【速報!】2025年度共通テスト『生物基礎』を当日講評
2025年1月18日、1月19日に行われる大学入学試験共通テストについて、
今年も当日分析と講評を行います!
2026年の共通テストを攻略するためのおすすめの参考書ルートや勉強法も紹介しているので、
ぜひ最後までご覧ください!
監修
現論会ジャーナル編集長 寺田貴博
開成中学校・高等学校を経て東京大学農学部を卒業。
現論会を運営する株式会社言楽舎の取締役。
「大学受験参考書を知り尽くしたコーチング指導のプロ」として、日々難関大受験生の自学自走と第一志望校合格をサポートしている。
今年も現論会でコーチを務める現役難関大学スタッフが実際の試験時間で解いて、徹底分析をしてくれました!
全体講評
共通テスト生物基礎は共通テストになってから、旧センター試験とは異なり会話に下線部が引かれて問いに答える形式や、図表を読み、問いに答える形式が主流となっていたが今年もその傾向は変わっていない。計算問題も定番の遺伝に関する問題であり、共通テスト生物基礎の伝統的な問題形式であった。難易度も高くなく、分量も多くないため、例年並みであると言える。
試験形式
試験時間 30分(目安)
配点 50点
大問数 3問
マーク数 17
問題構成
大問 | 出題分野 | 設問数 | マーク数 |
第1問 | 細胞と生殖 | 5つ | 6つ |
第2問 | 恒常性と免疫 | 6つ | 6つ |
第3問 | 生態系とバイオーム | 5つ | 5つ |
各大問の講評
第1問
旧センター試験時代から頻出である知識、実験、計算問題が出題され難易度も例年並みである。
A 細胞の働き
問1
繊毛運動に関する知識問題、生物ごとの特徴を暗記していれば難しくない一問。
問2
共通テスト生物基礎頻出の細胞周期に関する問題。細胞分裂後の細胞数を問われる問題は昨年も出題されたため、確実におさえておきたい一問。
B エネルギーの働き
問3
転写、翻訳に関する計算問題。翻訳、タンパク質合成の仕組みは苦手とする受験生も多いが頻出であるので理解して、得点源にしたい。
問4
再生現象に関する問題。植物が切断されても再生する条件は頻出であるので確実に押さえておきたい。
問5
仮説を元にして、実験の内容を穴埋めしていく共通テスト生物基礎らしい形式。仮説にヒントが隠れているので知識がなくとも、光合成の仕組みを理解できていれば正解できる一問。落ち着いて解答しよう。
第2問
自律神経と免疫に関する大問ではあるが、この分野は丸暗記で乗り切れないため、難易度も高い。だが例年並みの難易度である。
A 神経系の働き
問1
交感神経、副交感神経が作用する事例を理解していれば難なく解ける問題。頻出の問題であり、落とせない一問。
問2
運動前後の心拍数、呼吸数のグラフを読みとり、問題に答える共通テスト生物基礎らしい形式。グラフを落ち着いて読んでいけば知識がなくとも解ける問題なため、確実に正解しておきたい。
問3
神経系と代謝に関する知識問題。身体の神経系の仕組みの理解が中途半端なまま暗記していると正解できない一問なので恒常性の包括的な理解が求められた一問であった。
B 免疫と予防接種
問4
キラーT細胞とヘルパーT細胞に関する知識問題。頻出なので落とせない一問。
問5
共通テスト生物基礎特有の3つの選択肢の全ての正誤を判断できないと正解できない難問。だが、予防接種に関する問題は比較的容易に理解できる。そして今回の一問も3つの選択肢がどれも基本的な知識であるのできちんと正解したい。
問6
予防接種前と予防接種後の抗体量の変化に関するグラフであった。定番問題であるが、年齢で抗体量が比較されている問題はあまり見かけない。難しい選択肢もあるが諦めずに落ち着いて選択肢を読んでいけば正解できるだろう。
第3問
生態系とバイオームの問題も同様に丸暗記で乗り切れる問題が少なかった。空気の循環、生物の関係性を包括的に理解することが求められる。だがこの大問は長い資料を解読するのが伝統的だが、今年は分量も少なく易化したと言える。
A 生態系と細菌の働き
問1
栄養段階ごとの生態系の特徴を問われた知識問題。落とせない一問。
問2
共通テスト生物基礎特有の3つの選択肢の全ての正誤を判断できないと正解できない難問。生態系の仕組みを理解することは当然のこと、それぞれの栄養段階の動物の特徴を完璧にしておかないと解けないので難しい一問である。
問3
エネルギー循環、空気の循環の包括的な理解が求められる一問。ひっかけの選択肢があり、付け焼き刃の知識では難しいだろう。
B バイオーム
問4
地理選択者は容易に解ける一問。バイオームは赤道から順番に覚えることがコツであり、難しくないのできちんと気候分布を理解していれば解ける一問。
問5
日本の植生に関する問題、日本列島が縦長、高山地域も多いゆえに複雑であるが頻出分野であるので確実に正解したい問題。
前年度との共通テストとの比較
昨年と比較すると、設問数は同じで、マーク数は1つ増えていた。資料の分量、負担が減り解きやすくはなったとはいえ、包括的な理解を問う問題は共通テストになってから増えているので今後もその傾向が続くと言える。
新高3生・高2生へのアドバイス
旧センター試験は知識で解ける問題が多かったが、共通テストになってからは実験、資料を正確に読み解き、答える問題が多くなってきた。語句の暗記だけではなく、生物基礎で登場する王道の実験は結果のみならず過程までしっかりと理解すべきである。
共通テストを攻略するおすすめルート
リードLightノート生物基礎
レイアウトが見やすく、問題を解く前に生物基礎の分野ごとの講義ページがついており、問題も段階ごとに出題され、解説もわかりやすいので生物基礎初学者にぴったりの参考書。
短期攻略 大学入学共通テスト 生物基礎 (駿台受験シリーズ)
一日3題行えば1ヶ月で完成するコスパの良さ、十分な演習量が売りの参考書。解説も丁寧であり、周回もしやすいため、『リードLightノート生物基礎』である程度生物基礎の理解が進んだ人におすすめの参考書。
ライター
現論会教務部 金 吾允
大阪大学外国語学部
現論会天王寺、上本町校教室長。
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