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Home現論会ジャーナル科目別勉強法数学【2025年最新版】新課程対応!共通テスト数学Ⅱ・B・Cの対策の進め方とおすすめ参考書を徹底解説!

【2025年最新版】新課程対応!共通テスト数学Ⅱ・B・Cの対策の進め方とおすすめ参考書を徹底解説!

寺田コーチ
寺田コーチ

「共通テストの数学Ⅱ・B・C、何から対策すればいいのか不安…」
「量が多くて時間内に解き切れる気がしない…」
「二次試験対策とどう両立すれば良いの?」
このようなお悩みに徹底的にお答えしていきたいと思います!

この記事では以下の内容を詳しく解説していきます!

  • 共通テスト数学Ⅱ・B・Cの特徴とその狙い
  • 9割到達のための学習スケジュールと効果的な学習法
  • 共通テスト対策に最適な問題集

また、数学Ⅱ・B・Cの共通テスト対策に取り組む前に、数学Ⅱ・B・Cの勉強法の全体像がわからないという人は下記の記事を参考にしてみてください!

共通テスト数学Ⅱ・B・Cを知る

まずは共通テスト数学Ⅱ・Bの基本情報をおさえましょう。

共通テスト数学Ⅱ・B・Cは、試験時間70分大問7題構成(解答数6題)のマーク形式で行われます。 数学Ⅰ・Aとは異なり、選択問題が存在するのが最大の特徴です。第1問から第3問まではすべて必答で、三角関数指数関数・対数関数微積分法といった主要分野が出題されます。

また、第4問〜第7問は選択問題となっており、数列統計的な推測ベクトル平面上の曲線と複素数平面4題の中から、3題を選択して解答します。

平均点は年度によって変動しますが、数学Ⅱ・B・Cは計算量が非常に多く、時間配分と選択科目の戦略がカギになると言われています。また、2025年度からの新課程入試では、思考力を問う問題が増加傾向にあります。

新課程について知る

2025年度入試から新課程となり、科目名が数学Ⅱ・Bから数学Ⅱ・B・Cへ変わりました。 特に選択問題(数列・ベクトル・統計・複素数平面)の選び方は得点を左右する重要なポイントになります。これらを踏まえた上で、過去問をどのように活用すべきかを見ていきましょう。

① 新課程での主な変更点

最も大きな変化は、数学Cの導入と4つの分野から3つを選択する形式になったことです。従来のベクトルが数学Cへ移行し、新たに複素数平面が選択肢に加わりました。また、統計的な推測有意水準を扱うようになり、出題範囲として重要度が増しています。試験時間は70分ですが、計算量が膨大で、より高度な処理能力が求められる形式になっています。

② 旧課程・センター試験の過去問活用法

新課程対応の過去問はまだ少ないため、古い過去問も活用する必要がありますが、その際は使い分けが重要です。

旧課程 共通テスト(2021〜2024年): 思考力や読解力を問う形式は現在と同じため、微積分数列リード文読み取り練習として非常に有効です。また、ベクトル統計も活用可能です。ただし、複素数平面は含まれていないため、別途対策が必要です。

センター試験(〜2020年): 現在の共通テストのような読解力の練習にはなりませんが、三角関数指数対数微積分などの計算スピードを鍛えるためのドリルとしては優秀です。形式慣れではなく、数学の基礎体力の向上目的で割り切って使いましょう。

共通テストで問われる力とは?

共通テスト数学Ⅱ・B・Cで高得点を狙うのに必要となる力として、状況を数式に翻訳する力高速かつ正確な処理能力が挙げられます。

例年、受験生からは「計算量が多すぎる」「時間が足りない」といった声が多く上がります。これは共通テストが長い問題文や図表から今の状況を数学的にどう表せるかを判断し、自分で式を立てることができるかを試される試験だからです。また、問題量が膨大であるため、効率よく計算を推し進めるスキルがなければ時間内に解き切ることはできません。

つまり、共通テスト数学Ⅱ・B・Cで高得点を取るには、情報を正しく読み取り、立式する力に加えて式をミスなく素早く処理していく力が必要となります。時期ごとの学習計画と対策法を見ていきましょう。

寺田コーチ
寺田コーチ

次に、時期ごとの学習計画と対策法を見ていきましょう!

対策スケジュール

共通テスト本番までの期間で、どのように学習を進めていくかを明確にしておきましょう。 共通テスト対策は、二次試験対策を進める中で行わなければならないため、全体のスケジュール感をつかんでおくことが重要です。 時期ごとの目的を整理し、限られた時間の中で効果的に得点力を伸ばしていきましょう。

共通テスト対策に入るまでに(〜11月)

この時期は、共通テスト対策を意識するよりも、二次試験の対応力を磨くことを優先しましょう。 二次試験で必要な記述力や論理構成力を高める過程で、共通テストに必要な計算力典型解法の処理能力も自然と身についていきます。

特に、理解の浅い単元や計算スピードに不安がある分野は、この時期にしっかり補強しておきましょう。 焦って形式演習に入るよりも、二次試験でも通用する数学力そのものを底上げしておくことが、結果的に共通テストの安定した得点につながります。


冬(11〜12月):形式と時間感覚を掴む

準備が整えば、ここからは共通テスト特有の形式に慣れ、時間内で解き切る感覚を身につける時期です。 この段階では、単に問題を解くだけでなく、誘導にどう乗るかを鍛えることが大切になります。

共通テスト数学Ⅱ・Bは文章量・図表の情報量が多く、情報を整理しながら状況を数式に翻訳する力が求められます。 この時期は、過去問や共通テスト形式の問題集を使い、70分通して解く練習を重ねましょう。 解き終えた後は、どの計算で時間を使ったのか、どの誘導文に乗れなかったのかを振り返り、自分の失点パターンを明確にすることが重要です。

また、二次試験との両立を意識する人は、週単位で学習リズムを設計するのがおすすめです。 日によって記述問題や共通テスト対策などテーマを分けることで、感覚を失うことなく共通テスト対策を行えます。


直前期(1月):仕上げと最終調整

ここからは、本番に向けて仕上げと最終調整を行う段階です。 時間を測って過去問や予想問題を解き、本番と同じ70分の感覚で処理する練習を続けましょう。

冬に身につけた感覚が活きているか、どの分野から解くか、大問ごとにどれだけ時間をかけるかなどの自分なりの時間配分ルールを確認しておくことが大切です。

また、不安な分野が残っている場合は、使い慣れた問題集や過去問の中の同じ分野の問題を使ってピンポイントで復習しましょう。

共通テスト数学Ⅱ・B・C解き方のアプローチ

共通テスト数学Ⅱ・B・Cで点数が伸び悩む原因は、崩れない型を持っていないことにあります。ここでは、得点力を劇的に安定させるアプローチを解説します。

誘導に乗る技術を磨く

共通テスト数学Ⅱ・B・Cにおける誘導とは、抽象的な問題を解くための具体的なヒントです。特に数列やベクトルの後半で詰まった時は、新しい解法を探すよりも、前の設問の特定のケースを一般化できないか再確認することが解決への近道になります。

解決の糸口は、具体的な数字での実験結果前の設問で証明した性質に隠されています。なぜここで n=1,2 を計算させたのか、なぜこのベクトル方程式を変形させたのか、その意図を汲み取ることで難所を突破できるケースが多々あります。もし前の結果を使っていない解法を思いついたら、一度立ち止まって方針を見直してみるのがおすすめです。

ケアレスミスが激減する計算用紙の使い方

数学Ⅱ・B・Cのミスは単なる不注意ではなく、膨大な計算量に対する情報整理が追いついていないことから生じる必然的な失敗です。計算用紙を単なるメモ帳ではなく、思考のプロセスを可視化する場所として活用することで、ミスは劇的に減らせます。

まず、余白に線を引いてスペースを分割し、計算過程を上から順に整理して記述しましょう。特に微積分やベクトルは計算式が長くなりがちです。式があちこちに散らばっていると、見直しの際にどこで係数を間違えたかを追跡できず、検証に時間がかかってしまいます。計算過程を整列させることは思考を整理することと同じであり、結果として計算スピードの向上にもつながります。

次に、計算記号の書き出しや図の巨大化を意識してみてください。数列の和を暗算で済ませようとしたり、ベクトルの図を小さく描いたりすることが、符号ミスや位置関係の間違いを引き起こす原因となります。意識的に大きく書き出すことは、視覚的なミスを防ぐだけでなく、焦る気持ちを落ち着かせ、冷静な思考を取り戻すためのメンタルコントロールとしても役立ちます。

致命的なミスを防ぐ検算テクニック

計算過程が複雑になりがちな数学Ⅱ・B・Cでは、最後になって枠に数字が入らないという絶望的な状況が起こりえます。これを防ぐには、全計算をやり直すのではなく、数値を代入して矛盾がないか確かめる簡易検算が有効です。答えが出たら即座に n=1 や x=0、a=0 といったシンプルな数値を代入し、初期条件と矛盾しないかを一瞬でチェックしてください。この数秒の確認作業により、大問全体を崩壊させる計算ミスを食い止めることができます。

70分を制するための時間配分

解答すべき問題数が6題(必答3題+選択3題)と多い数学Ⅱ・B・Cでは、数学Ⅰ・A以上に時間配分が重要です。例えば、計算が重い微積分には15分、パターン化できる統計には10分、といったように、大問ごとの特性に合わせたタイムスケジュールが考えられます。

共通テストで失敗する一番の原因は、1つの計算に固執して時間を浪費してしまうことです。特に数学Ⅱ・B・Cは、厳しい制限時間の中で一度計算が詰まると、焦りもありリカバリーが難しく崩れやすい試験です。2分考えて手が動かなければ、次の大問へ行くといったような自分なりのルールを設定しておきましょう。

分野別差がつくポイントの攻略法

共通テスト数学Ⅱ・B・Cは、大問ごとに問われる力や陥りやすい罠が明確に異なります。ここでは、受験生が特につまづきやすいポイントに絞って、その攻略法を解説します。

三角関数:単位円で視覚化する

この分野では、加法定理や合成公式を覚えているのは前提条件です。差がつくのは、方程式や不等式を解く際に、数式だけで処理するか、図を描いて考えるかの違いです。

攻略の鉄則は、単位円を使いこなすことです。sinθ=k の解の個数や範囲が動く場合の最大・最小といった頻出問題において、頭の中の計算だけで処理しようとすると、端点のあてはめなどで必ずミスが起きます。 面倒でも単位円を一つ描き、視覚的に解の範囲を確認してください。

微積分法:公式で時短する

この分野で最も危険なのは、愚直に計算をしすぎて時間が足りなくなることです。増減表を丁寧に書いたり、定積分の計算をすべて展開して行ったりすると、制限時間内での完答は難しくなります、

攻略の鉄則は、3次関数のグラフは増減表を書かずに極値の位置関係から瞬時に概形を描くこと、そして面積計算では1/6公式や1/12公式を条件反射で使えるようにしておくことです。

数列:実験と翻訳による攻略

共通テストの数列では、単に等差・等比の公式に当てはめるだけでなく、会話文や現実の事象を数式化する力が問われます。ここで手が止まる原因は、いきなり綺麗な式を立てようとしてしまうことにあります。

攻略の鍵は、実験を行うことです。漸化式の形が一目で分からなければ、迷わず n=1,2,3… と具体的な数字を代入し、規則性を書き出してみるのが突破口になります。

ベクトル:計算の前に図形的意味を考える

ベクトルを選択した受験生が陥りやすいのが、ひたすら成分計算をして泥沼にはまるパターンです。共通テストのベクトルは、計算力だけでなく、図形的な意味との融合が求められます。

攻略のポイントは、式変形をする前に必ず図を描くことです。内積=0なら垂直、係数の和が1なら直線上といったように、数式を図形的意味に変換する癖をつけてください。計算だけで押し切ろうとせず、図形の性質を利用できないか立ち止まって考えることが、結果として計算量を減らす近道となります。

統計的な推測:用語の定義と計算パターンで確実に得点する

攻略の鍵は、用語の定義と検定の手順を完全暗記することです。信頼区間有意水準帰無仮説といった用語の定義があいまいだと、問題文の意味が取れずに失点します。逆に、仮説検定の一連の流れ(仮説を立てる→棄却域を確認する→判定する)さえ体得してしまえば、あとは単純な計算処理のみで正解に辿り着けます。

平面上の曲線と複素数平面:計算と図形の2つの視点

数学Cのこの分野は、多くの受験生が z=x+yi と置いてひたすら計算する代数的解法に頼りがちですが、一つの解法に頼ると一度詰まると完答が難しくなります。

攻略の鉄則は、図形的意味を常に選択肢に持つことです。 複素数平面であれば、絶対値=距離、かけ算=回転・拡大という意味、2次曲線であれば、計算だけでなく焦点や準線の定義自体を理解しているかが重要になります。 計算が重そうだと感じたら、すぐに図を描いて図形的な性質で解けないか疑ってください。この視点の切り替えができるかどうかが、完答できるかの分かれ道になります。

おすすめ参考書

共通テスト対策の問題集は、目的別に自分に合うものを使うことが大切です。

過去問

共通テスト本番のクオリティに最も近く、一番質が高い問題です。基本的にはここにある問題を解けるようにすることを最優先にします。

それぞれの特長と収録回数に合わせて選びましょう。まず、共通テスト過去問研究(赤本)は数学Ⅱ・B・Cに関して計8回分を収録されていて、解説は簡潔で要点が整理されており、本番形式に慣れる練習用として非常に使いやすい構成なのが強みです。対して大学入学共通テスト過去問レビュー(黒本)は、センター試験分を含めた最多の13回分を収録しており、詳しい解説で弱点を徹底補強したい人に向いています。

予想問題・パック系

実戦問題集や各予備校の出している予想問題中心の教材です。過去問に比べると問題の質にバラつきがあることもありますが、初見の誘導に乗る練習やマークシート形式への慣れとしては最適です。

テクニック・解法系

短期攻略 大学入学共通テスト 数学Ⅱ・B・C実戦編大学入学共通テスト 数学Ⅱ・B・Cの点数が面白いほどとれる本などの大問ごとの演習を通して共通テスト対策のためのパターンを掴む問題集です。ただ問題を解くだけでなく、共通テストを有利に進めるための解法パターンや時短テクニックなどの武器を仕入れるための教材です。ただし、共通テストは小手先の技術以上に数学の本質的な理解が問われる試験です。教科書レベルの基礎が伴っていない段階でテクニックに走っても点数は伸びません。基礎に不安がある場合は、まずそちらを最優先してください。

まとめ

2026年度入試に向けた、共通テスト数学Ⅱ・B・Cの対策について解説してきました。

新課程になり、変化はありますが、恐れる必要はありません。共通テストが求めているのは、情報を整理し、論理的に式を立て、正確に処理するという地道な力です。

点数が取れないと嘆く前に、今日紹介した分野ごとの攻略法計算用紙の使い方を試してみてください。戦略と道具を変えるだけで、点数は必ず伸びます。この記事が参考になり、本番で高得点が取れることを祈っています。

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監修者

現論会ジャーナル編集長 寺田貴博

開成中学校・高等学校を経て東京大学農学部を卒業。
現論会を運営する株式会社言楽舎の取締役。
「大学受験参考書を知り尽くしたコーチング指導のプロ」として、日々難関大受験生の自学自走と第一志望校合格をサポートしている。

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