【保護者むけ】ぶつけてきたイライラを「個人的な攻撃」にしない
更新日 : 2025年12月7日
入試本番が近づくにつれて、お子さんの態度は不安定になりがちです。些細な一言に強い口調で返したり、親の存在そのものに苛立っているようなサインを見せたりすることもあるかもしれません。最も身近な存在である親に感情をぶつけられると、傷ついたり、深く悩んだりするのは、当然のことです。私も何回かひどい言葉を浴びせてしまったことがあります。
ここで一つの視点を持ってみるのはどうでしょうか。お子さんのそのイライラは、親であるあなたへの個人的な攻撃ではないという視点です。その感情は、志望校へのプレッシャーや、思うようにいかない自分自身への苛立ちが、逃げ場を求めて最も安全な場所へ、つまり家庭へ向かっているのだと考えてみるのです。
私自身、まだ子育てというものを経験したことはありませんが、多くの受験生を見てきて思うのは、彼らにとって家庭は最後の安全基地であるということです。その安全基地でさえ、自分の感情を制御できなくなっている。その状況を、親御さんが感情的に受け止めてしまうと、家庭全体が戦場になってしまい、誰も休まる場所がなくなってしまいます。
親御さんの心の守り方として、お子さんのイライラを一旦、「受験という大きなストレスが起こしている、外部の現象だ」と捉え、少しだけ距離を取ってみるのはどうでしょうか。その瞬間、言葉で問い詰めたり、反論したりせず、静かにその場を離れるという選択をしても良いかもしれません。
あなたが冷静さを保つこと。その姿勢こそが、お子さんにとって「この家だけは、自分の感情に振り回されない場所だ」という安心感を与えます。親が感情的に反応しないことで、子どもは自分の感情をぶつける場所がなくなる代わりに、自分で感情を整理する力を得ていく。その成長を信じて見守る姿勢がこの時期に最も求められるのではないでしょうか。
将来、自分が親になった時に、子どもの感情の嵐に冷静に立ち向かい、静かに受け流す包容力を持っていたい。そのために、日頃から自分の感情の波を客観的に観察する習慣を大切にしたいと、私は思います。
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