【保護者むけ】子どもの『快楽』と『飽き』のメカニズム
更新日 : 2026年2月23日
うちの子、どうしてやる気がないんだろう。
勉強に集中しない、すぐにスマホに手が伸びる、何をやらせても長続きしない。新年度を前に進路や学習習慣について悩む保護者の方も多いのではないでしょうか。子どもたちのそんな行動の裏には、実は「ドーパミン」という脳の物質が深く関わっているんです。昨日に引き続きドーパミンにスポットを当てます。最近巷でよく耳にするこのドーパミン、一体どんな働きをしているのでしょうか。
ドーパミンが解き明かす「快楽」と「飽き」のメカニズム
私たちの脳には、何かを達成したり、楽しい経験をしたりすると「快感」を感じさせる報酬系という仕組みがあります。この報酬系の中心的な役割を担うのが、神経伝達物質のドーパミンです。ドーパミンが放出されると、私たちは「もっとやりたい」「また経験したい」という意欲が湧き、行動のモチベーションになります。この仕組み自体は、私たち人間が成長し、学習していく上で不可欠なものです。
しかし、現代社会には、このドーパミンを「お手軽に」大量放出させるものが溢れています。その代表が、スマホゲームやSNS、動画コンテンツです。タップひとつで瞬時に得られる「いいね」や「クリア」、視覚や聴覚を刺激する情報洪水は、脳に強烈なドーパミンラッシュをもたらします。海外での実習中、デジタルデトックスを幼少期から厳しく実践する国の子どもたちが、好奇心旺盛で集中力が高かったのが印象的でした。彼らはゲームのような即時的な報酬がない自然遊びや手を使った学びに夢中になれるんです。
飽きるのも無理はない、子どもの脳の仕組み
スマホから得られるような即時的な快楽に慣れてしまうと、どうなるでしょうか。受験勉強やスポーツの練習、読書のように、すぐに結果が出ない、地道な努力が必要な活動は、ドーパミンの放出量が少なく感じられ、「つまらない」「やる気が出ない」と感じやすくなります。子どもたちがすぐに「飽きる」のは、脳が即効性の高い快楽に慣れてしまい、長期的な目標達成に必要な「遅延報酬」への耐性が低くなっているためかもしれません。
また、子どもの脳は、大人に比べてまだ未発達です。特に、目標設定や計画、感情のコントロールを司る前頭前野は、20代半ば頃まで成長を続けると言われています。つまり、彼らが長期的な視点で物事を捉えたり、誘惑に打ち勝ったりするのが難しいのは、脳の特性上、ある意味自然なことなのです。
健全な好奇心と長期的な力を引き出すために
では、保護者として、私たちはどうすれば子どものドーパミンを上手に活用し、健全な好奇心や長期的な目標に向かう力を育めるのでしょうか。
一つは、デジタルデバイスとの賢い付き合い方です。具体的な時間制限や、家族全員でノーデバイスタイムを設けるなど、デジタルデトックスの時間を意識的に作ってみてください。スマホを単なる暇つぶしのツールではなく、探求の道具として使うルール作りも有効です。
次に、スモールステップでの達成感を味合わせること。大きな目標を細かく分け、「できた!」という小さな成功体験を積み重ねることで、脳はドーパミンを放出し、次のステップへの意欲を高めます。例えば、宿題を終えたら一緒に簡単な実験をする、図鑑で新しい発見を探すなど、知的好奇心を刺激する機会を増やすのも良いでしょう。
子どもの脳の特性を理解し、環境を整えることで、子どもたちは本来持っている、無限の可能性を引き出すことができます。焦らず、彼らの成長をサポートしていきましょう。
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