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英単語帳は“完璧に覚える”ものではない|スピード×反復が最強の暗記法

更新日 : 2025年10月27日

「英単語が覚えづらい」「覚えたのに長文で訳せない」「すぐ忘れる」──。
それは努力不足ではなく、脳の仕組みに合っていない進め方の問題です。
スピード重視で“止まらずに回す”。わからなかったらすぐ次へ。
本記事では、その理由と具体的な方法を、科学的根拠実践ステップで徹底解説します。


英単語帳を“やる”とは何か:完璧主義ではなく回転主義

記憶の定着は「一度で完璧に覚える」よりも、短時間×多回数の接触で強化されます(忘却曲線・間隔反復)。
だからこそ、1語に粘らないのがコツ。
1周目での目標は「知ってる/知らない」の仕分けだけ。理解や用法の深掘りは、周回を進めながら自然に積み増すのが最短です。

大原則
① 1語で止まらない(1〜2秒判断)/② 毎日まわす(回転を切らさない)/③ 復習は間隔を空けて(Day1→Day2→Day4→1週間後)(自分に合った間隔が分かったらそっちで)
④ 発音・時には例文をセットで(音と文脈を同時に)/⑤ 参考書の指示(見開き/日割り/周回順)を基本的に尊重する


方法①:1周目は“超速”で通す(1語=1〜2秒)

1語に時間をかけるほど「できない自分」を意識し、集中が切れます。1周目はとにかく流す

  • やり方:1語=1〜2秒で「既知/未知」を判定。未知は✔をつけて即次へ
  • 目標タイム:見開き(約20〜30語)を1分以内。1冊を数日で1周。
  • ポイント:意味は“最頻訳”だけを一瞬確認。うろ覚えOK。手を止めない

「え、浅くない?」と思うかもしれませんが、浅く×速く×何度もが結局いちばん深くなります。脳は“重要なものほど繰り返し出てくる”と判断した情報を強化するからです。


方法②:2〜3周目で“再認”を固め、4周目以降で“再生”へ

記憶には「見たら思い出せる(再認)」と「見なくても出せる(再生)」の2段階があります。
単語はまず再認の壁を越え、その後に再生を狙うのが効率的です。

  • 2周目:未知マークだけを音読しながらチェック。例文は声に出して1回。他は見るだけ
  • 3周目:「英→日」だけでなく「日→英」のクイック想起を混ぜる(1語0.5〜1秒)。
  • 4周目以降:「派生語」「コロケーション(語の組み合わせ)」を確認。ここからが再生強化。

チェックの目安
・再認OK=長文での「読み」はだいぶ楽になる合図。
・再生OK=英作や要約で武器になる段階。
どちらも一気には到達しない。周回の中で自然に移行させるのが肝。


方法③:間隔反復(Spaced Repetition)で忘却を味方にする

「毎日同じページ」を繰り返すより、間隔を空けて再会うほうが定着します。もちろんこれも例です!

周回タイミング目的 / 具体策
1周目Day1超速で全体像を掴む(仕分け)。
2周目Day2未知中心に音読+例文1回。
3周目Day4「英→日」「日→英」クイック想起を加える。
4周目1週間後派生語・コロケーション確認。定着チェック。

アプリ(Anki/Mikan等)がなくても、日付を書いた付箋で同じ効果を再現できます。忘れる前に会いに行くのではなく、少し忘れ始めた頃に会いに行くのがコツ。


方法④:長文で“使える”語彙にする(文脈×用法×柔軟訳)

「知っているのに訳せない」最大の原因は、1語1訳の固定観念です。
英単語の核(core meaning)と、よく一緒に出る語(コロケーション)をセットで覚えると、長文で意味が揺れても追えるようになります。

  • 例文再利用:単語帳の例文を音読→和訳→英訳の順で回す(各1回でOK)。
  • コロケーション:make a decision / take measures / pay attention など語のペアで覚える。
  • 英英確認:時間がある日は1語だけ英英辞典で核の意味を確認(1〜2行で十分)。
  • 柔軟訳練習:日本語訳を毎回変える(例:significant=重要な/大きな/意味のある)。

長文中に出会った単語の「新しい使い方」を、帰宅後に単語帳へ逆リンク(ページ番号を書く)しておくと、語彙が辞書化していきます。


方法⑤:タイプ別に“いろんなやり方”を持つ(どれも正解)

受験生がてこずる部分は人それぞれ。単一の正解に縛られないのが合格者の共通点です。

A. 音があれば覚えやすい人(聴覚・リズム優位)

  • 1日10分、例文だけ音読ループ(意味は目で追う)。
  • 歩きながら/通学時に耳だけ復習(シャドーイングは自然と口が動く速度で)。

B. 目で見た形が残りやすい人(視覚優位)

  • 品詞で色分け(名詞=青、動詞=緑、形容詞=オレンジ)。色は意味の記号に。
  • 派生語をツリー図で一枚に書き出す(create/creative/creativityなど)。

C. 書くと安定する人(運動記憶優位)

  • 「全部書く」は非効率。未知/うろ覚えのみ1語1行で再生(タイマー使用)。
  • 英→日→英の往復1セットに限定。書くのは“出せない語”だけ。

D. すぐ飽きる/続かない人(注意維持が課題)

  • 1回5分×1日4セット。短く細切れにする(スマホの通知は切る)。
  • 「既知:未知=7:3」のページ配分にして、小さな成功感を連続させる。

方法⑥:よくある“つまずき”を先回りで解決する

つまずき1:そもそも覚えづらい

  • 原因:語源・発音・イメージの結びつきが弱い。
  • 対策:語源を1行で確認(bene=良い など)。音読+口パクで身体に刻む。

つまずき2:覚えたのに長文で出てこない

  • 原因:1語1訳の固定。コロケーション欠如。
  • 対策:例文の主語・述語・前置詞を意識して音読。語のペアで再登録。

つまずき3:日本語訳が固くて“柔らかく”訳せない

  • 原因:直訳依存。核の意味が掴めていない。
  • 対策:英英1行を読む→日本語訳を3パターン作る練習。

つまずき4:覚えても数日で忘れる

  • 原因:復習の間隔設計がない。
  • 対策:Day1→Day2→Day4→+1週の固定リズム。忘れ始めに出会う。

つまずき5:周回の途中で挫折する

  • 原因:1回の負荷が重すぎる/完璧主義。
  • 対策:1周のゴールを日割りで細分化。未達でも翌日に進む(停滞しない)。

方法⑦:参考書の“指示”を尊重しつつ、目的に合わせてアレンジ

多くの良質な単語帳は、推奨の回し方見開き設計に意図があります。
まずはその指示(見開き単位・日割り・周回順・例文の使い方)を原則尊重。そのうえで、自分の課題に合わせてアレンジします。

  • 訳が固い → 例文の日本語を3パターンで言い換え
  • 出てこない → 「日→英」のクイック想起を毎ページ2語だけ追加
  • 長文で詰まる → コロケーション欄に自分で1例追加(過去問から転記)

大切なのは設計思想を壊さない範囲での工夫。独自色を足しすぎて「別物」にしないこと。


方法⑧:仕上げは“実戦リンク”──長文・英作・要約と接続する

  • 長文:単語帳で見た語に出会ったら、単語帳ページ番号を問題文の余白にメモ→帰宅後に逆リンク。
  • 英作文:頻出抽象語(significant / impact / tendency など)を用いて1文日替わり英作。
  • 要約:本文のキーワードを単語帳で再確認し、言い換え候補を2つ作る練習。

語彙は単語帳で仕入れ、実戦で育てる。この往復で“使える語彙”に進化します。


ミニQ&A:よくある疑問に答えます

Q. BGMはアリ?
A. 歌詞付きは注意が分散しやすい。環境音や無旋律BGMなら可。

Q. 書かないと覚えられません。
A. 書くのは“出ない語だけ”。量より選別で手を守り、回転を守る。

Q. 1語に複数訳があり混乱します。
A. 核の意味→文脈で調整の順。訳語を3つ持ち、本文で最善を選ぶ練習を。


まとめ:速く、多く、何度も。思考を止めずに回す

英単語は「速く回して」「間隔をあけて」「文脈で育てる」
完璧主義をやめ、回転主義へ。
そして、単語帳の指示を土台に、自分の課題へ少しずつ最適化する。
これが、覚えづらい・使えない・忘れるをまとめて解決する現論会式の答えです。

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参考文献・出典

  • Ebbinghaus, H. (1885). Über das Gedächtnis.(忘却曲線の古典研究)
  • Cepeda, N. J., et al. (2008). Spacing effects in learning. Psychological Science.
  • Karpicke, J. D., & Roediger, H. L. (2008). The critical importance of retrieval for learning. Science.
  • Baddeley, A. (1990). Human Memory: Theory and Practice. Psychology Press.
  • Nation, I. S. P. (2001). Learning Vocabulary in Another Language. Cambridge University Press.

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