10月最後の一日が終わろうとしています。塾の明かりを消して、がらんとした教室を一人で見渡していると、今月も本当にたくさんのことがあったなと感慨深い気持ちになります。街ではハロウィンの飾り付けが賑やかですが、この場所ではそんなこととは無関係に、ひたすらペンを走らせる音が響いていました。

生徒の皆さん、まずは、10月一ヶ月間、本当にお疲れ様でした。模試の結果に一喜一憂したり、思うように成績が伸びずに悩んだり、あるいは推薦で進路を決めた友人に、少しだけ焦りを感じたり。きっと、一人ひとりいろんな気持ちと戦っていたことと思います。それでも、毎日塾に来て机に向かい続けた。その事実だけで、本当に立派なことだと私は思います。

そして、そんな生徒たちを一番近くで支えてくださっている保護者の皆様。いつも本当にありがとうございます。お子さんの体調を気遣い、夜食を用意し、そして何より一番の理解者であろうと、日々心を配られていることと思います。その静かなサポートがなければ、生徒たちはここまで走り続けることはできません。

明日から、いよいよ11月が始まります。カレンダーを一枚めくるだけですが、この一枚はこれまでとは少しだけ、重みが違うように感じられます。私自身、この一ヶ月、生徒たち一人ひとりとこれまで以上に丁寧に向き合っていこうと、改めて気持ちを引き締めています。私にできることは特別な魔法をかけることではありません。ただ、彼らが自分の力で自信を持ってゴールテープを切れるように、その道のりを、これまでと変わらずすぐ隣で伴走し続けることだけです。

10月が終わります。みんな本当によく頑張った。そして明日からまた、新しい一日が始まる。ただそれだけのこと。そう自分に言い聞かせながら、私も静かに、11月を迎えようと思います。