初見の問題への立ち向かい方|最後まで諦めない人の“思考プロセス”
更新日 : 2025年10月31日
多くの受験生が抱える恐怖。
「見たことない問題が出たらどうしよう」
しかし、初見問題が苦手なのは当然です。
なぜなら人は「答えが見えない状況」に本能的な不安を感じるから。
でも、安心してください。
初見問題を前にして思考を止めない人には、共通点があります。
■ 初見問題で焦る原因は「脳の省エネ反応」
脳は効率よく生きるために、
いつも通りのパターン=“楽できる道”を選ぼうとします。
だからこそ、見たことがない問題は
- 処理の負荷が高い
- 理解するまで時間がかかる
- 脳が「逃げたい」信号を出す
この瞬間に差がつきます。
逃げる人と、踏みとどまる人に。
勝つのは“踏みとどまり方”を知っている人です。
■ 初見問題に強い人の共通点
それは、
「考える順番」を決めている
初見問題でパニックになる人は、
思考の手がかりを持っていないから止まってしまう。
■ 初見問題と戦う3ステップ
①「何を聞かれているか」だけ先に取る
設問を読まずに本文や問題を読み進めるのはNG。
まず問題作成者の意図をキャッチ。
- 何を求めている?
- どの条件が重要?
- 最終的な形は?(数値?証明?要約?)
ゴールがわかれば、迷いが減る。
② わかる部分を繋いで、仮説を立てる
不確実な状況では
仮説を持って進むかどうかで差が出る。
特に理系は以下を常に使う:
- パターン照合(既視感探し)
- 制約条件 → 方針へ落とす
- 極端値・特殊性を試す
「当てにいく」という戦略を持つ。
③ 部分点を取りに行く|「切り分け」の技術
国公立でも私大でも、満点は不要。
必要なのは合格点を拾う力。
- 途中式は消さない
- 論理の断片を残す
- 使った法則・定義を書く
点になる形で思考を残す。
これができる人は伸び続ける。
■ 科目別「初見対応」の型
数学|部分点のスポーツ
結論:最初の条件整理が命
- 図式化(可視化)
- 既知の公式への接続
- 「差分」「対称性」「極限」を疑う
途中までの道筋が正しければ、点になる。
英語|まず「取れる情報」を取り切る
- 選択肢の差分=作者の意図
- 代名詞が指すものに線引き
- 段落ごとの役割を言語化
推測力=英語力。
国語|文章全体を「問い」中心に読む
- 問われたテーマに関係ない部分は深追いしない
- 接続語・対比・具体例に集中
感覚を封印、論理で戦う。
■ 「分からない」が来た時のメンタル術
止まったら、言語化する。
「今」→「次」へのブリッジを作る。
例:
「今:問2で止まってる → 次:問3を読む」
「今:公式が思い出せない → 次:別の解法を探す」
行動が止まらない限り、試合は終わらない。
■ 模試と過去問でしか鍛えられない能力
初見問題への対応力は
「経験値」×「回復力」
だからこそ、模試後の復習が重要。
「なぜ間違えた?」より
「どう考え直した?」を分析するのがプロ。
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■ 初見問題は“敵”ではない
初見問題は、
努力してきた人だけにチャンスをくれる問題。
最後まで考え切る人が勝つ。
結果は、諦めなかった人にだけ訪れる。
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<参考文献・出典>
Kahneman, D. (2011). Thinking, Fast and Slow.
Bjork, R. A. (2013). Desirable difficulties in learning.
Stanovich, K. (2018). Rationality and Cognitive Performance.
Cognitive Load Theory (Sweller, 1988).