2月の終わり、新しい旅立ちへ
更新日 : 2026年2月28日
今日で2月も終わりですね。明日からはいよいよ3月。
受験生の皆さんにとっては、二次試験が終わってから合格発表までの、なんとも言えない「宙ぶらりん」な時間が続いていると思います。
今、僕がいるオーストラリアは夏の終わりかけ。日差しは相変わらず強いんですが、朝夕にすっと吹き抜ける風に、ほんの少しだけ秋の気配を感じるようになってきました。現地の病院での実習も少しずつ本格化してきて、ネイティブの早口な英語に毎日ボコボコにされながら、なんとかしがみついている日々です。
さて、結果待ちのこの時期って、本当に落ち着かないですよね。「もしダメだったらどうしよう」「受かってたら何しよう」と、思考があっちこっちに飛んでいってしまう。
発達心理学の世界に、エリクソンという学者が提唱した「アイデンティティ(自我同一性)の確立」という有名な概念があります。青年期、つまり今の皆さんの年代における最大の心のテーマは「自分は何者なのか」を定義することだ、という理論です。
受験生にとって、この時期がこれほどまでに苦しくて不安なのは、自分の「アイデンティティ」を、志望校の合否という結果に全振りしてしまっているからなんじゃないかなって思うんです。「〇〇大学の学生になる自分」こそが自分の存在価値だ、と思い込んでしまう。当時の僕も完全にそうでした。
でも、オーストラリアという、誰も僕の出身大学も過去の成績も知らない場所にポンと放り出されてみて、痛感していることがあります。
ここでは、僕がどこの医学生かなんて誰も気にしません。目の前の患者さんにどう接するか、英語が下手でも必死にコミュニケーションを取ろうとするか。そういう「むき出しの自分」だけが評価されるんです。受験や偏差値というラベルを全部剥がされた後に残るもの、それこそが本当のアイデンティティなんだなって、この歳になってようやく少しわかってきました。
(偉そうに発達心理学なんて語っていますが、、現地のカンファレンスで急に意見を求められて頭が真っ白になり、愛想笑いで誤魔化している僕のアイデンティティは現在進行形で崩壊しかけています笑。人間、そう簡単には確立しないみたいです、、)
明日から始まる3月は、皆さんの元に一つの「結果」が届く月です。
でも、その結果はあくまで、あなたがこれから本当のアイデンティティを作っていくための「新しい舞台」が決まるだけの話。あなた自身の人間としての価値が、そこで決まるわけじゃありません。
どんな結果が出ようと、この1年、限界まで自分と向き合って戦い抜いたそのプロセス自体が、もう既に立派なあなたの「核」になっています。
だから今は、ただ深呼吸して、残り少ない冬の空気を味わいながら、果報を待ってみてください。どんな舞台が用意されていようと、あなたが主役の旅は、ここからが本当のスタートですからね。
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