「ながら勉強」は逆効果?|マルチタスクの落とし穴と集中法
更新日 : 2025年10月25日
「音楽を聴きながら」「スマホを横に置きながら」勉強していませんか?
実はその“ながら勉強”こそが、集中力と記憶力を最も大きく奪う要因です。
この記事では、脳科学の研究をもとに「マルチタスクが学習に与える影響」と、「集中を取り戻す勉強法」を紹介します。
① 人間の脳は“同時処理”ができない
スタンフォード大学の研究(Ophir et al., 2009)では、マルチタスクを日常的に行う人は、注意の切り替えや情報整理能力が著しく低下することが分かりました。 脳は「2つのことを同時に行う」のではなく、実際は「高速でタスクを切り替えている」だけなのです。
この切り替えに使われるエネルギーは大きく、集中状態(フロー)に入るまで平均15分かかるとされています。 つまり、「通知を1回見る」だけで、集中モードに戻るまで15分失う可能性があるということ。
② 「ながら勉強」は記憶を“浅く”する
ロンドン大学の実験(2005)では、メールを確認しながら課題を行ったグループは、IQが一時的に10ポイント低下。 これは、徹夜状態と同等の集中力低下でした。 注意が分散すると、脳は情報を短期記憶にしか保持できず、長期記憶(=本当の理解)への転送が妨げられます。
「とりあえず手を動かしてるけど、頭に残らない」—— その原因は“ながら”の負荷が、無意識に脳を疲弊させているからです。
③ 集中を取り戻す「シングルタスク勉強法」
脳科学的には、「ひとつの作業を連続して行う時間」を確保することが最も効率的。 おすすめは以下の3ステップです。
- ① 勉強前にスマホを物理的に離す(別の部屋 or 封筒に入れる)
- ② 25〜50分の集中タイマーをセット(ポモドーロ・テクニックなど)
- ③ 終わったら必ず「休憩リチュアル」を取る(深呼吸・水を飲む・立ち上がる)休憩でスマホを触ったら効果が薄れます!
この「1タスク完結 → 小休憩」サイクルこそが、現論会式の集中を維持する仕組みです。
まとめ:「ながら」は頑張っているようで“非効率”
同時にこなしているようで、実は成果を分散させているのがマルチタスク。 勉強は「どれだけ長くやるか」ではなく、どれだけ深く集中できるかで決まります。 まずはスマホを離し、「一つのことに没頭する時間」を取り戻しましょう。
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