前回、理系とは「世界の”なぜ？”を探求する学問」であり、数学はそのための「共通言語」であることをお話ししました。

その面白さに気づいたあなたは、きっと次の、より具体的で実践的な問いに直面しているはずです。

「では、自分はどの専門分野で、その”なぜ？”を追求し、社会に貢献したいのだろう？」

工学部、理学部、医学部、情報科学部…。この選択は、あなたの将来のキャリアを方向づける、非常に重要な戦略的決定です。この記事では、具体的な専門職から逆算した学部選びのヒントと、あなたの「得意」を本物の「技術」に昇華させるための学習計画についてお話しします。

「どう社会に貢献したいか？」から逆算する「学部・学科」選び

あなたの興味と、社会への貢献の形を結びつけることで、進むべき道が明確になります。

Case 1:「新しい”モノ”や”仕組み”を創りたい」君へ → 工学部

目指す専門職：ITエンジニア、機械・電気設計者、建築家、都市開発プランナーなど
物理や化学で学んだ世界の法則を応用し、人々の生活を豊かにする製品や、より良い社会のインフラを、その手で創造したい。そんな情熱があるなら、工学部がその夢を叶える舞台になります。

Case 2:「人の”命”や”健康”を直接救いたい」君へ → 医学部・薬学部・農学部（生命科学系）

目指す専門職：医師、薬剤師、看護師、創薬研究者、食品開発者など
生物や化学の深い知識を用いて、病気の治療や新薬の開発、食料問題の解決といった、人間の生命に直接関わる分野で貢献したい。その強い使命感は、これらの学部でこそ活かされます。

Case 3:「まだ誰も知らない”真理”を発見したい」君へ → 理学部

目指す専門職：大学や企業の研究者、データサイエンティスト、教育者など
目先の応用だけでなく、この世界のまだ解き明かされていない根源的な法則や、数学の新たな定理を発見すること自体に喜びを感じる。その純粋な探究心は、人類の知の地平を切り拓く理学部でこそ輝きます。

君の「得意」を、本物の「技術（スキル）」に昇華させるために

「自分は数学の問題を解くのが得意だ」…それは素晴らしい「才能」です。しかし、それだけではプロのエンジニアにはなれません。あなたのその「得意」という原石を、社会で通用する本物の「技術（スキル）」へと磨き上げるには、高校時代から意識的に学習の質を変えていく必要があります。

大学受験の勉強を、単なる点取りゲームで終わらせるのではなく、未来の専門職に向けた「第一歩」と位置づける。そのための研究・演習計画の立て方をご紹介します。

①「なぜ？」を深掘りする”研究”的学習

ただ問題を解くだけでなく、その背景にある原理にまで興味を広げてみましょう。例えば、あなたが情報学部を目指すなら、数学の「確率・統計」を学ぶ際に、「これは、迷惑メールのフィルタリング技術にどう応用されているんだろう？」と少しだけ調べてみる。その知的好奇心が、あなたの学びをより深く、意味のあるものに変えていきます。

②「再現性」を担保する”演習”計画

医師や技術者といった専門家は、「昨日できたけど、今日はできない」では話になりません。彼らの技術には、常に完璧な「再現性」が求められます。受験勉強も同じです。一度解けた問題を、一週間後、一ヶ月後にも、必ず自力で解き切れるようにするための、計画的な反復演習が不可欠です。これにより、あなたの「得意」は、単なる思いつきから、信頼できる「技術」へと昇華します。

君の「得意」と「夢」を繋ぐ、オーダーメイドの学習戦略

「自分の興味と、志望校の出題傾向を、どうやって日々の学習計画に落とし込めばいいんだろう？」
「受験勉強と、将来のための”研究的学習”を、どうやって両立させればいいんだろう？」

この問いに、一人で完璧な答えを出すことは極めて困難です。

私たち現論会は、あなたの志望校合格への最短ルートを示すだけではありません。あなたの「得意」なことは何か、将来どんな専門家になりたいのかを深くヒアリングし、その夢と日々の勉強が一直線に繋がるような、あなただけの学習戦略を設計します。

それは、大学受験のためだけの計画ではなく、あなたの未来のキャリアの礎を築くための、最初の事業計画書です。

無料相談では、あなたの「得意」と「夢」について、ぜひお聞かせください。それを未来の「技術」へと変えるための、具体的な学習戦略を一緒に考えましょう。

理系の”専門職”を目指すための無料戦略相談