【受験生へ】心を守る「視線のバリア」の作り方
更新日 : 2026年1月13日
共通テスト本番が数日後に迫り、落ち着かない気持ちで過ごしている人も多いのではないでしょうか。試験会場という場所は、独特の緊張感に包まれています。周りの受験生が自分より頭が良さそうに見えたり、誰かがページをめくる音や鉛筆の音が妙に大きく聞こえてきたり。そんなとき、どうしても意識が外に向かってしまい、集中が途切れてしまうことがあるかもしれません。私は、そんな時こそ「自分の視線をどこに置くか」を意識することが、心を守る大きな助けになるのではないかと感じるのです。
認知心理学の考え方に「注意の資源」というものがあります。これは、私たちが一度に集中できるエネルギーの総量には限りがある、という考え方です。周囲の様子をうかがったり、他人の進み具合を気にしたりすることにそのエネルギーを使ってしまうと、本来解けるはずの問題に割くエネルギーが目減りしてしまいます。私は、本番という大切な場面でこそ、この貴重なエネルギーを100パーセント目の前の問題用紙だけに注ぎ込むための工夫が必要ではないかと思うのです。
具体的には、試験開始の合図を待つ間や、ふと集中が切れそうになったとき、意識的に「視線の範囲」を狭めてみてください。周りの景色をシャットアウトして、自分の手元や、問題冊子の表紙の一点だけを見つめる時間を数秒作るだけでも構いません。視覚から入ってくる情報を制限することで、脳の無駄遣いを防ぎ、「今、ここ」の作業だけに没入できる状態を強制的に作り出すことができるのではないでしょうか。私は、この「視線の制御」が、結果としてあなたの心に静かなバリアを張ってくれるのではないかと感じるのです。
周りの人がどんなに早くページをめくっていても、それはあなたの点数には何の関係もありません。あなたは、あなただけのペースで、目の前の一行、一問と対話すればいいのです。エネルギーの全てを、自分のペン先に集中させる。その潔い姿勢が、今まで積み上げてきた実力を最大限に引き出す鍵になるはずです。もし不安になったら、一度深く息を吐いて、自分の手元にある世界だけをじっと見つめてみてくださいね。
完璧な環境を求めるのではなく、自分の中から集中できる環境を創り出していく。その静かな強さが、本番のあなたをきっと支えてくれるのではないかと私は願っています。あと少し、あなたの持っているエネルギーを大切に、大切に、目の前の紙面に込めていってください。応援していますよ。
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