【とある日のmonologue #24】
更新日 : 2025年11月18日
― 5分間で体と脳をリセットする ―
生徒の皆さんが、長時間机に向かっている姿を毎日見ています。勉強は頭を使う作業ですが、実は長時間座り続けることは、肉体的にも大きな負担になります。特に首、肩、そして背中。気がつくと、これらの部分がガチガチに固まってしまっているのを感じるはずです。
私自身、仕事で何時間もパソコンに向かっていると、どうしても同じ姿勢になり、集中力が続かなくなります。そんな時は無理に集中しようとせず作業を中断して、5分間のリセット時間を取ってみませんか?
私がよくやるのは、座ったままでできる簡単なストレッチとツボ押しです。
まず、両手を組んで背中を丸め、肩甲骨を外側に大きく開くストレッチ。大きなボールを抱えるようなイメージで、伸びきった背中の感覚を感じる。次に頭をゆっくりと左右に倒し首の側面をじんわりと伸ばします。この時、呼吸を止めずに、ゆっくりと息を吐ききることが大切です。これだけで、首から背中にかけての血行が良くなり、頭に新鮮な血液が送られるのを感じます。
また、ツボ押しも効果的です。私が特に気に入っているのは、首の後ろの生え際にある「天柱(てんちゅう)」や、親指と人差し指の骨が交わる場所にある「合谷(ごうこく)」です。ここを親指でじっくり押すと、目の疲れや頭の重さが、スーッと引いていくような感覚があります。これは、脳への刺激となり、集中力を再起動させる手助けをしてくれるのだと思います。
大切なのは、「休むこと」に罪悪感を持たないことです。5分間のリセットは、サボりではありません。それは、残りの時間をより効率よく集中して使うための能動的な準備です。長時間座って頑張っている自分を自分でいたわってあげる行為です。
自分の体とそのサインに耳を澄ますこと。そして疲労を翌日に持ち越さないこと。その細やかな自己管理こそが受験という長い道のりを歩き続けるための、重要な技術になるのだと私は思っています。