合格のための「情報遮断」という自己防衛
更新日 : 2025年11月20日
スマートフォンは、情報を得るための強力なツールですが、この受験直前期においては、あなたの集中力を奪う最大の敵にもなり得ます。特にSNSを開いた時、見知らぬ誰かの進捗情報や、「もう間に合わない」といったネガティブな言葉が意図せず目に飛び込んでくることがあります。
そうした情報に触れるたびに、あなたの心は、小さなダメージを受けています。他人の進捗と自分を比べて焦りを感じたり、不安な情報に引きずられて集中力が乱れたり。それは、あなたの貴重な学習時間を削り、心を消耗させる行為です。私はこの時期の皆さんには、「情報遮断」という自己防衛の技術を身につけてほしいと強く願います。
情報遮断とは、世の中のすべての情報から完全に切り離されることではありません。そうではなく、本当に必要な情報だけを選び取り、それ以外の情報を意識的に排除する技術です。
具体的なデジタルデトックスのアイデアをいくつか共有します。
一つは、通知を完全にオフにする時間を設定することです。スマートフォンを「ただの時計」や「音楽プレーヤー」として使う時間帯を決め、その間はすべての通知を切りましょう。通知の小さな光や振動が、あなたの思考を中断させ、集中力をリセットするきっかけになってしまうからです。
二つ目は、特定のSNSやアプリに触れる時間を、一日のうちにたった「5分だけ」と決めてしまうことです。できれば、勉強部屋ではない場所、例えば夕食後のリビングなどで、区切られた時間だけ確認し、それ以外の時間はアプリを閉じ、ログアウトしてしまうのも有効かもしれません。
三つ目は、検索する内容を選ぶことです。「〇〇大学 不合格体験記」や「模試 最悪」といったネガティブなワードの検索は、意識的に避けてください。あなたの不安を増幅させる情報からは、今すぐ距離を置くべきです。
あなたの集中力と時間は、この時期、何にも代えがたいものです。それを守り抜くための「情報遮断」は、決して逃げではありません。それは、目標達成のために最も大切なものを守る戦略的な判断です。この技術を身につけることが、あなたの合格への道を、より確かなものにしてくれると、私は強く思います。