【受験 × 睡眠】本番で実力を出し切るための“脳を守る戦略”|睡眠の科学
更新日 : 2025年11月5日
「眠いけど勉強しなきゃ…」
「寝たほうがいいのは分かっているけど不安…」
受験生の多くが、睡眠と勉強のバランスで悩みます。
睡眠を削って勉強するのはだめです!
努力は、睡眠で“完成”する。
睡眠の質が、成績の質になる。
■ 記憶は「寝ている間」に定着する
勉強した情報は睡眠中に整理され、長期記憶へ定着します。
ハーバード大学の研究では、
睡眠を十分に取った学生は、徹夜した学生より記憶定着が40%高い
という結果が示されています。
睡眠不足は、せっかく学んだ内容が頭に残らない状態。
- 暗記が進まない
- 翌日には忘れている
- 何度も同じ範囲を勉強し直す
これは才能の問題ではありません。
睡眠という仕上げ工程を抜いた結果です。
■ 睡眠不足は「問題を解く力」を奪う
記憶だけではありません。
睡眠不足は、入試本番で必要な
- 思考力
- 判断力
- 集中力
これらを一気に低下させます。
4時間睡眠が続くと、徹夜と同等の認知力低下(ペンシルベニア大学研究)
「解けるはずの問題」でミスが増えるのは、
学力ではなく脳の状態が原因です。
■ スマホが睡眠の最大の敵である理由
寝る前のスマホ、つい触ってしまいますよね。
しかしこれは、睡眠の質を大きく下げます。
- ブルーライトが睡眠ホルモンを抑制
- 通知で脳が“起きた状態”に戻る
- ドーパミンが興奮を継続させる
スマホが近くにあるだけで認知能力が低下する(テキサス大学研究)
つまり、
寝室 × スマホは共存しないのが最適解です。
(参考)スマホを使いながら集中する危険性
スマホ依存が勉強に与える影響
■ 深い睡眠が「本番力」をつくる
睡眠には段階がありますが、特に
- 深い睡眠(ノンレム睡眠)→思考力の回復
- レム睡眠→記憶の統合
この循環が必要です。
◆推奨睡眠時間:6.5〜8時間
◆起床時間は毎日±30分以内
本番に強い人は特別ではなく、
脳が整っているんです。
■ 寝る前の“脳のクールダウン”術
- 入浴は寝る90分前までに
- 明日の準備を先に済ませる
- 軽いストレッチで副交感神経UP
- 照明は暖色・暗めに
- スマホは別室で充電
不安が浮かぶときは、
「書き出して、閉じる」
思考を脳に残さないことが重要です。
■ 正解はない。“自分に合う”睡眠を磨いていく
就寝時間・昼寝の合う合わないは個人差があります。
だからこそ、受験勉強と同じく
睡眠もPDCAで最適化できる。
・何時間寝た日は調子がいい?
・どんな夜の過ごし方が良い?
・寝る前の行動で変化は?
「自分の正解」を見つけた受験生は、後半で一気に伸びます。
■ 睡眠は「点数を伸ばす勉強」
本番で最大の失敗は、
実力を出し切れないこと。
睡眠は不安対策でも贅沢でもなく、
合格に必要な戦略的投資です。
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■ 参考文献
- Walker, M. (2017). Why We Sleep. Scribner.
- Dinges, D. et al. (2003). Cognitive impairment with sleep loss. PNAS.
- Kushlev, K. et al. (2017). Brain Drain: Smartphone presence reduces cognitive capacity. JESP.
- Stickgold, R. (2005). Sleep-dependent memory consolidation. Nature.