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多国籍化の波、日本の教育現場でいま何が起きているのか(前編)

更新日 : 2025年10月4日

近年、日本で働く外国籍労働者が増加するにつれて、日本の学校に通う外国人の子どもたちの数も増え続けています。それに伴い、教育現場の多国籍化が進み、外国籍の子どもたちが適切な教育を受けられる環境をどう整備していくかが重要な課題となっています。

今回は、文部科学省の調査結果を基に、日本の学校に通う外国籍の子どもたちの就学状況と、行政の取り組みの現状を見ていきましょう。

外国籍の子どもたちの人口と就学状況

文部科学省が2024年8月に公表した「令和5年度外国人の子供の就学状況等調査」によると、学齢期(小学生相当・中学生相当)にある外国人の子どもたちの住民基本台帳上の人数は、合計で150,695人に達しました。これは前回調査(令和4年度)の136,923人から 13,772人(10.1%)の増加となり、今後も増加傾向が続くと見られます。

このうち、義務教育諸学校(日本の公立・私立学校)に就学している子どもは 127,239人(84.7%)、外国人学校に就学している子どもは10,993人(7.3%)でした。また、「不就学」「就学状況確認できず」といった理由で、就学機会が確保されていない可能性がある子どもは 8,601人に上ります。

(私見では、統計に含まれていない、より多くの外国籍児童が存在していると推測しています)

就学促進のための行政の取り組み

行政は、すべての子どもが教育を受けられるように、様々な就学促進の取り組みを行っています。

  • 情報連携: 住民登録情報等を扱う部署と教育委員会が情報を自動的に共有していると回答した地方公共団体は80.0%でした。この情報連携が、子どもたちの就学状況を把握する上で重要な役割を果たしています。
  • 多言語対応: 就学案内資料の記載言語については、日本語が94.8%ともっとも多く、次いで配慮あり日本語(やさしい日本語、ルビ振りなど)が25.5%、英語が19.9%、中国語が10.0%と続いています。
  • 就学ガイダンス: 住民登録の手続き時に、就学希望の有無に関わらず、すべての人に就学の説明を行っている地方公共団体は56.3%でした。また、就学ガイダンスを実施している地方公共団体は13.5%、外国人を対象とした相談窓口を設置しているのは12.6%でした。

これらの取り組みは、外国籍の子どもたちが日本の学校制度や教育内容を理解し、円滑に就学するための重要な一歩と言えます。

日本の教育現場が直面する課題

就学状況の把握と促進に向けた取り組みは進んでいるものの、一部の地方公共団体では、「不就学」「就学状況確認できず」な子どもが依然として存在します。また、住民基本台帳と連動した学齢簿システムを導入している地方公共団体は77.9%である一方、20.6%がシステム自体を導入していません。

外国籍の子どもに学齢簿を作成できない理由として、「外国人には就学義務がないため」や、「就学する外国人の数が少ないため」といった意見が挙げられています。外国人の子どもたちが増加する中、彼らの教育機会を確実に保障するためには、行政や学校がさらに連携を強化し、多言語・多文化に対応できる体制を整えることが求められています。

私たちが「当たり前」だと思っている学校教育

私たちが「当たり前」だと思っている学校の習慣は、実はそうでもありません。

たとえば、小学校において、靴を脱いで「上履き」に履き替えることから、お昼に教員が同席する「給食」、児童らが自ら行う「清掃」、運動会などの「学校行事」に至るまで、あらゆることが外国籍の方にとっては「当たり前」ではないでしょう。

もちろん、これらの是非を論じたいのではありません。私たちが「当たり前」だと思い、無意識に強要してしまっていることを、いわば複眼で、時には客観視してみることが大切なのではないでしょうか。

後編では、この記事で触れた教育の多国籍化が、学校で働く教員の国籍にもたらす課題について、さらに深く掘り下げていきます。

🎥「はじめまして!今日からともだち(英語版)」Nice to Meet You! Let’s Be Friends!

外国人児童生徒等やその保護者に対し、日本の学校での生活の様子を知ってもらうためのアニメーション動画です(1動画あたり10分程度)。日本語の他に、複数言語版も制作していますので、学校における初期指導や、就学前の情報提供などにご活用ください。 The movies introduce elementary schools in Japan and are mainly for those children who will be enrolling in Japanese elementary schools, or parents who are planning to have their children go to a Japanese elementary school. Each movie is about 10 minutes in length.

外国から来日し、日本の小学校に通学することになった外国人児童を主人公に、ストーリー仕立てで学校生活の様子を紹介しています。 This movie is a story about a foreign national child, who enrolls in a Japanese elementary school, and the story introduces the child’s school life.

帰国・外国人児童生徒等の現状について(文部科学省より引用)

 文部科学省では、「外国人の受入れ・共生のための教育推進検討チーム」において、外国人の子供の教育の充実等に向けた検討を行い、令和元年6月に報告書をとりまとめたところです。
 同報告書においては、地域によって就学実態の把握の状況が多様であり、そうした中で不就学状態にある外国人の子供の存在が懸念されることを踏まえ、今後、全国的な外国人の子供の就学実態の把握を進め、全ての外国人の子供に教育機会が確保されるよう取り組んでいく必要があることを示しています。
 同報告書を踏まえ、文部科学省では、令和元年度に外国人の子供の就学実態に関する初めての全国的な調査を実施しました。この度、第4回目の調査を令和5年5月1日現在で行い、調査結果をとりまとめましたので、公表します

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