「今日は何をやるか」で迷う時間が一番もったいない
更新日 : 2025年12月27日
受験勉強をしていると、「今日は何をやろうか」と考えている時間が意外と長くなりがちです。 机には向かっているのに、参考書を眺めたり、ノートをめくったりしながら決めきれない。 結果として、勉強時間は確保しているはずなのに、思ったほど内容が進まないという状況が生まれます。 実は、この「迷っている時間」こそが、受験勉強において最も無駄になりやすい時間です。
目次
こんな人におすすめ
- 勉強時間は取っているのに進みが遅いと感じる人
- 机に向かってから勉強内容を決めている人
- 一日の終わりに「今日は何をしたのか分からない」と感じる人
- やるべきことが多すぎて整理できていない人
なぜ迷う時間が問題なのか
「少し考えてから決めたほうが効率がいいのでは」と思うかもしれません。 しかし実際には、勉強を始める前の迷いは、集中力を削る原因になります。 人は決断をするだけでエネルギーを使います。 勉強を始める前に複数の選択肢を比較し続けることで、脳はすでに疲れた状態になります。
さらに問題なのは、迷った末に決めた勉強内容に自信が持てないことです。 「本当は別のことをやるべきだったのではないか」 という考えが頭に残り、勉強中も集中が途切れやすくなります。 この状態では、同じ30分でも学習効果は大きく下がってしまいます。
迷いやすい人の思考パターン
迷いがちな人には、共通した思考パターンがあります。 一つは、「全部やらなければならない」と考えてしまうことです。 英語も数学も社会も、復習も演習も、すべてを完璧に進めようとすると、 優先順位がつけられず、結果として何から始めるか決められなくなります。
もう一つは、「その場で最適解を選ぼう」としてしまうことです。 今の気分、今日の体調、残り時間などを考慮しすぎると、 選択肢が増えすぎて判断が遅れます。 受験勉強において、毎回最適解を選ぶ必要はありません。 一定のルールで機械的に決めるほうが、結果的に安定します。
迷いが積み重なると起きること
一回の迷いは数分でも、それが毎日続くと大きな差になります。 一日15分迷えば、1週間で約2時間です。 この時間があれば、問題演習や復習を十分に進めることができます。
また、迷う習慣が続くと、「勉強を始めること自体」が億劫になります。 机に向かうたびに決断を迫られるため、心理的な負担が増えるのです。 その結果、勉強開始が遅れたり、途中で集中が切れたりする原因になります。
迷わないための具体的な対策
迷いを減らすために最も効果的なのは、 「勉強を始める前に、やることを決めておく」ことです。 前日の夜や、週の初めに、 「この時間帯はこれをやる」と決めておくだけで、 勉強開始までのハードルは大きく下がります。
完璧な計画である必要はありません。 多少ずれても構わないので、 最低限の優先順位だけを決めておくことが重要です。 「今日はこれだけはやる」と決めることで、 迷う余地そのものを減らすことができます。
また、選択肢を減らす工夫も効果的です。 参考書を何冊も机に並べるのではなく、 その日の主教材を一つに絞る。 こうした小さな工夫が、迷いを大きく減らします。
まとめ
受験勉強において最ももったいないのは、 勉強時間が足りないことではなく、 勉強を始める前に迷っている時間です。 やることを事前に決め、すぐに手を動かせる状態を作るだけで、 同じ時間でも成果は大きく変わります。
「今日は何をやるか」で悩まない仕組みを作ることは、 勉強の効率だけでなく、精神的な安定にもつながります。 迷いを減らし、安定した学習を積み重ねていきましょう。