夏休みの学習①|合格に近づく夏の過ごし方【現論会厚木校】
更新日 : 2025年8月5日
「大学受験の天王山」?! 合格に近づく夏の過ごし方(第1弾)
暑い日が続きますが、勉強は順調でしょうか?本記事では、時間はあるのに進まない・集中できないという悩みを持つ受験生に向けて、プロの受験指導の視点で夏休みの1日を再設計します。
はじめに
受験の天王山とも言われる夏休み。部活動を引退して1日を勉強に費やせる一方、時間の使い方が分からないという声は少なくありません。本記事では、明確なタスク設定と継続の仕組みを整え、今日から始められる具体策を提示します。
まずは現状を3つに整理する
1)目標
第1志望と必要科目、各科目の到達ライン(偏差値・得点)を明確化。
2)資源
使える時間(起床〜就寝の学習可能時間)、参考書、過去問などを棚卸し。
3)課題
現時点の弱点(例:英語長文の速読、化学計算、古文文法の抜け)を列挙。何をやらないかも決め、合格に効かない作業は削減します。
夏の目標は「逆算×SMART」でタスクに落とし込む
逆算の流れ
- 夏休み終了時点の理想状態と現状を比較
- タスクを洗い出して整理
- 今週のタスクを設定
- 今日のタスクを決定
SMARTのチェックポイント
- Specific(具体的):例「英語長文で応用レベルをつけるため、『大学入試 関正生の英語長文プラチナルール』を消化」
- Measurable(測定可能):例「1日25分×4セットで○題」
- Achievable(達成可能):現状に無理のないレベル・分量
- Relevant(関連):志望校合格に直結する教材
- Time-bound(期限):例「○月○日までに1周、○日までに復習」
長時間学習の土台:デイリールーティンを固定
起床・就寝・食事・運動を毎日ほぼ同じ時刻に。脳は「決まった順番」が好きです。例)起床→散歩10分→朝食→英語長文(90分)→休憩→… と順番を固定すると意思力(≒やる気)の消耗を抑制できるため、学習に入りやすくなります。
ポモドーロ・テクニック
ポモドーロ・テクニックとは
基本は25分集中 + 5分休憩の1セット。4セット後は15〜30分の長めの休憩。
なぜ効くのか(受験勉強との相性)
- 短距離走を積み上げる感覚で、集中のよどみを作らない
- 集中は長く続かないが、時間で区切るとリフレッシュできる
- 「あと○分だけ」が積み上がり、自己効力感が育つ
始め方
- タイマーを準備(スマホ・腕時計・キッチンタイマー等)
- 今日やるタスクを箇条書き(例:英文法〇章、化学計算プリントVol.2)
- 25分スタート→アラームで必ず中断→5分休憩
- 終えたセット数と学習内容を記録
うまくいかない時は
- 25分が長い → 20分+5分に短縮
- 25分が短い → 50分+10分に拡張
- スマホの誘惑 → 機内モードにし別室に置く(タイマーは別デバイス利用)
夏休みのモデル時間割(例)
目安:1日10〜12セット(約5〜6時間の純学習時間)から開始。慣れたら14〜16セットへ。
- 07:00 起床・散歩・朝食
- 08:00–09:30 英語長文(3セット)
- 09:30–09:45 長めの休憩(15分)
- 09:45–11:15 数学例題(3セット)
- 11:15–12:00 昼休憩
- 12:00–13:30 英単語・英文法(3セット)
- 13:30–14:00 散歩 or 仮眠(20分以内)
- 14:00–15:30 古典(3セット)
- 15:30–16:00 休憩
- 16:00–17:30 過去問の誤答分析(2〜3セット)
- 夜:入浴 → 軽い復習(1セット分の音読/暗記) → 23:00台就寝
最初の3日間は負担を軽めにし、徐々に身体を慣らしていきましょう。段階的導入もOK(例:問題演習のみポモドーロ、暗記は今まで通り)。
よくある質問(FAQ)
Q1. 25分で区切ると“解き切れない”感じがします。
A. “途中で止める”のが肝です。解き切れない感じがあるほど再開がスムーズで、モチベーションが持続します。中断点をメモし、時間配分も鍛えましょう。
Q2. タイマーが鳴っても止められません。
A. 物理的に席を立つルールを作るのがコツ。部屋や自習室から出て軽く歩く、ストレッチ、水分補給などで切り替えます。
Q3. 部活の名残で夜型。朝はぼーっとします。
A. 最初の1〜2セットは作業系(暗記テスト、音読)に回し、急激な生活リズムの変更は避けましょう。
まとめ
夏休みの成功は「明確なタスク設定」×「継続の仕組み」にかかっています。ポモドーロ・テクニックは、意図的な中断で「スッキリしない感じ」を生み、モチベーションを維持する画期的な勉強法です。さあ、タイマーをセットして最初の1セットから始めましょう!