難関大受験専門塾 現論会

校舎を探す 無料受験相談

難関大受験専門塾 現論会

校舎を探す 無料受験相談

難関大受験専門塾 現論会

校舎を探す 無料受験相談

難関大受験専門塾 現論会 西宮苦楽園校

【とある日のmonologue #13】高校時代、あんなに苦手だった「古典」が今になって面白いと感じる

更新日 : 2025年10月4日

皆さんに、少し恥ずかしい告白をします。塾で国語を教えることもある私ですが、高校生の時、何を隠そう、「古典」が、大の苦手でした。

助動詞の活用、敬語の種類、歴史的仮名遣い…。正直、何が面白いのか、さっぱり分からなかった。「こんな昔の言葉、勉強して、将来何の役に立つんだ?」と、本気で思っていました。皆さんの中にも、今、まさにそう感じている科目が、一つや二つ、あるかもしれませんね。

きっかけは、一冊の”読み物”

受験のために、嫌々ながら知識を詰め込んだ古典。大学に入ってからは、すっかりその存在を忘れていました。ところが、大学生になって何年も経ったある日、ふと、本屋で手に取った一冊の本が、私の価値観を、がらりと変えてしまったんです。

それは、清少納言の「枕草子」を、現代の言葉で、エッセイのように解説した本でした。そこに描かれていたのは、退屈な暗記対象としての古典ではありません。今から1000年以上も前に、私たちと、驚くほど変わらないことで、笑ったり、悩んだり、感動したりしていた、一人の働く女性の、リアルな日常だったんです。「春はあけぼの」の、あの有名な一節も、ただの美しい情景描写ではなく、「わかる!春の朝って、なんかいいよね!」という、彼女の”つぶやき”だったと知った時の、あの衝撃。私は、完全に心を奪われてしまいました。

「知識」という”解像度”が、世界を面白くする

この時、私は、あることに気づきました。高校時代に、あれほど苦痛だった古典の知識。「る・らる」は受身・尊敬・自発・可能、とか、そういう無味乾燥に思えた知識が、大人になった今、世界を見るための”解像度”を、上げてくれているんだ、と。

高校時代の私は、いわば、画質の粗いテレビで、ぼんやりとした映像を見ていたようなものです。でも、受験勉強で得た「知識」という名のメガネをかけることで、初めて、その物語の登場人物たちの、細やかな表情や、心の動きが、くっきりと見えるようになった。そして、初めて、その世界の奥深さに、心から感動することができたんです。

「役に立たない」と思っていた知識は、決して無駄ではなかった。それは、未来の自分が、世界を、もっと面白く、もっと深く味わうための、”チケット”だったのかもしれません。

「好き嫌い」と「価値」は、別かもしれない

皆さんが今、苦手だと感じている科目。それは、もしかしたら、まだ、その世界の本当の面白さを見るための”解像度”が、足りないだけなのかもしれません。

だから、今すぐ、無理に好きになる必要はありません。「嫌い」なままでも、大丈夫です。でも、「どうせ、役に立たない」と、その世界の扉を、完全に閉じてしまうのだけは、少しもったいない気がするんです。

受験勉強で得た知識は、合否の結果に関わらず、これからのあなたの長い人生を、間違いなく、豊かにしてくれます。今は苦しいだけの暗記も、10年後、あなたの世界を、今よりも、もっと面白く、もっとカラフルに彩ってくれる”魔法のメガネ”になるかもしれない。


そんな、少しだけ未来の話を、頭の片隅に置きながら、今日の目の前の一問に向き合ってみる。それもまた、悪くないんじゃないかなと、私はそんなことを考えています。

一覧に戻る

SCHOOL BUILDING

全国に校舎を展開中

RECRUITMENT &
BUSINESS PARTNERS

現論会では、一緒に働く仲間を募集中です

無料受験相談 資料請求