「どこへ行くか」よりも「どう生きるか」
更新日 : 2026年2月8日
私大入試の合否が判明し始め、国立二次試験への準備も佳境に入るこの時期。思い描いていた通りの結果を手にしている人もいれば、予期せぬ結果に「自分の進むべき場所はここではないのかもしれない」と、揺れ動いている人もいるかもしれません。私は、そんな不確かな状況にいるあなたに、哲学者サルトルが提唱した実存主義の考え方を贈りたいと思います。
サルトルは、人間にはあらかじめ決められた「本質(目的)」などなく、まずこの世に存在し、その後の自分の選択によって自分自身を創り上げていく存在だと説きました。これを受験に当てはめるなら、「合格した大学があなたを幸せにするのではない。あなたがその場所での生き方を選ぶことで、そこを最高の場所に変えていくのだ」ということです。私は、どの大学に行くかという「環境」以上に、あなたがそこで何を選択し、どう行動するかという「実存」こそが、あなたの人生を形作るのだと信じています。
第一志望ではない場所へ進むことになったとしても、あるいは浪人という道を選んだとしても、それは決して「妥協」や「失敗」ではありません。あなたが悩み抜いて下したその決断は、あなたという人間を形作る自由な選択です。サルトルの言葉を借りれば、私たちは「自由という刑」に処せられています。正解がないからこそ苦しい。でも、正解がないからこそ、自分の選んだ道を後から「正解」にしていく力を、私たちは皆持っているのです。
「この大学に入れたから幸せだ」という受動的な考え方を捨て、「自分が選んだこの場所で、最高の物語を創ってやる」という能動的な覚悟を持つこと。その瞬間に、あなたは環境の奴隷ではなく、人生の主導権を握る主人公になれます。私は、今のあなたが抱えている不安や葛藤さえも、自分自身の生き方を決定していくための大切なプロセスだと考えています。
どの門をくぐることになっても、そこで出会う人々や学び、経験のすべてを、あなたの意志で輝かせていってください。場所が人を創るのではなく、人が場所を創るのです。あなたが選んだその道を、あなただけの正解に変えていく強さを、私は心から応援しています。自信を持って、次のステージへの一歩を踏み出してください。
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