【親子で読みたい】受験期の気まずい空気を解消!お互いのストレスを減らす、家庭内での”うまい”コミュニケーション術
更新日 : 2025年9月6日
こんにちは!塾でたくさんの生徒や保護者の方と話していると、毎年この時期になると、必ず話題にのぼるテーマがあります。それは、学力や進路のことと同じくらい…いや、もしかしたらそれ以上に、みんなの心を悩ませているかもしれない問題。
「受験期の、あの家の中の”気まずい空気”を、どうにかしたい!」
…これ、めちゃくちゃ「あるある」じゃないですか?
生徒の側からすれば、「親の期待がプレッシャーで、家にいると息が詰まる…」。
親の側からすれば、「子どもの将来が心配で、つい口うるさくなってしまう…」。
お互いに、相手を想っているはずなのに、なぜか言葉がすれ違い、家庭がピリピリした雰囲気になってしまう。僕自身も、受験生だった頃、親との会話が急に難しくなった時期がありましたし、たくさんのご家庭から、同じような相談を受けてきました。
今日は、そんな受験期特有の”気まずさ”を、少しでも解消するためのヒントを、僕なりの視点でお話ししてみたいと思います。これは、生徒のみんなにも、そして、この記事を読んでくださっているかもしれない保護者の方にも、ぜひ読んでいただけたら嬉しいです。
なぜ、すれ違いは起きる?お互いの”見ている景色”が違うから
まず、大前提として知っておいてほしいのは、この問題は「どっちが悪い」という話では全くない、ということです。じゃあ、なんで気まずくなるのか。それは、受験生の”今”と、親世代の”あの頃”とでは、見えている景色が全く違うからなんですよね。
生徒のみんなは、SNSで友達のキラキラした模試の結果を見たり、推薦で早々に合格を決める同級生がいたりと、常に周りと比較されるプレッシャーの中にいます。僕たちの頃にはなかった、新しい形のストレスですよね。
一方で、保護者の方々も、ママ友との会話や、ネット上の膨大な情報に触れる中で、「うちの子は、このままで大丈夫なんだろうか」という、昔とはまた違う形の不安と戦っています。
お互いが、それぞれの場所で、見えない敵と戦って、不安でいっぱい。だから、つい相手にトゲのある言葉を投げてしまったり、心を閉ざしてしまったりする。まずは、「ああ、相手も自分とは違う場所で、不安なんだな」って、少しだけ想像してみることが、最初のステップかもしれません。
これだけは避けたい!家庭内の”NGワード”集
ここでは、僕が生徒や保護者の方から実際に聞いた、「これを言われて、本当にキツかった…」という言葉を、少しだけ紹介します。もしかしたら、無意識に、口にしてしまっているかもしれません。
保護者の方へ:「勉強しなさい」は、逆効果の”呪文”です
これはもう、王道ですね笑。言ってしまう気持ちは、本当に痛いほど分かります。でも、生徒自身が、一番「勉強しなきゃ」って分かってるんです。分かっているのにできない自分に、一番イライラしている。そこにこの言葉をかけられると、「分かってるよ!」と反発したくなるか、「自分はダメな人間だ」と自己肯定感が下がってしまうか、どちらかの結果にしかなりません。もし声をかけるなら、「何か手伝えることある?」の一言の方が、100倍効果的だと思います。
生徒のみんなへ:「どうせ、うるさいこと言うんでしょ」という”壁”
親が何か話しかけてきた時、聞く前から「はいはい、またお説教ね」と、シャッターを下ろしていませんか?もちろん、本当にうるさい時もあると思います笑。でも、その言葉の裏には、「あなたのことが心配だ」という気持ちが隠れていることがほとんどです。一度でいいから、「なんで、今これを言うんだろう?」と、その”意図”を考えてみてください。少しだけ、冷静に話が聞けるようになるかもしれません。
家庭の”潤滑油”としての、僕たち「塾」の役割
じゃあ、どうすればいいのか。僕が思うに、家庭内で直接ぶつかるのが難しい時こそ、僕たちのような「第三者」を、うまく”潤滑油”として使ってほしいんです。
例えば、生徒が僕たちに「親が進路のことで、こう言ってきて困ってるんです」と相談してくれたら、僕たちはその子の気持ちを代弁して、保護者面談の時に「お母様のお気持ちも分かりますが、本人は今、こういう理由でこう考えているようです。少し見守ってあげませんか?」と、客観的な視点からお伝えすることができます。
逆に、保護者の方が「うちの子、最近全く家のことを話してくれなくて…」と相談してくだされば、「大丈夫ですよ、塾では元気にやってます。最近、こんなことで悩んでいるみたいなので、こういう風に声をかけてみてはどうでしょう?」と、ご家庭でのコミュニケーションのヒントをお渡しすることもできます。
親子だからこそ、言えないこと、伝わらないことって、たくさんあると思います。そんな時、家庭の外に、親子双方の”味方”になれる存在がいる。それだけで、家庭内の空気は、少しだけ風通しが良くなるんじゃないかな、と僕たちは信じています。
受験は、個人戦であると同時に、家族で乗り越えるチーム戦でもあります。でも、一番頑張っている選手(受験生)と、一番近くで応援しているサポーター(保護者)が、いつも完璧な関係でいられるわけではありません。
もし、今、少しだけ家の中が気まずいなと感じていたら、この記事が、お互いの気持ちを少しだけ理解するきっかけになったら、こんなに嬉しいことはありません。一人で、一家族だけで、抱え込まないでくださいね。