【8月最終日】この夏、何ができた?「夏休みの振り返り」で見つける、2学期からの君だけの”伸びしろ”
更新日 : 2025年8月31日
8月も、今日で終わり。机の上に積まれた、やり終えた参考書と、やり残した参考書。長いようで短かった夏休みを前に、あなたは今、どんな気持ちでいますか?
「計画通りに進められた!」という達成感でしょうか。それとも、「もっと、やれたはずなのに…」という、少しの焦りや後悔でしょうか。
もし、あなたが後者の気持ちを少しでも抱いているなら、まずお伝えしたいことがあります。その焦りや後悔は、決して無駄な感情ではありません。それは、あなたが本気で自分と向き合った証拠です。そして、その感情こそが、2学期からのあなたを、もっと強く、もっと賢くしてくれる「伸びしろ」の源泉なのです。
今日は、あなたの夏休みを点数で評価するのではなく、次への”宝物”を見つけるための、前向きな「振り返り」の方法をお話しします。
なぜ「振り返り」が”9月からの成績”を決めるのか?
夏休みの振り返りをせずに、何となく2学期に突入するのは、非常にもったいないことです。なぜなら、的確な振り返りをしないと、
- 同じ失敗を繰り返してしまうから:夏に計画が崩れた原因(例:無理な計画、集中できない環境)を分析しないままでは、2学期も同じ理由でつまずいてしまいます。
- 成長を実感できず、自信を失うから:「できなかったこと」ばかりに目が行き、夏休みの小さな成長を見過ごしてしまうと、「自分はダメだ」というネガティブな気持ちで2学期を始めることになります。
この夏40日間の経験を、未来への「教訓」に変える。そのための、簡単で、でも非常に強力なワークシートをご紹介します。
3つの質問に答えるだけ!「夏休みの振り返り」ワークシート
ノートや紙を一枚用意して、以下の3つの質問に、正直に、そして具体的に答えてみてください。
質問①:「できるようになったこと」は、どんな小さなことでも書き出す
私たちは、できなかったことばかりを記憶してしまう生き物です。まずは、意識的に「できたこと」「成長したこと」に目を向けましょう。どんなに些細なことでも構いません。
- (例)「システム英単語の1章〜5章までを完璧に覚えた」
- (例)「数学の二次関数だけは、誰にでも説明できるレベルになった」
- (例)「週に3日は、朝9時に自習室に行く習慣が作れた」
- (例)「自分の集中力が続くのは、90分が限界だと分かった」
これらは全て、あなたの貴重な「資産」です。まずは、この夏に得た資産を、一つひとつ確認し、自分自身を認めてあげることから始めましょう。
質問②:「できなかったこと」ではなく、「次にやるべきこと」と書く
次に、やり残したことに向き合います。しかし、ここでのポイントは、決してネガティブな言葉を使わないことです。「〜ができなかった」と書くのではなく、「〜を次にやる」という、前向きな「タスクリスト」に変換するのです。
- (NG例)「日本史の近代史を、全部やり残してしまった」
→ (OK例)「日本史の近代史を、9月の最優先課題にする」 - (NG例)「計画の半分しか終わらなかった」
→ (OK例)「2学期は、週単位で計画の進捗を見直す仕組みを作る」
このように言葉を変換するだけで、「反省会」は、未来への「作戦会議」に変わります。
質問③:「この夏で得た、自分だけの”学び”」は何か?
最後に、学習内容そのものではなく、あなた自身の「学習スタイル」に関する発見を書き出してみましょう。これは、2学期以降の勉強の効率を上げるための、最も重要なデータです。
- (例)「自分は、朝に思考系の数学をやり、夜に暗記系をやる方が捗ると分かった」
- (例)「友達と一緒に自習室に行くと、つい話してしまい、逆効果だと学んだ」
- (例)「参考書は、解説が詳しいものを選ばないと、結局先に進めなくなると痛感した」
その「課題」、一人で解決できますか?
さて、このワークシートが完成した時、あなたの手元には、2学期からの具体的な「やるべきこと」と「改善すべきこと」が、明確にリストアップされているはずです。それは、他の誰のものでもない、あなただけのオーダーメイドの戦略書です。
しかし、ここで最後の問いが生まれます。学校行事などで忙しくなる2学期、そのリストアップされた課題を、どうやって日々の学習に落とし込み、今度こそ計画通りに実行していくか。その具体的な計画を、一人で完璧に立てられますか?
あなたの「夏の振り返り」を、”合格への計画書”に作り変えます
もし、少しでも不安を感じたなら、ぜひ私たちに、あなたの「振り返りワークシート」を見せてください。
私たち現論会のコーチは、あなたの夏の挑戦と、そこから得られた学びを、最大限に尊重します。その上で、あなたがリストアップした「次にやるべきこと」に優先順位をつけ、忙しい2学期の中でも着実に実行できる、現実的で、かつ戦略的な学習計画へと、一緒に昇華させていきます。
夏休みの終わりは、受験勉強の終わりではありません。むしろ、ここからが本番です。あなたの夏を、最高の形で2学期に繋げるための作戦会議を、始めましょう。