3月【新連載】科目別解説:英語編
更新日 : 2026年3月7日
さて前回に続き後編です。前半はいかがでしたでしょうか。単語、文法。もういろんな参考書で溢れて大変ですよね。現論会ではこうした方針で考えていますよ、という紹介をさせていただきました。続いて後半となる
過去問で戦うための「機能的知識」の取捨選択(後編)
前回の「単語」と「文法」に続き、今回はそれらを組み合わせて実戦的な読解力へと発展させる「解釈」と「長文ルール」について解説します。暗記した知識を「使える技術」に変えるための、より具体的なステップに踏み込みます。
- 解釈:構造把握技術の確立
単語と文法を学んでも「一文が長くなると読めない」という状態を防ぐのが、この解釈の段階です。目標は、初見の英文に対して、心内で正確にスラッシュ(意味の区切り)を入れながら、戻り読みせずに読破することです。
具体的には、以下のような英文構造のルールを「反射的に」適用できるまで訓練します。
・句と節の識別:
例えば、[The discovery that the new vaccine was effective] helped many people. という文において、that節がdiscoveryの内容を説明する同格の節であることを瞬時に見抜き、[ ]の部分全体を大きな主語(S)として捉える技術です。
・修飾関係の特定:
分詞や関係代名詞がどこにかかっているか。
The man (standing by the gate) is my uncle. のように、( )が直前の名詞を修飾していることを、記号を使って視覚的に把握する練習を繰り返します。
・音読による自動化:
構造を理解した英文を、意味の塊を意識しながら何度も音読します。これにより、頭の中に「英語の語順のまま理解する回路」が構築されます。
私自身、かつては関係代名詞が二重に出てくるような複雑な文に出会うと、パニックになって何度も読み返していました。しかし、構造把握のルールを一つずつ言語化して適用する訓練を積んだことで、今では現地の医療現場での複雑な指示も、構造として瞬時に処理できるようになっています。
- 長文:読解・解法ルールの習得
単語・文法・解釈が揃えば、一文は読めるようになります。しかし、入試は「制限時間内」に「設問に正解する」ゲームです。ここで必要になるのが、長文の論理展開を追う「読解ルール」と、設問を効率的に解く「解法ルール」です。
・読解ルール(パラグラフ・リーディング):
「However(しかし)」の後は筆者の主張が来やすい、「For example(例えば)」の前には抽象的な主張がある、といった論理展開の型を習得します。これにより、全ての文を同じ強度で読むのではなく、強弱をつけて効率的に情報を抽出できるようになります。
・解法ルール(設問形式別アプローチ):
「内容一致問題は、選択肢のキーワードを本文からスキャンする」「下線部言い換え問題は、直前直後の論理関係を確認する」など、設問のタイプごとに「どこに根拠があるか」を特定する手順を定型化します。
具体例として、内容一致問題を解く際は、以下の手順を徹底します。
- 設問の選択肢を先に読み、キーワード(固有名詞や数字など)をマークする。
- 本文を読み進めながら、キーワードが出てきた周辺を精読する。
- 本文の表現が選択肢でどう言い換えられているか(パラフレーズ)を確認する。
このように、「なんとなく」ではなく「この手順で解く」というルールを自分の中に100個未満でストックしておくことが、過去問で安定したスコアを出すための鍵となります。
過去問演習への橋渡し
これらの4段階(単語・文法・解釈・長文)が機能する状態になれば、いよいよ過去問演習のフェーズです。
過去問は単なる実力試しではなく、身につけたルールが志望校の出題形式でどう機能するかを試す「実験場」です。解けなかった時は知識が足りないのか、ルールの使い方が間違っていたのか。その分析こそが、合格への最短距離となります。
英語は、正しい手順で積み上げれば必ず結果が出る科目です。
この週末、まずは自分の一文読解や解釈に「戻り読み」がないか、客観的にチェックしてみてください!!
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