予備校の合格実績はもう信用できない?数字の裏側とチェックポイント
更新日 : 2025年12月4日
予備校の合格実績はもう信用できない?
数字の裏側とチェックポイント
〜「合格者数非公表」の流れから考える、これからの塾選び〜
「この予備校は東大◯◯人!」「京都大学◯◯名合格!」
塾・予備校を調べると、まず目に飛び込んでくるのが合格実績です。
しかし近年、大手予備校の一部が「合格者数の公表をやめる」方向に動き始めていることをご存じでしょうか。
実際に、大手予備校の駿台予備学校は、大学合格者数の公表を段階的にやめる方針を発表し、
「大手予備校の数字を合計すると、実際の大学の定員を大きく上回ってしまう」という現状が報じられました。
本記事では、
- 塾・予備校の合格実績はどこまで信用できるのか
- なぜ大手予備校が「合格者数非公表」に動いているのか
- 保護者・受験生が見るべきチェックポイントとは何か
を分かりやすく解説します。
1. なぜ保護者は「合格実績」で塾を選びがちなのか
合格実績は、受験生や保護者にとって「分かりやすい数字」です。
- どの塾が「強そう」かを一目で判断できる
- 学校説明会やパンフレットで最も目立つ
- 「人数が多い=教える力がある」と感じやすい
しかし、分かりやすい数字ほど“誤解されやすい”のも事実です。
その背景には、次のような「数字のカラクリ」があります。
2. 合格実績の数字にはどんな「カラクリ」があるのか
2-1. 合格者数≠生徒数(1人が複数カウントされる)
多くの塾・予備校は、「合格者数」=合格した延べ人数です。
1人の生徒が「神戸大学+関関同立+GMARCH」など複数の大学に合格すれば、その分だけ人数に加算されます。
そのため、実際の合格者数よりも合格者数の数字だけが大きく膨らむことになります。
2-2. 「在籍生」以外もカウントされている可能性
合格実績のカウントには、次のようなパターンがあります。
- 通年で在籍していた生徒
- 季節講習だけ受講した生徒
- 模試だけ受けた生徒
ところが、広告の中では、その違いがきちんと書かれていない場合もあります。
「模試だけ受けた生徒」を含めて合格実績にカウントしてしまえば、数字だけは簡単に増やせてしまうからです。
2-3. 複数の塾・予備校で「ダブルカウント」される問題
近年は、
- 英語はA予備校
- 数学はB塾
- 共通テスト対策はオンライン予備校
といったように、複数の塾・予備校を掛け持ちする生徒も珍しくありません。
その結果、同じ生徒が複数の予備校の「合格実績」にカウントされる、いわゆる「ダブルカウント(重複カウント)」が起きます。
実際、大手予備校の合格者数を単純に合計すると、大学の実際の定員を大きく超えてしまうという指摘も報じられています。
2-4. 「上位クラスだけ」の数字が前面に出ることも
大手予備校の中には、
- 最上位クラス(選抜クラス)だけの合格実績を強調する
- 「校舎全体」ではなく「一部のクラス」の数字を前面に出す
といったケースもあります。
その場合、「ここに入ればこれだけ受かる!」という印象を持ちやすいのですが、
実際には同じ塾の中でも、クラスやコースによって合格率が全く違うということも多いのです。
3. 大手予備校が「合格者数非公表」に動き始めた背景
3-1. 駿台予備学校の「合格者数公表取りやめ」の決断
2025年夏、大手予備校の駿台予備学校が、 大学の合格者数(人数)の公表を今後取りやめる方針を明らかにしました。
報道によると、その理由としては主に次のような点が挙げられています。
- 他の大手予備校と合格者数を合計すると、実際の大学の定員を大きく上回ってしまう
- 複数の塾・予備校に通う生徒が増え、「誰の実績か」が分かりにくくなっている
- 合格実績競争がエスカレートし、数字そのものの意味が薄れている
駿台側は、こうした状況を踏まえ、
「もはや合格者数だけで予備校の価値を語ることはできない」と判断したとされています。
3-2. 「数字競争」から距離を置きたいという動き
教育関係者の中には、こうした決断を、
- 「合格実績の数字競争から降りる」というメッセージ
- 「量より質」を重視する方向への転換
と受け止める向きもあります。
実際、「合格実績はマーケティングの道具になりすぎているのではないか」という批判や、
「数字だけで塾を選ぶことの危うさ」を指摘する記事やコラムも増えています。
4. では、合格実績はどこまで信用していいのか?
ここまで読むと、「合格実績は全部ウソなの?」と感じてしまうかもしれませんが、
そうではありません。
大事なのは、数字をそのまま信じるのではなく、「どういう条件で出された数字か」をセットで見ることです。
4-1. 合格実績を見るときのチェックポイント
少なくとも、次のポイントは必ず確認してみてください。
- 「合格者数」なのか「合格者数+合格件数」なのか
1人が何校も合格している場合、それをどう数えているのかを確認しましょう。 - 「在籍生のみ」か「講習生・模試生」も含むのか
1年間通っていた生徒だけなのか、短期講習だけの生徒も含まれるのかで、数字の意味は大きく変わります。 - 現役生と浪人生が混ざっていないか
「現役のみ」「浪人含む」「高卒コースのみ」など、対象によって比較の意味合いが変わります。 - 校舎別の数字なのか、全国合算なのか
全国合算の数字は大きく見えますが、実際に通う予定の校舎の実績とは違う場合もあります。 - 数字以外の情報(指導方針・面談・学習管理)がきちんと説明されているか
合格者数ばかりを強調し、指導の中身が見えない塾は要注意です。
5. 合格実績よりも重視したい「3つの指標」
合格実績はあくまで一つの参考情報に過ぎません。
それよりも、次の3つのポイントを重視して塾を選ぶことをおすすめします。
5-1. 学習計画と進捗管理がどこまで具体的か
「この参考書を、いつまでに、どのレベルまでやるのか」が明確になっているか。
ここが曖昧な塾は、たとえ合格実績が華やかでも、途中で迷子になりやすいです。
5-2. 面談・フィードバックの頻度
週1回以上の面談があり、テスト結果や模試の判定を踏まえて、
学習計画をこまめに修正してくれる塾は、本人の状況に合った支援をしてくれる可能性が高いです。
5-3. 自習環境と質問対応
大学受験の勉強は、最終的には自習時間が9割です。
自習室の使いやすさ、質問のしやすさ、家だとサボってしまう子へのケアなど、
「授業以外の時間」をどこまで設計してくれているかが重要になります。
6. まとめ:数字に振り回されず、「あなたに合う塾」を見つけよう
大手予備校が「合格者数の非公表」に踏み切り始めた今、
私たちもまた、「合格者数=良い塾」という単純な発想から卒業する必要があります。
合格実績は「参考資料の一つ」として眺めつつ、
実際には、
- 指導の中身
- 学習計画・管理の手厚さ
- 自習環境・面談
- そして、本人との相性
を総合的に見て、塾を選んでいくことが大切です。
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7. 参考・出典
- 駿台予備学校が大学合格者数の公表を取りやめへ
(テレビ朝日系ANN・Yahoo!ニュース、2025年8月配信 ほか) - 「駿台予備校が大学合格実績の公表をやめる理由」
(合格者数のダブルカウント問題、通塾分散化の指摘など) - 大学受験の合格実績における「水増し」「重複カウント」の実態
(受験情報サイト・塾選び)