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Home現論会ジャーナル特集記事その他【速報!】2025年度共通テスト『数学Ⅱ、数学B、数学C』を当日講評

【速報!】2025年度共通テスト『数学Ⅱ、数学B、数学C』を当日講評

2025年1月18日、1月19日に行われる大学入学試験共通テストについて、
今年も当日分析と講評を行います!

2026年の共通テストを攻略するためのおすすめの参考書ルートや勉強法も紹介しているので、
ぜひ最後までご覧ください!

監修

現論会ジャーナル編集長 寺田貴博

開成中学校・高等学校を経て東京大学農学部を卒業。
現論会を運営する株式会社言楽舎の取締役。
「大学受験参考書を知り尽くしたコーチング指導のプロ」として、日々難関大受験生の自学自走と第一志望校合格をサポートしている。

寺田
寺田

今年も現論会でコーチを務める現役難関大学スタッフが実際の試験時間で解いて、徹底分析をしてくれました!

全体講評

  • 全体としては、会話文が減り、センター試験らしさが垣間見えた。どれも典型的な問題が多かったので、例題など基本的な問題を多く解く必要があるだろう。計算量が多くなったので、計算スピードと正確さを求められるテストであった。
  • 難易度はやや易化であったが、大問が増えているので時間配分が難しく、困った受験生が多かったと予想される。

試験形式

試験時間 60分
配点 100点
大問数 7問(大問1~3は必答、大問4~7のうち3つ選択)
マーク数 31

問題構成

大問出題分野設問数マーク数
第1問三角関数18
第2問指数関数・対数関数12
第3問微分法・積分法21
第4問数列15
第5問確率分布と統計的な推測18
第6問ベクトル13
第7問複素数平面12

各大問の講評

第1問

  • 典型的な三角関数の問題であった。場合分けが丁寧にされているので、誘導にしっかりとついていければ完答が可能な問題であった。
  • sinの値を計算するのではなく、単位円を使っての図示化をする能力が求められていた。
  • sinでやった内容をcosで応用する力が求められた。

第2問

  • 常用対数表をしっかりと読めるようになるのと、かなり細かい計算を求められているので、ていねいな計算を求められる。条件が途中で変わるポイントがあったのでしっかりと状況把握する必要があった。
  • 難易度は比較的容易な大問であった。

第3問

  • 微分積分の理解が問われる問題であった。丁寧な誘導についていくことができれば、完答することもそう難しくはない。
  • 3次関数をグラフや導関数など多方向から考察することを誘導にして原始関数を求めるという、色々な方向から考えることを要求されていた。
  • 特に、導関数についての深い理解が求められた。全体としては、難易度は易しいといえる。

第4問

  • 格子点の数を数える数列の問題であった。等差数列や等比数列の和の公式を覚えていればスムーズに解答できる問題であった。
  • (3)では、(1),(2)の内容を応用する問題が出題され、誘導についていく力が試される問題であった。
  • 難易度は標準的であるといえる。

第5問

  • 確立統計からの出題であった。正規分布や二項分布、95%信頼区間などの言葉の定義をしっかりとおさえておけば、対処可能な問題であった。
  • 難易度は標準であるといえる。

第6問

  • ベクトルに関する問題が出題され、誘導は非常に丁寧であった。
  • (2)で計算ミスをしないように気を付けたい。
  • (3)も落ち着いて条件を整理すれば、完答できる問題であった。

第7問

  • 複素数に関する問題が出題され、内容としては比較的易しい問題であった。
  • 複素数の式から図形をイメージできる能力が求められたが、個別試験でも問われる能力なので、ぜひとも完答してほしい。

前年度との共通テストとの比較

新課程となり数学Cが加わった。今年は、数列、ベクトル、統計、複素数平面の4分野から3つを選択する構成となった。全体としては例年並み、またはやや易化したと考えられる。昨年同様に、解きやすい計算問題や知識問題を素早く回答し、時間のかかる思考力を試す問題に多くの時間を割きたい。

新高3生・高2生へのアドバイス

基本的には、2次試験の勉強を中心にベースの数学力を上げることが重要である。何か特定の形式や問題に対応できるような力ではなく、2次試験レベルの数学を標準に合わせて学習することで共通テスト数学はできるようになると考える。
見慣れない設定や問題を確実に解けるようにするために、正確で素早い計算スピードが求めらえるため、普段の勉強から計算を省略せずに自分の手を動かして勉強することを忘れないようにしたい。

共通テストを攻略するおすすめルート

数学Ⅱ・B 入門問題精講 改訂版

これから数学IIBを始める人は、この1冊がおすすめである。『数学II・B 入門問題精講 改訂版』は、分厚いが、説明の部分と問題を解く部分で分かれているため、学んだ公式を問題でどのように使用するのかアウトプットすることも可能である。また、数学の学習を進めていく中で重要度を増していく内容もこの段階から取り扱っているため、難関大志望でも1冊目として適切な参考書である。
注意点として、この本では数学Cの範囲を取り扱っていない。こちらは『数学Ⅲ・C 入門問題精講 改訂版』の数学Cの章を確認して学習を進めてほしい。

合格る計算 数学Ⅰ・A・Ⅱ・B[数列]・C[ベクトル]

共通テスト数学は、時間制限が厳しいため、素早く正確に計算をすることが求められる。そのため、日ごろの学習から手を動かして、計算することが重要である。そこで『合格る計算 数学Ⅰ・A・Ⅱ・B[数列]・C[ベクトル]』をおすすめする。この問題集では、計算がメインの問題を分野ごとに分量が多く取り扱っているため、全受験生にとっておすすめの問題集である。『入門問題精講』を2周ほどしたタイミングでこの問題集を始めるとより良いと考える。

『短期攻略 大学入学共通テスト 数学Ⅱ・B・C実践編 改訂版』

共通テスト形式の問題を練習する場合は、『短期攻略 大学入学共通テスト 数学Ⅱ・B・C実践編 改訂版』が良いだろう。共通テストの大問ごとの演習ができるため、苦手な分野の演習などにも使用することができる。この問題集を使用するのは、共通テストが近づいてきた受験生の後期が適切である。この問題集を使用する前に、数学の基礎力を完成させるべきである

ライター

現論会 教務部 吉田佳悟

関西医科大学医学部医学科在籍。
現論会天王寺、上本町校コーチ。
現論会では受験生のコーチング指導も行っている。

現論会 教務部 山根舜太

大阪公立大学医学部医学科院在籍。
現論会天王寺、上本町校コーチ。
現論会では受験生のコーチング指導も行っている。

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