【高1・高2向け】慶應経済学部の募集要項で見るべき最重要ポイント
更新日 : 2025年11月3日
慶應義塾大学経済学部の一般選抜は、A方式(数学)とB方式(歴史)の2つに分かれています。高校1・2年生にとって、この方式の選択、科目ごとの配点、そして「採点除外」ルールの把握が、受験戦略を立てる上で最も重要なポイントになります。
1. 最重要!採点ルールの罠:「一部採点」をクリアせよ
慶應経済学部の入試における最大の特徴は、すべての科目が最初に採点されるわけではないという点です。これは、事実上の「足切り(選抜)」として機能します。
🚨 A方式・B方式共通の「採点除外」ルール
A方式は「外国語」の問題の一部と「数学」の問題の一部の合計点が一定の得点に達した受験生について、「外国語」の残りの問題と「数学」の残りの問題および「小論文」を採点します。
B方式は「外国語」の問題の一部が一定の得点に達した受験生について、「外国語」の残りの問題と「地理歴史」および「小論文」を採点します。
🔹 戦略的な意味合い
- A方式の罠:A方式では、英語と数学の「一部」が関門となります。どちらか一方だけでなく、2科目合わせた最初の部分で基準点をクリアする必要があります。
- B方式の罠:B方式では、英語の「一部」のみが関門となります。歴史が得意でも、この最初の英語の部分で基準点を満たさなければ、残りの英語と地理歴史、小論文は採点されません。
- 小論文の重み:特に小論文は、A方式・B方式ともにこの関門をクリアした者だけが採点されることになります。
👉 今すぐやるべき戦略:高校1・2年生は、「まずは英語(と数学)の基礎力を盤石にする」ことを最優先にしてください。
2. 受験方式の選択と配点比率
配点(合計420点満点)に基づき、英語が最も重要であることを改めて確認しましょう(2026年度入試まで)。
| 方式 | 必須科目 | 配点 | 割合(420点中) |
| 外国語(英語) | 200点 | 約47.6% | |
| 数学 または 地理歴史 | 150点 | 約35.7% | |
| 小論文 | 70点 | 約16.7% |
🚨 A方式(数学選択型)の科目詳細
A方式の数学は、文系に進む学生にとって最も負荷がかかる科目です。
- 出題範囲:数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学Ⅲ・数学A・数学B・数学Cから出題されます。
- ⚠️ 数学の注意点:
- 数学Ⅱの「微分・積分の考え」においては一般の多項式を扱う。
- 数学Bは**「数列」を、数学Cは「ベクトル」**をそれぞれ出題範囲とする。
👉 戦略的ポイント:A方式志望者は、文系に進む場合でも数学の学習を数Ⅲ・数Cまで行い、特に上記で明記された範囲を応用まで含めて徹底的に対策する必要があります。A方式受験者は理系の受験生が受けやすいのが特徴になります。
🚨 B方式(地理歴史選択型)の科目詳細
B方式の地理歴史は、「世界史(歴史総合・世界史探究)」と「日本史(歴史総合・日本史探究)」のいずれか1科目を選択します。
⚠️ 出題範囲に関する注意点:
- いずれも、出題範囲は1500年以降を中心とし、基礎的理解並びに体系的理解を問う。
👉 戦略的ポイント:歴史の対策も近世・近現代史に集中できますが、この科目を活かすためにも、まず英語の基礎を早期に固めて関門をクリアすることが最優先です。
3. その他の重要チェックポイント
🚨 小論文の対策は早い段階から(70点)
小論文は70点ですが、採点除外の関門をクリアした者だけが評価されるため、その重要性は配点以上に高いと言えます。高1・高2のうちから、論理的な文章構成力を身につけておくことが重要です。
📘 結論:高1・高2は「関門突破」を最優先せよ
慶應経済学部合格への最短戦略は、まず「採点除外の関門を確実に突破する基礎力」を身につけることです。
- 英語の基礎徹底:両方式で最重要であり、関門突破に不可欠です。
- A方式なら数学の基礎も:A方式志望者は、英語と数学の基礎を並行して固める必要があります。
- 早めの方式決定:A方式かB方式かを早期に決め、150点の選択科目に集中できる体制を作りましょう。