地理Bの学習が後半戦に入ると、多くの受験生が「地誌の壁」にぶつかります。系統地理で学んだ理論を、実際の国や地域に当てはめようとすると、膨大な暗記量に圧倒されてしまうのです。

前回ご紹介した「系統地理編」の続編となる、『瀬川聡の大学入学共通テスト地理B［地誌編］超重要問題の解き方』です。この参考書は、系統地理で培った知識を武器にして、世界各地の具体的な問題を攻略するための「応用力」を養う一冊です。

「系統地理」の知識を「地誌」で使いこなす

地理Bの学習において重要なのは、系統地理と地誌の有機的な結合です。多くの受験生が陥る失敗は、地誌を単なる「国名と特産品の暗記」と捉えてしまうことです。しかし、共通テストで求められるのは、そのような断片的な知識ではありません。

本書の最大の特長は、系統地理で学んだ「ルール」を、具体的な地域（アジア、アフリカ、ヨーロッパ、アメリカなど）にどう当てはめるかを徹底的に解説している点にあります。「なぜこの地域でこの作物が取れるのか」「なぜこの国でこの宗教が信仰されているのか」。その答えを、気候区分や歴史的背景といった系統地理の知識を使って紐解いていくプロセスを学べます。これにより、地誌は暗記科目ではなく、ロジカルな「謎解き」へと変わります。

膨大な暗記量を減らす「因果関係」の解説

地誌分野は範囲が広く、教科書をただ読むだけでは重要ポイントが掴みにくいのが難点です。しかし、本書は瀬川先生の講義形式で書かれているため、入試に出るポイントとそうでないポイントが明確に選別されています。

特に、受験生が苦手とする「国ごとの比較」や「地域ごとの共通点・相違点」について、因果関係を用いた丁寧な解説がなされています。理由がわかるからこそ記憶に残りやすく、結果として丸暗記の負担を大幅に減らすことができます。読み進めるだけで、バラバラだった知識が地図上で立体的に繋がっていく感覚を得られるでしょう。

地図と統計を駆使した実戦的な問題解決

地誌の問題では、地図や統計データの読み取りが避けて通れません。本書では、共通テストや過去の良問を素材に、図表から必要な情報を読み取るテクニックを具体的に指導しています。

「地図上のどの位置に注目すべきか」「統計データのどの数字が決定的なヒントになるのか」。こうした実戦的な「解法」を、問題演習を通じて体得することができます。系統地理編で学んだ理論を、地誌編の実践的な問題でアウトプットすることで、初めて「使える知識」として定着します。

まとめ

『瀬川聡の大学入学共通テスト地理B［地誌編］』は、地理学習の総仕上げとして欠かせない一冊です。系統地理編で「武器」を手に入れ、この地誌編でその「使い方」をマスターする。この2冊を完璧にすることで、共通テスト9割という高い壁も越えられる実力が身につきます。

地理を「縦」と「横」で完全攻略する

地理の学習は、理論を学ぶ「縦糸（系統地理）」と、地域を見る「横糸（地誌）」が織り合わさって初めて完成します。片方だけでは不十分です。系統地理編を終えたら、必ずこの地誌編に取り組み、知識の空白地帯をなくしましょう。

現論会厚木校では、学習に関するご相談を無料で受け付けています。フォームまたはお電話にて、お気軽にお問い合わせください！

🚨 先着特典 ：『最高の自学自習をするための 第一志望合格ガイド』をプレゼント！ （無料冬期講習の定員に達し次第、予告なく終了いたします）

📞 046-212-2323

本校は、株式会社日比野設計様が運営する KIDS SMILE LABO、レストラン 2343 FOOD LABO が入るビル4階にございます。洗練された環境で、学習に集中したい方におすすめです。

📍 厚木市旭町1-7-3 4F（Google Maps）