【数学】「わかる」と「解ける」は全くの別物。偏差値を10上げる問題集の1問を”完璧にする”方法
更新日 : 2025年7月20日
数学の問題集を開き、間違えた問題の解説を読む。「なるほど、こうやって解くのか!理解した!」…でも、その数日後。もう一度同じ問題に挑戦すると、なぜか手が止まってしまう。
こんな経験はありませんか?
これは、数学の勉強で非常に多くの高校生が陥る、最も深刻な「落とし穴」です。そして、この「わかる(インプット)」と「解ける(アウトプット)」の間に横たわる深い溝を越えない限り、どれだけ勉強しても成績は決して上がりません。
ご安心ください。この現象は、あなたの理解力や才能の問題ではありません。単に、問題演習の「やり方」が間違っている可能性があります。
この記事では、あなたの数学の勉強を劇的に変える、たった1問を”完璧にする”ための具体的な方法論を、ステップバイステップで徹底的に解説します。
なぜ「わかるのに、解けない」現象が起きるのか?
それは、あなたが数学の勉強を「鑑賞」してしまっているからです。プロの料理番組を見て、調理工程をすべて「理解」したとしても、すぐには同じ料理を「作れない」のと同じです。「わかる」とは、他人の思考プロセスをなぞる受け身の行為。一方で「解ける」とは、自らの力でゼロから思考を組み立てる、能動的な行為。この二つは、全くの別物なのです。
解説を読んで「わかった気」になるだけの学習では、脳はアウトプットの練習を一切していないため、いざ本番になると何もできなくなってしまいます。なので重要なのは自分で1から「料理」をすることなのです。
偏差値を上げる「1問を完璧にする」5ステップ勉強法
では、どうすれば「わかる」を「解ける」に転換できるのか。問題集の1問に対して、以下の5ステップを実践してください。
Step 1: まずは自力で、脳に汗をかく
いきなり答えを見ず、最低でも5分〜10分は自分の頭で考え抜きましょう。たとえ解けなくても、この「うーん…」と悩んだ時間が、解説を読んだ時の吸収率を飛躍的に高めます。脳に問題意識という”フック”を作るのです。
Step 2: 〇✕で終わらせない「徹底的な原因分析」
答え合わせをして、間違っていたら、ここからが本番です。「計算ミスか?」「公式を忘れていたか?」だけで終わらせてはいけません。最も重要な分析は「なぜ、解法への第一歩目が思いつかなかったのか?」という着想の分析です。ここを曖昧にすると、同じ過ちを繰り返します。
Step 3: 解説を「自分の言葉で」再現する
解説を理解したら、一度、本を閉じます。そして、問題だけを見て、解答に至るまでの方針と計算のプロセスを、声に出して「自分の言葉で」誰かに説明するように再現してみましょう。これができるかどうかが、「わかったつもり」と「本当に理解した」の分岐点です。
Step 4: 「なぜ、その一手か?」解法の”第一歩目”を言語化する
ステップ3をクリアしたら、さらに深掘りします。その問題の”最も重要な一手”(例えば、補助線を引く、特定の文字で置き換えるなど)に対して、「なぜ、その一手が必要だったのか?」を言語化してください。「この形だから、微分を試す」「この条件があるから、まず図を書く」のように、解法の”トリガー”を明確にすることが、初見の問題への対応力を養います。
Step 5: 「何も見ずに完答」できるまで繰り返す
数日後、必ずもう一度、同じ問題を「何も見ないで」解いてください。スラスラと、完璧に解答を書き上げることができれば、その1問は、あなたの血肉となった証拠です。これでようやく「1問を完璧にした」と言えます。
現論会のコーチングは、この「なぜ?」を毎週問い続けます
お気づきかもしれませんが、この5ステップ、特にステップ3以降を一人で完璧に実行するのは、非常に強い意志が必要です。多くの生徒は、ステップ2の段階で自分を許し、次の問題に進んでしまいます。
私たち現論会のコーチングでは、毎週の面談で、この思考プロセスを徹底的にチェックします。私たちは「この問題、解けた?」とは聞きません。そうではなく、こう問います。
「OK、解けてるね。じゃあ、なんでこの場面でこの公式を使おうと思ったの?その発想に至った理由を説明してみて」
この「なぜ?」という問いを通じて、生徒の頭の中に「わかる」から「解ける」への橋を架けること。これこそが、現論会が提供する指導の核心であり、質の高さの証明です。
1問との向き合い方を変えれば、あなたの数学の成績は劇的に変わります。解説を「読む」だけの勉強は、もう終わりにしませんか?
まずは無料相談で、あなたが今一番悩んでいる数学の問題を、私たちと一緒に”完璧に”してみる体験をしてください。