勉強したいのにスマホを触っちゃう…どうすればいい?保護者と受験生のための対策ガイド
更新日 : 2025年7月5日

「勉強しようと思って机に向かったのに、気づけばスマホをいじってしまう…」 これは多くの高校生にとって身近な悩みです。さらに、保護者の方からも「どう声をかけたらいいかわからない」という相談をよく受けます。
今回は、難関大を目指す受験生にとってスマートフォンとの向き合い方をどう考えるべきか、科学的根拠と保護者向けのアドバイスを交えて、現論会の視点からお伝えします。
スマホが学習に与える影響を図で理解しよう
図1:スマホ通知と集中力低下の仕組み
スマホの通知音が鳴ると、無意識に注意がそちらへ向かい、結果として学習効率が下がることを示す図です。

図2:スマホの置き場所と集中度の比較
スマホをどこに置くかで集中力に大きな差が出ることをイメージした図です。机にある場合は集中度50%、カバンの中で80%、別室に置くと95%とされています。

図3:スマホ依存と学力の相関
スマホの使用時間が増えるほど、学業成績(GPA)が低下しやすい傾向を示す研究をイメージ化した図です。メタ分析でもおおむね75%で負の相関が確認されています。

なぜ勉強中にスマホを触ってしまうのか?
スマホ依存の仕組み
スマホにはSNSや動画など短時間で強い快感を与えるコンテンツが多く、脳に「即座の報酬」を与えます。 一方、受験勉強は成果が出るまでに時間がかかるため、脳がスマホの誘惑に負けやすい構造になっているのです。
科学的根拠
- 通知音が鳴るだけで集中が乱れる(Upshawら, 2022)
- 通知を受けるだけでも作業効率が落ちる(Stothartら, 2015)
- 机に置いただけで認知能力が低下(Wardら, 2017)
このように、スマホは「見えるだけでも」勉強の大敵になることが明らかになっています。
勉強中にスマホに振り回されない工夫
物理的に距離を置く
最も手軽で効果的なのは、勉強中は物理的に手の届かない場所にスマホを置くことです。 保護者が一時的に預かる形でも構いません。
スクリーンタイム・利用制限
スマホのスクリーンタイムやアプリの利用制限機能を使い、「SNSは1日30分まで」など具体的に設定することで習慣を変えやすくなります。
代替行動を決める
「疲れたらスマホ」ではなく「疲れたらストレッチ」など、別のリフレッシュ方法を決めておくのも有効です。
保護者の方へ:伝えたいポイント
スマホの通知音が集中を乱す
スマホを操作していなくても、通知音が鳴るだけで子どもの集中力は低下します。
視界にあるだけでも注意を奪う
机の上にスマホを置いただけで無意識に意識が向き、脳が勉強以外のことを考え始めます。
スマホ依存と成績低下のデータ
スマホの使いすぎが成績の低下に結びつくデータも複数の研究で示されています。
保護者のサポートの仕方
- 頭ごなしに禁止しない
- ルールを一緒に決める
- 使い方を親子で話し合う
納得感のあるルールでサポートし、自立的にスマホを管理できるよう導いてあげましょう。
それでもうまくいかない場合は?
自分で管理が難しいときは、第三者のサポートを利用するのも一つの方法です。 現論会では、スマホの使い方や学習習慣も含めてコーチングし、受験生の自立を後押しします。 まずは気軽に無料相談をご利用ください。
まとめ
スマホは現代の便利な道具ですが、学習においては大きな落とし穴にもなります。 完全に排除するのではなく、「どう付き合うか」を一緒に考えることが大切です。
現論会では、勉強習慣だけでなくスマホの活用法も含めた総合的なサポートを行っています。
「うちの子も大丈夫かな?」と不安に感じたら、ぜひ無料相談でご相談ください。スマホの使い方や学習管理も含めてサポートいたします。
参考文献
- Upshaw MB, et al. (2022). The hidden cost of a smartphone: The effects of smartphone notifications on cognitive control. PLOS ONE. https://doi.org/10.1371/journal.pone.0274036
- Stothart C, et al. (2015). The attentional cost of receiving a cell phone notification. Journal of Experimental Psychology. https://doi.org/10.1037/xhp0000100
- Wilmer HH, et al. (2017). Smartphones and Cognition: A Review. Frontiers in Psychology. https://doi.org/10.3389/fpsyg.2017.00605
- Hawi NS, Samaha M. (2016). Smartphone addiction and GPA. Computers & Education. https://doi.org/10.1016/j.compedu.2016.03.007
- Ward AF, et al. (2017). Brain Drain: Mere presence of smartphone reduces cognition. J. Association for Consumer Research. https://doi.org/10.1086/691462