1. 「挑戦校・実力校・安全校」のバランスを取る

併願校は偏差値や模試判定に応じて3段階に分類し、それぞれ複数校を配置するのが定石です。
– 挑戦校：第一志望と同じかやや上のレベル。合格すれば大きな跳躍。
– 実力校：現状の学力と近く、手ごたえを感じられる可能性の高い大学。
– 安全校：合格可能性が高く、「滑り止め」として確実に押さえておきたい大学。

こうした3校種の配分をうまく組むことで、リスク分散ができ、精神的な余裕も生まれます。実際、大学受験の併願戦略ではこの分類が広く使われています。

2. 入試日程・試験方式を確認する

大学ごとに試験日程が重なることがあります。特に私立大学は独自日程を採ることも多いので、出願校が「受験可能かどうか」を調べることは不可欠です。

また、試験方式（共通テスト利用型、一般選抜、推薦型など）が異なる大学を併願先にする場合は、それぞれの必要科目・配点・受験資格を確認しておく必要があります。

3. 学部・学科の違いを活用する

同じ大学でも、学部・学科によって入試難易度・科目構成が異なります。例えば、文学部と工学部では科目重視の比率が変わることもあります。併願校選びでは、こういった違いを活かして選択肢を広げることができます。

また、将来的な興味／進路希望とも照らし合わせて学科を選ぶことで、進学後の満足度を意識できます。

4. コスト・手続き・試験会場も考慮する

併願校を選ぶ際には、受験料、交通費、宿泊、出願手続きの手間など「実際に出願・受験する際の負荷」も見落とせない要素です。

また、遠方大学を併願先にするなら、移動時間や試験会場での体力・集中力の消耗を視野に入れましょう。

5. 学校説明会・個別相談で直接情報を得る

併願校を決める際、校風・学生の雰囲気・施設・教育方針などは説明会や大学見学で肌感覚をつかむことが大切です。実際、進研ゼミの調査では「併願校を決める上で最も役立った情報源」の47％が説明会・見学だというデータがあります。

大学パンフレットや入試要項だけでは分からない「空気感」「校風の相性」は、見学や説明会でしか得られない情報です。

6. 併願のメリットとデメリットを把握しておく

併願の主なメリットとしては、浪人回避、心理的安心、選択肢の確保があります。

ただし、併願を増やし過ぎると勉強の分散・負荷増・出願手続きの煩雑化といったデメリットも生じ得ます。

そのため、併願校は「メリットを最大化し、デメリットを抑える量と質」で選ぶことが重要です。

まとめ & 現論会のサポート

以上、併願校を戦略的に選ぶための６つの視点を解説しました：

• 挑戦校・実力校・安全校のバランス
• 入試日程・試験方式の確認
• 学部・学科の差異活用
• コスト・手続き・会場の実情
• 説明会・見学で得られる情報
• 併願のメリットとデメリットの把握

併願校は、ただ「滑り止めを数多く」設けることではなく、**志望校合格の可能性を最大化する戦略的選択肢**として扱うことが肝要です。