、どのような対策をしていくべきか、学部ごとの出題形式や傾向を分析しながら、解説していきます!
慶応英語の概要
慶応では、学部によって傾向の異なる問題が出題されます。
自分の学部における試験問題を入念に調べましょう!
英語に限らず、慶應義塾大学では学部ごとに傾向の違う問題が出題されます。
例えば、法学部ではマークシートのみの問題になっていますが、商学部では単語を書く問題があったり、経済学部では英作文があったりと、様々。
東京大学に合格しても、慶応英語の対策をしなかったために慶応入試に落ちてしまった東大生もいるほど、慶応英語は入試形式が独特で、学部ごとの傾向と対策が肝要です。
そんな東大生も落ちてしまう慶応入試の英語は一体何がそこまで難しいのか。
まず出題される長文自体が難読。
語彙水準も非常に高く、The New York Timesのような教養レベルの高い英文が出題されるため、語彙や内容が非常に難しいです。
また、慶応英語は文章が難解でありながら、多大な読解量が求められます。
一方で、慶応英語の試験時間は平均して80分〜90分と、分量に対し大変短い設定となっています。
よって慶応英語は、レベルの高い長文を正確に素早く読解し、的確に解答していく十分な英語力が問われるテストだと言えるでしょう。
慶応英語への対策
慶応英語では英語長文に対する徹底した経験が求められます。
正確に速読する能力をつけるための勉強を意識しましょう。
まずは英語を読む上で欠かせない文法力。
法学部などでは非常にレベルの高い文法正誤問題が出題されるなど、慶応大学の英語において高い文法力は必須。
センター9割はもちろんのこと、標準的な文法問題集だけでなく、応用的な文法問題集まで手を広げ、きちんと何周もすることによって、英語文法を確実に自分のものにしましょう!
また同時に単語も一般的な受験生よりもレベルの高いところまでマスターしておく必要があります!
ただ、難しい単語は実際に英文の中で出てきたものを覚えていくほうが効率が良いので、単語帳だけを何冊もやる必要はありません。
一冊これと決めた単語帳の単語は、一番上のレベルまで完璧に覚えるまで何周もしましょう!
そして最後に、慶応英語において一番大きい比重を占める長文問題の対策について考えていきましょう。
長文読解をするときにするべき意識は「段落」。
いわゆるパラグラフリーディングと呼ばれる手法で、英語の一段落一主張という特徴をうまく使い、各パラグラフごとに「言いたいこと」を把握して読んでいく読解法です。
慶応の問題に限らないことですが、受験の長文読解では、一パラグラフに一問問題が作られていることが非常に多いです。
こうしたパラグラフリーディングの手法を身につけると、長文を一文一文正確に解釈していくのではなく、全体として読んでいくことができるようになるので、慶応が求める正確な速読に一歩近づくことができます!
一般的な問題集や参考書を使ってこの手法を身につけたら、学部ごとに実際に課されているような難しい長文を読む練習をしていきましょう。
例えば、商学部では、新聞記事に上がるようなテーマの文章をパラグラフリーディングを使って読み、英語を英語のままでも理解できるような状態まで持っていくことが必要です。
学部ごとの傾向と対策
文学部
傾向と対策
文学部の英語の配点は、計350点満点中150点で全体の約43%を占めています。
近年は総語数が2000語前後で推移。
設問は英文和訳・内容説明・和文英訳など国公立と遜色ない記述量を求められます。
辞書の持ち込みが可能です。
合格の要
勉強法のススメ 内容説明問題では、制限字数内で採点要素を過不足なく書き切ることが求められるため、普段から要約など自分の考えを短い文章に落とし込む練習を行っておくと、高得点につながるでしょう。
また、難しい語彙にいちいち辞書を使うことはせず、読解に最低限必要なものにだけ用いるようにすることで、記述の見直しや字数の工夫に時間を使うことができるため、語彙に関して他の学部よりも勉強しなくても良いと言う考えは捨てましょう。
経済学部
傾向と対策
経済学部の英語の配点は、計420点満点中200点で全体の約48%を占めています。
A方式・B方式で英語の出題は変わりません。
また、論説の読解はマークシートで解答し、英作文は記述式で行います。
長文3題の総語数は2500語程度、自由英作文は100〜120語程度の分量となっていて、時事的な出題が多くなっています。
合格の要
勉強法のススメ 時事的な出題が多いため、普段から耳聡く英語に触れておくと、余裕をもって取り組むことができます。
また、大問Ⅳでは対話文の和文英訳が求められるため、身内との会話を想定したフランクな英作文の練習もしておくと良いでしょう。
自由英作文では、語数を気にしすぎて支離滅裂な英文を書かないために、日頃から全体の構成を意識した長めの英作文の練習をしておくと良いでしょう。
法学部
傾向と対策
法学部の英語の配点は、計400点満点中200点で全体の50%を占めています。
長文問題は3題で例年総語数1900語程度だが、今年度は1500語程度となっている。
内容一致・不一致や空所補充が多い一方で、2017年には発音問題、2018年にはさらにアクセントの問題も出題されるなど、文法・語彙の習熟も求められます。
合格の要
勉強法のススメ 選択肢をも正確に読解しなければならないため、慶応英語のなかでも特に速読力が問われます。日頃からパラグラフリーディングなどを身につけておくと良いでしょう。また、社会問題に関係する出題が毎年なされるためそうした事柄に明るいことが強みになることは間違いないでしょう。
商学部
傾向と対策
商学部の英語の配点は、計400点満点中200点で全体の50%を占めています。
細かく分類すると、長文読解3題、中文内容一致1題、文法・語法2題、語彙2題で、ほとんどがマークシート方式です。
A方式・B方式で英語の出題は変わりません。
長文は内容一致型が中心で、出題はやはりビジネス関連が多いです。
合格の要
勉強法のススメ 記述式の語彙問題は商学部特有であるため、文法・語法・語彙の熟達度合がものを言います。また、近年商学部の長文問題の総語数がさらに増えてきているため、かなりの速読力が求められます。
医学部
傾向と対策
医学部の英語の配点は、計500点満点中150点で全体の30%を占めています。
総語数は増加傾向で約2000語程度となっています。
合格の要
勉強法のススメ 単純に、かなりハイレベルな速読力や、自由英作文を自在に書くことのできる記述力が鍵となります。また、2021年には医学生の書いた文章を読ませる問いが出題されたため、医学への関心も必要となるでしょう。
理工学部
傾向と対策
理工学部の英語の配点は、計500点満点中150点で全体の30%を占めています。
大問4題のうち、読解総合が2題、会話文が1題、文法・語法が1題となっています。
長文2題は1600後程度。
合格の要
勉強法のススメ 長文読解の分量に慣れておくことと、単語補充問題対策として、語彙と語法を高いレベルで習熟していることが、合否を分ける鍵となるでしょう。
総合政策学部
傾向と対策
総合政策学部の英語の配点は、計400点満点中200点で全体の50%を占めています。
長文3題構成で、空所補充が40問、内容一致が20問の計60問からできています。
長文3題の総語数は2500語を超え、相当な分量です。
合格の要
勉強法のススメ 内容一致が20問あるので、長文を読みながら同時に解き進める練習をすることで、問題を解く際に再び該当部分を読解する手間が省け、確実に合格へ近づきます。
また、空所補充問題が40問あるため、語彙や語法に特化した勉強がおすすめです。
環境情報学部
傾向と対策
環境情報学部の英語の配点は、計400点満点中200点で全体の50%を占めています。
長文3題の総語数は2300語前後と相当な分量です。
設問形式は空所補充や内容一致などで、詳細な理解が求められます。
合格の要
勉強法のススメ 長文のみの出題であるため、長文に特化した対策をしましょう。
分量の多い長文問題を素早く解き進める方法として、問題文に先に目を通し設問を把握してから、長文を一気に読んで設問を一気に解く方法と、設問を都度確認しながら、読解と解答を同時に行なっていく方法があります。
自分にあった方法で読解の特訓を積み、英分量の多い環境情報学部を攻略しましょう。
看護医療学部
傾向と対策
看護医療学部の英語の配点は、計500点満点中300点で全体の60%を占め、慶応英語の中で最も入試における配分が多く、英語の完成度が入試の合否を分けるといっても過言ではありません。
大問数も7題と、慶応英語の中で最も大問数が多く相当な情報処理能力が求められます。
合格の要
勉強法のススメ 語彙・文法から論説・英作文まで、英語の基本的な部分から発展的な部分まで幅広く出題されるため、どれかに偏った勉強法よりもバランスよく勉強した方が点数が取れるということを意識して勉強しましょう。
薬学部
傾向と対策
薬学部の英語の配点は、計350点満点中100点で全体の29%と慶応英語の中では最も英語の配点が低くなっています。
しかし、出題は長文3題で内容も薬学部らしい内容で、科学系の難単語も見受けられるので決して侮ってはなりません。
長文の総語数は2020年から500語ほど減少し、2400語程度。
合格の要
勉強法のススメ 試験時間に比べればやはり設問数は多く、高い情報処理能力が求められるが、問題ごとの難易度のばらつきが大きく、簡単な問題できちんと正答し稼げるところで稼ぐ力が必要となります。
オススメ参考書
慶応英語の勉強をする際、どの学部を受験するにしても各出題分野別に使用をお勧めする参考書が、以下のページでまとめてあります!
慶応英語対策にオススメの参考書はこちら!
【東大生が薦める英語おすすめ参考書】これで完結!大学受験英語おすすめ最強参考書・問題集
https://genronkai.com/wp-admin/post.php?post=5637&action=edit
まとめ
今回は、慶応英語の対策として、その概要と学部ごとの特徴、及びその対策をする上で意識すべきことを解説してきました!
非常に難関な出題ですが、意地の悪い問題は少ないので、英語を読む量を増やし、正しく英語力を身につけていけば、時間を余らせて解くことができるほどになります!
めげずに頑張っていきましょう!