自分にかける言葉が集中力と行動を変える|ネガティブ自己暗示の外し方
更新日 : 2025年11月15日
受験勉強を続けていると、知らないうちに自分へ向けている言葉が、行動や集中力に影響していることがあります。これは精神論ではなく、脳の仕組みで説明できる内容です。
「暗記が苦手」「数学が難しい」「今日はあまり進まないかもしれない」 こうした言葉は必ずしも事実ではありません。しかし、脳は繰り返し受け取った情報を優先して信じる性質があります。そのため、無意識のうちに行動の妨げになってしまうことがあります。
ネガティブな言葉が行動を止める理由
脳には「扁桃体」と呼ばれる、危険や不安に敏感に反応する領域があります。否定的な言葉は、この扁桃体を刺激し「不安を避けよう」とする反応を生みます。その結果、集中力が下がったり手が止まりやすくなります。
例えば「ミスしそうだ」と思った瞬間に手が重くなるような感覚は、多くの人が経験しているはずです。心理学の研究でも、否定的な言葉を自分に向けるとパフォーマンスが低下することが示されています。
つまり、ネガティブな言葉は“事実を冷静に判断するための材料”ではなく、“集中力を落とす刺激”として働くということです。
言葉を変えると行動が変わる仕組み
言葉は、脳の「実行機能」と直結しています。同じ場面でも、どのような言葉を自分に向けるかによって行動は変わります。
「また間違えた」 ではなく、 「次は〇〇を意識しよう」
前者は停滞につながりやすく、後者は改善行動に繋がります。必要なのは前向きな気持ちを無理に作ることではありません。改善につながる言葉に置き換えることが大切です。
よくある自己暗示の例と置き換え方
①「数学は無理」→「まず〇〇の問題は確実に取る」
数学全体を否定してしまうと、すべての問題が重く感じます。具体的に取るべき部分を決めるだけで、行動の幅が広がります。
②「暗記が苦手」→「覚える順番を決めて取り組む」
暗記力そのものを否定しても前には進みません。順番・方法を整えるだけで改善できます。
③「今日は無理」→「まず20分だけやる」
やる気に依存する方法だと行動が安定しません。取りかかるハードルを下げるだけで手が動きやすくなります。
大切なのは「言葉の扱い方」
ネガティブな言葉そのものが悪いわけではありません。どんな受験生でも、不安や焦りがあるときに自然と出てくるものです。 しかし、それが行動を止めてしまうなら、扱い方を整える必要があります。
受験後半で安定して伸びる生徒は、この“言葉の向け方”が自然に整っています。だからこそ冷静に行動を積み上げることができます。
自分の言葉のクセに気づくことから始まる
・ミスしたとき、どんな言葉が頭に浮かぶか ・うまくいかなかった日に、自分をどう評価しているか ・勉強が進まないとき、どんな言葉を自分に向けているか
こうした小さな言葉の積み重ねが、毎日の行動を決めています。 受験勉強は選択の連続であり、その入口が「自分にかける言葉」です。
受験は“才能”より“扱い方”の影響が大きい
人は、かける言葉ひとつで行動の方向性が変わります。 無理に前向きにならなくても大丈夫です。 今日から少しずつ、行動に繋がる言葉に置き換えてみてください。
【現論会三宮校より】
受験生は誰でも不安や焦りを抱えています。 その中で、自分の考え方や行動を整えるのは簡単ではありません。
現論会三宮校には、神戸大学・大阪大学のコーチを中心とした 難関大の現役コーチが在籍し、計画・振り返り・行動改善を丁寧にサポートしています。
不安を抱えたまま一人で進む必要はありません。 ご希望の方は、ぜひ一度ご相談ください。
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