定期テストでは点が取れるのに、模試で点が伸びない理由|高1・高2が誤解しやすい本質
更新日 : 2025年11月17日
高1・高2の生徒さんから、よく同じ相談を受けます。
「定期テストなら80〜90点取れるのに、模試になると急に点数が落ちます」 「学校の成績は悪くないのに、模試の偏差値が全然上がりません」
これは能力が低いわけではありません。 ただ、“学校のテストで点が取れる力”と“入試で点が取れる力”が別物であることに、まだ気づけていないだけです。
ここを早い段階で理解できるかどうかで、高2の冬からの伸び幅が大きく変わります。
理解と得点は別の能力
学校の定期テストは、基本的に「授業で扱った内容を覚えているか」を確認する形式です。 つまり、出題範囲が狭く、扱う内容も教科書から外れません。
一方で模試は「初めて見る条件」「慣れない形式」の中で、どれだけ正確に処理できるかが問われます。
同じ“勉強”という言葉でも、要求される力が違うため、学校で点が取れていても模試になると急に難しく感じるわけです。
よくあるのが、
「理解したつもり」=「得点できる」 と無意識のうちに思い込んでいるパターンです。
テキストを読んで分かった気になっても、問題の形が変わった瞬間に手が止まる。 これは能力の問題ではなく、“得点に変える練習ができていない”だけです。
暗記の“扱い方”が間違っているケースが多い
暗記は勉強の土台ですが、正しい順番と扱い方ができていないと、模試で点が取れません。
例えば、英単語を覚えていても 「文章の中で出てきた瞬間に意味を思い出せない」 という状態だと、実際の模試では読めないまま流れていきます。
これは暗記していないわけではなく、“使える形に整理できていない”という問題です。
数学でもよく起きます。
公式や解法パターンを覚えているのに、「どこで使えばいいのか」が判断できずに固まる。 これは理解不足ではなく、扱い方の練習が圧倒的に足りていないからです。
模試は“初見の処理力”が9割
模試と定期テストの決定的な違いは、ここにあります。 模試は「知らない条件」「初めての形式」に出会ったときの処理力を見ています。
だからこそ、
・読んだ瞬間にどこに注目するか ・ミスを避けるための思考の順番 ・時間をかけるべき問題と切るべき問題の判断
こういった“思考の流れ”が点数に直結します。
逆に、学校のテストで高得点でも、 この「初見処理のプロセス」を全く鍛えられていない場合、模試ではスコアが安定しません。
高2でここに気づけるかどうかが勝負
高1・高2のうちは、定期テスト中心の勉強でも点数が取れます。 しかし、高2の後半からは学校内容が急に難しくなり、理解だけでは追いつかなくなります。
このタイミングで、“得点する力”を意識できるかどうかで、受験生になってからの伸び方が大きく変わります。
・模試で点が取れない原因を冷静に見つけられる ・暗記を“使える形”に整理できる ・初見処理の練習を早いうちから積める
これに気づくのが早いほど、受験生になってから苦しまなくて済みます。
改善の第一歩は「時間配分」と「見直し」の習慣
模試で伸びない原因は複雑に見えますが、最初に直すべき部分は非常にシンプルです。
① 時間配分を毎回言語化する ・どこで時間を使いすぎたか ・どの問題で判断を迷ったか ・解く順番は適切だったか
これらを書き出すだけで、次回の模試の動きが大きく変わります。
② 見直しの観点を固定する 「間違えた理由」だけでは不十分です。 ・どの思考手順が抜けたのか ・どんな勘違いをしたのか ・次に同じミスをしないために何を変えるのか
この“改善の筋道”までセットにすることで初めて得点力になります。
模試はただ受けるだけでは成長しません。 受けた“後”の扱い方が、すべての差になります。
【現論会から】
定期テストでは点が取れるのに模試で伸びない生徒さんは、原因を正しく見つけられれば一気に変わります。
現論会では、生徒一人ひとりの「思考のクセ」「解き方」「時間配分」を丁寧に見て、模試、入試で得点できる勉強に修正していきます。
高1・高2のうちにこの視点が身につけば、受験学年になってからの伸び方は大きく変わります。 少しでも悩んでいる方は、一度ご相談ください。
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