地理探究が伸びない理由は“思考の型”にある|グラフ・統計・地図の処理速度を上げる40日前対策
更新日 : 2025年12月11日
新課程の地理探究は、従来よりも思考力を問う比重が高くなり、文章量・資料量も増えています。そのため「なんとなく解いていると点数が安定しない」という悩みが急増しています。直前期でも地理は伸びやすい科目ですが、得点の鍵を握るのは知識量ではなく“処理の型”です。この記事では、地理探究で点数が伸びない原因と、40日前からでも改善できる思考手順を整理します。
地理探究が伸びない生徒に共通する事実
地理は暗記科目だと思われがちですが、実際には資料を読み取り、判断するプロセスが得点を決めます。次のような状況に心当たりがある場合、思考の型が整っていない可能性があります。
・グラフや統計の読み取りに時間がかかる
・地図から情報を取り出すのに迷う
・資料問題が安定しない
・似た選択肢で判断がぶれる
・知識があるのに点が伸びない
これらは学力ではなく“処理の順番”の問題です。手順が曖昧なまま演習を重ねても、点数は安定しません。
なぜ地理探究では“思考の型”が重要なのか
新課程の地理探究では、資料・文章・地図を組み合わせて考える問題が増えています。知識だけでは太刀打ちできず、「どう読むか」「どう判断するか」という手順が求められます。
地理探究が難しく感じる理由は、資料の量の多さではなく、 「何から読み取ればいいのか」 「何を根拠に選択肢を切ればいいのか」 が不明確なことにあります。
逆に言えば、読む順番や判断の基準を固定すると、処理速度と精度が一気に上がります。直前期でも最も伸びやすい科目である理由はここにあります。
直前期に整えるべき三つの“思考の型”
地理探究の得点を安定させるには、すべてを覚えるのではなく、次の三つの型を整えることが重要です。
1つ目は「グラフ → 地図 → 文章」の優先順です。地理は空間的情報が核になるため、地図で構造を把握すると資料全体の理解が速くなります。
2つ目は「統計の特徴を先に把握する」ことです。統計には必ずパターンがあり、例外はそのパターンとの比較で判断できます。
3つ目は「選択肢を先に読む」ことです。問われている視点を把握してから資料を見ることで、読み取りが効率化されます。
資料問題を安定させる具体的な読む順番
地理探究で最も重要なのは、資料を読む順番です。ここでは直前期でも改善が間に合う具体的な手順を紹介します。
① まず選択肢の“比較ポイント”を確認する
選択肢には、地域・気候・産業構造などの視点が含まれています。比較ポイントが明確になると、資料を読む目的がはっきりします。
② 地図の分布から「空間的特徴」をつかむ
地図は地理の基盤です。分布図から標高・気候・人口密度などを把握すると、その後の資料読み取りが効率化されます。
③ グラフで“傾向”を把握する
絶対値よりも、上昇・下降・変動の幅を見ることが重要です。傾向を見れば選択肢を切りやすくなります。
④ 統計の特徴を確認し、例外を特定する
平均値・最大値・最小値と、そこから外れた例外を見ることで、判断が明確になります。
⑤ 最後に文章で根拠を補強する
文章は資料を補足する役割です。地図・グラフで方向性をつかみ、文章で答えを確定させます。
地理探究が伸びる生徒の共通点
直前期でも地理が急激に伸びる生徒には共通点があります。それは「自分の判断の基準を持っている」ことです。
例えば、 「気候問題は“緯度・高度・海流”の順で考える」 「農業問題は“気候 → 土壌 → 作物”の順で整理する」 といった、簡単なルールです。
このルールがあるだけで迷いが減り、判断速度が大きく向上します。直前期は新しい知識を増やすよりも、この基準を整えるほうが得点につながりやすくなります。
今日からできる日々の改善手順
地理は毎日の小さな改善で大きく伸びます。直前期におすすめの手順は次のとおりです。
・過去問の資料問題だけを3題解く
・選択肢の「比較ポイント」を書き出す
・地図を先に確認する習慣をつける
・間違えた問題を“どの型で間違えたか”に分類する
この方法は負荷が大きすぎず、処理速度の向上に直結します。
地理探究は“構造理解”で最も伸びる科目
地理は感覚で解いていると点数が安定しませんが、思考の型が整うと短期間でも劇的に変化します。直前期の地理は「どれだけ覚えたか」より「どれだけ判断が安定しているか」が勝負です。
40日前でも十分に伸びる科目なので、焦らず手順を整えていけば問題ありません。
現論会としてできるサポート
現論会では、地理探究の資料問題を効率的に処理するための“読み方の型”も一緒に作ります。地図・統計・文章の優先順位を整理し、本番で迷わない判断基準を身につけるサポートを行っています。暗記に偏らず、構造で理解したい生徒に合った指導を大切にしています。画一的なやり方ではなく個人に合った解き方を重視しています。
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神大・阪大コーチが在籍しています。
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