共通テスト日本史の点数が安定しない理由と「因果関係」で整理する直直前期の総仕上げ
更新日 : 2025年12月11日
共通テスト日本史は、知識量がある程度あっても8割、9割を超えるには対策が必要な科目です。同じ大問でも日によって得点が変動したり、わかっているはずの内容で落としてしまうことがあります。この不安定さは暗記不足だけではなく、知識同士のつながりが弱いときに起こります。直前期の日本史は「因果関係」で整理することで安定性が大きく変わります。
点数が安定しない生徒に共通する事実
日本史は覚えた量がそのまま点数につながらないことが多い科目です。次のような状況は、多くの受験生に共通しています。
・通史とテーマ史のつながりが弱い
・文化史が整理できていない
・似た出来事の区別が曖昧
・時代の流れを説明できない
・選択肢の読み取りで迷う
これらに共通する原因は「バラバラの知識を点として覚えている」ことです。共通テストは文章型問題が多いため、知識が線や面としてつながっているかどうかで結果が大きく変わります。
なぜ因果関係で整理する必要があるのか
共通テスト日本史は、個々の知識を単体で問う問題よりも、「なぜこうなったのか」「何が背景か」という流れを理解しているかを確認する問題が目立ちます。これは文章読解型の試験であるからです。
因果関係で知識を整理すると、次のような効果が得られます。
・出来事の前後関係を理解できる
・似た時代や似た政策の区別がしやすくなる
・長文の資料文の読み取りが速くなる
・選択肢の判断が安定する
・テーマ史との接続が強くなる
直前期に点数を安定させるために最も効果が高いのは、知識を増やすことではなく「整理すること」です。その整理の軸が因果関係です。
直前期に整理すべき三つの因果関係の軸
日本史はすべてを網羅しようとすると時間が足りません。直前期は、次の三つの軸だけを重点的に整理することで効率的に点数を伸ばせます。
1つ目は「政治的転換の背景」です。政権交代や制度改革には必ず理由があります。この理由を理解すると、政策のつながりが見えやすくなります。
2つ目は「経済政策と社会の変化」です。税制改革や産業発展などの出来事を原因と結果でつなぐことで、知識が整理されます。
3つ目は「外交と軍事の流れ」です。日本の対外関係は、時代をまたいで関連することが多いため、原因と結果を明確にすると迷いが減ります。
具体的な整理方法:今日からできる因果関係の可視化
ここからは、直前期でも取り組める具体的な整理方法を紹介します。難しい作業ではなく、知識を線でつなぐ作業です。
① 通史の流れを「原因→結果」の二段階に書き換える
例えば「享保の改革」であれば、「幕府財政の悪化(原因)→上げ米の実施・目安箱の設置(結果)」のように整理します。この整理を繰り返すと、政策の背景が自然と理解できます。
② 似た政策は“目的”で比較する
江戸三大改革や戦後改革など、似た改革は目的を比較することで区別できます。目的が違えば選択肢の判断も容易になります。必ずまとめておきましょう。
③ 文化史は“時代の価値観”でまとめる
文化史は作品名を覚えるだけではなく、時代の価値観を理解することで整理できます。例えば「国風文化」は「日本独自の美意識が強まった」という価値観を軸に整理します。
④ 資料問題は“時代背景”に紐付ける
資料の内容がどの時代に対応するかを理解しておくと、長文でも迷わずに読み取れます。文章中のキーワードから背景を推測する練習が効果的です。
点数を安定させるための日々の演習手順
演習は「解く→分析する→因果で整理する」の三段階に分けます。すべてを同時に行う必要はありません。
・1日1セットの演習を時間内で解く
・間違えた理由を因果関係の視点で整理する
・翌日、同じテーマの問題に取り組む
・週末に重要な因果関係をまとめて見返す
この繰り返しが、直前期でも安定して得点できる状態をつくります。
現論会としてできるサポート
現論会の生徒さんには、日本史の知識を増やすだけでなく「つながりを作る学習」もしてもらっています。因果関係で整理することで知識がまとまり、文章型の共通テストでも安定した判断ができるようになります。生徒ごとに弱い部分の整理方法を一緒に作り、本番で迷わない手順を整えます。
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