【速報!】2024年度共通テスト化学を当日講評
全体の感想
2024年度は、マーク数は昨年と比べて減少したが、全体として時間がかかる問題が多く、時間内に解き切るのは難しい試験だった。また、各大問に思考力を要する問題が出題され、昨年と比べてやや難化したと言えるだろう。
試験形式
試験時間 60分
配点 100点
大問数 5問
マーク数 31
問題構成
大問 | 出題分野 | 設問数 | マーク数 |
第1問 | 物質の構造・状態 | 4 | 6 |
第2問 | 物質の変化と平衡 | 4 | 6 |
第3問 | 無機物質 | 4 | 8 |
第4問 | 有機化合物、高分子化合物 | 4 | 6 |
第5問 | 物質の変化、有機化合物(質量分析法) | 3 | 5 |
各大問の講評
第1問
第1問は、理論化学の物質の構造・状態からの出題であった。知識問題や計算問題、グラフを読み取る問題が出たが、落ち着いて処理すれば解答できる問題がほとんどであった。
問2は、物質の密度がらみの問題で、共通テストで頻出なので確実に回答したい。
問3は、普段あまり見ないような問題であったが、その場で考えて解答をしてほしい。
問4は、水の状態図や密度と温度変化に関するグラフの読み取り問題であった。選択肢を丁寧に読んでいけば、回答できるだろう。
第2問
第2問は、理論化学の物質の変化と平衡からの出題であった。第1問同様、グラフを利用した問題が多かった。
問3に関しては、同じ電子の量を渡すのに必要な反応物の質量を考える解きやすいが、発想力と計算量が必要となるので、難易度は高く感じただろう。
問4の弱酸の電離度の問題は問題集などでも頻出なので、完答したい問題である。
第3問
第3問は、無機化学の問題であった。幅広い無機化学の知識と、計算の処理が試された大問であった。
問1~3は、無機化学の知識問題なので、抜け落ちがないように確実に完答したい。
問4のb,cに関しては、問題文から状況を適切に把握し、解き切りたい問題である。cでは、文字が多く難しそうに見えるが、一つずつ丁寧に立式していけば決して難しい問題ではないので、得点したい問題である。
第4問
第4問は有機化学・高分子化合物からの出題であった。初めて見る物質の性質などを考える問題もあり、思考力が試される大問であった。
問1~3では、有機化学・高分子化合物の基本的な知識問題なので素早く回答したい。
問4では受験生が苦手にしがちである医薬品に関する問題が出題された。しかし、ラクタムの構造を作る物質を選ぶ問題やトルエンからの反応を答える問題であったので、問題の見た目で判断せずに、解答したい問題である。
昨年同様に有機化学は、あまり時間をかけずに完答が可能なのでここであまり時間を使わずに、他の問題に時間を回したい。
第5問
第5問は、質量分析法がテーマの大問であった。
問1、2は正確に文章を読めば十分に解答可能であった。
問3では、質量スペクトルがメインの問題となった。受験生にはあまり馴染みがない考え方であり、解き方が分かりにくく感じた人もいるだろう。最後の大問で時間がない人も多くいたと思うので、完答できた人は多くないだろう。
前年度との共通テストとの比較
昨年と比べて、思考力を試す問題が多くなり、全体としてはやや難化しただろう。時間的にも非常に厳しいセットだったので、解ける問題から確実に解くことが高得点のカギとなる試験だった。昨年同様に、解きやすい計算問題や知識問題を素早く回答し、時間のかかる思考力を試す問題に多くの時間を割きたい。
ライター、監修
高賀茂大介
東京工業大学工学院在籍。
現論会ジャーナル数学・理科担当主任。
現論会渋谷校教室長。
現論会では受験生のコーチング指導も行っている。
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