学校の授業は「過去問」で生まれた弱点を埋めるツール
更新日 : 2025年11月16日
この時期になると、多くの受験生が志望校の過去問演習を本格的に始めています。一方で、学校の授業の進度はまだ終わっていない単元があったり、すでに終わった単元をゆっくり復習していたりと、過去問で問われているレベルや範囲とは、どうしても乖離し始めるものです。
過去問に集中したいのに、学校の授業に時間を取られている。そう感じてしまい、「授業はもう無駄なんじゃないか」と焦りを感じてしまう人もいるかもしれません。その気持ちは、私もよく分かります。しかし、私は、その授業を「無駄な時間」として扱うのは、非常にもったいないことだと強く思います。
過去問演習を始めた今こそ、学校の授業をこれまでとは全く違う視点で捉え直す機会だと考えてみてください。
過去問は、あなたの弱点を明らかにしてくれるもので、学校の授業や教科書はその弱点を埋めるためのツールだと考えてみませんか。
例えば、過去問を解いてみて、「現代文の評論の読み方が全然分かっていない」という弱点が明らかになったとします。まさにその時、たまたま学校の授業で評論の読解について習っているとしたら、それは最高の機会です。以前なら受け身で聞いていたかもしれないその授業を、「過去問で問われた力を身につけるために、この先生の解説を盗んでやろう」という能動的な姿勢で臨むことができます。
授業の内容そのものが、自分の弱点と直接関係ない分野だったとしても、そこで得た知識や考え方は、必ずどこかで繋がります。大切なのは、授業を「義務」として受けるのではなく、「過去問が教えてくれた課題を解決するための、新しい知識の補強」と位置づけることです。
受け身で聞くのと、能動的に利用するのとでは、授業から得られる価値は天と地ほど違います。学校の授業や教科書を、自分の勉強を進めるためのツールとして、最大限に活用してください。もちろん、学校の先生の授業なんて意味ないよ、と思うかもしれません。けれどもそんな時こそ、じゃあ有効利用してやろうぜと考えを転換してみませんか?