自分の「ごきげん」を自分でとるということ
更新日 : 2025年10月26日
朝晩の空気が、きゅっと冷たくなってきましたね。私もクローゼットの奥から少し厚手の上着を引っ張り出してきました。一日の中で、一番長く過ごす場所の一つである勉強部屋。この部屋の空気が少しだけひんやりと感じる時間も増えてきたのではないでしょうか。
私たちはつい、気合いや根性で寒さや多少の不快さを乗り切ろうとしてしまいがちです。でもほんの少しの工夫で自分のいる場所を快適に整えてあげることは、勉強の質を高める上で、とても大切なことだと私は思います。
例えば、椅子に座っていると足元が冷えるなら、一枚ひざ掛けがあるだけで、安心感が全く違います。飲み物も、冷たいお茶から、少し温かい白湯やハーブティーに変えてみる。マグカップから立ち上る湯気を見ているだけで、少しだけ心がほぐれるような気がしませんか。
空気が乾燥してくると、喉や肌の調子も気になります。そんな時は、机の上に小さな加湿器を置いてみるのも良いかもしれません。あるいは、勉強の合間に数分だけ窓を開けて、きりっとした秋の空気を部屋の中いっぱいに取り込む。たったそれだけでも、頭がすっきりして、もう一度頑張ろうという気持ちになれたりします。
大切なのは、一つひとつのアイテムそのものではありません。「今の自分は少し冷えているな」「ちょっと乾燥が気になるな」という、自分の心や体の小さな声にきちんと気づいて、それに応えてあげるという行為そのものです。自分の「ごきげん」は自分でとってあげる。それが長い受験勉強を乗り切るための隠れたコツなのかもしれません。
自分の心と体を自分で大切にいたわってあげる。その習慣は受験という期間だけでなく、これから先の長い人生を生きていく上できっと自分を助けてくれる力になる。私も日々の忙しさの中で、つい自分のことを後回しにしてしまいがちですがそんな当たり前のことを、忘れないようにしたいなとこの季節になると思うのです。