共通テストが近づくと「解いているのに点数が伸びない」という悩みが増えます。特に高3生と浪人生にとって、努力しているのに結果が伴わない状態は大きな不安につながります。点数が上がらない原因の多くは、知識不足よりも「演習の仕方」にあります。今回は科目を横断して共通する“伸びる演習の構造”を整理します。

点数が伸びない生徒に共通する事実

直前期に演習量は確保しているのに、点数が安定しない生徒にはいくつかの共通点があります。問題の難易度が高いからではなく、解き方の設計に抜けがあることが多いです。

代表的なのは次のような状態です。

・間違えた理由を抽象的に処理してしまう
・演習を「慣れ」や「感覚」で終わらせてしまう、」量で満足してしまう
・模試と過去問で取れる点数の差が大きい
・時間配分が毎回変動する
・問題を解いたあとに改善の手がかりが残らない

これらは科目を問わず、演習のやり方が構造化されていない時に起こります。

なぜ“演習の仕方”が成績を分けるのか

共通テストは「大量の情報を短時間で処理する力」を求める試験です。点数の差は、知識量よりも「決めた手順をどれだけ再現できるか」で生まれます。つまり、勉強量よりも“勉強の仕組み”が点数を作ります。

脳科学の観点でも、人は負荷の高い状況になると普段通りの判断ができなくなります。直前期の緊張状態ではなおさらです。そのため、再現性の高い手順を持っているかどうかが結果を左右します。

科目横断で共通する「伸びる演習」の本質

点数が伸びる生徒は、演習を次の三段階で処理しています。

1つ目は「問題をどう解いたか」を言語化することです。これは感覚ではなく、手順として明確にします。

2つ目は「どこで判断ミスが起きたか」を特定することです。抽象的な反省では改善行動に結びつきません。

3つ目は「同じ状況が来たときに再現可能な対策を作ること」です。この部分が欠けると、練習の成果が試験本番に反映されません。

この三段階ができている受験生は、直前でも点数が安定しやすくなります。

改善につながる学習設計：具体的なやり方

ここからは、演習の仕方を改善するための具体的な方法を科目に依存しない形で整理します。

① 時間を区切った演習と、時間外での分析を分離する

演習中に悩みすぎると、本番とは異なる負荷になります。解く時間と分析の時間を完全に分けたほうが、処理の早さと精度が向上します。

② 正答できた問題も「なぜ正解できたか」を記録する

正解の理由を明確にすることで、偶然の正解と必然の正解を切り分けられます。共通テストは偶然では安定しません。

③ 間違えた箇所は“判断のズレ”を特定する

単純な知識不足か、処理の順番の誤りか、読み飛ばしかなど、原因の特定が改善のスタートです。

④ 自分用の「判断ルール」を科目横断で作る

例として、国語なら「本文→設問→本文の順で確認する」、英語なら「先に設問を読み、根拠箇所を短くマークする」などです。このようなルールがあると、本番で迷いが減ります。

明日からできる行動：再現性を高める演習セット

演習を改善するために、次のセットを今日から取り入れてください。

・一日1題を時間制限つきで解く
・分析では「正解した理由」「誤答の原因」を文章で残す
・翌日の演習で同じ種類の問題に当てはめてみる
・週末に3回分の分析を見返してパターンを探す

このルーティンは負荷が強すぎず、共通テストの本番に直結する行動です。

現論会としてできるサポート

現論会では、科目に依存しない「学習の仕組み」を整えるサポートを行っています。勉強量を増やすよりも、正しい手順を作るほうが直前期は効果的です。どの科目も判断の基準を明確にし、本番で迷いが出ない学習設計を一緒に作ります。

お問い合わせや無料相談は以下からご利用いただけます。
神大・阪大コーチも在籍しています。
自習しやすい環境も整っています。

お問い合わせはこちら！
【無料受験相談もやってます！】