【保護者むけ】無条件の肯定的配慮が持つ力
更新日 : 2025年12月19日
この受験という時期において、保護者の皆様が持つ「期待」は、お子様にとって大きな推進力であると同時に、時に重圧にもなり得ます。心理学におけるカール・ロジャーズの提唱した概念に、この時期の親子の関係性の本質を考えるヒントがあると思います。
ロジャーズは、人が健全に成長するためには、「無条件の肯定的配慮」が必要であると説きました。これは、個人の価値や愛情を、その人の達成度や能力といった「条件」に依存させず、そのまま受け入れる姿勢を意味します。受験という文脈に置き換えるならば、お子様の価値が、合格という「結果」によって左右されることはない、という確信的な態度を示すことだと解釈できます。
もし、合格という条件のもとでしかお子様の努力を肯定できないと感じてしまうならば、それはお子様に「自己の価値は外部の評価に左右される」というメッセージを伝えてしまいかねません。しかし、この時期にお子様が必要としているのは、成績の良し悪しに関わらない、保護者様による存在そのものへの受容です。
この無条件の受容こそが、お子様に自己肯定感という揺るぎない内的資源を与えます。お子様が、結果への不安から解放され、ひたむきな努力に専念できる環境を創出することにつながると、子育て経験のない教育者として、私は強く考えるのです。
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