勉強法迷子が2浪して難関大合格を勝ち取るまで
更新日 : 2024年12月13日
これは数学が超苦手だったAさんの物語です。
どうしても模試では点がとれない!
Aさんはある地方の有名進学高の生徒で、定期テストの総合成績は常に校内トップ10でした。 彼は迷うことなく東大を目指すのですが、どうしても模試ではいい成績が出ません。 特に数学は200点満点で10点とか20点というのもザラで、恥ずかしくて結果を友人や親に見せられませんでした。
彼はなんとか数学を克服するために、出来るだけたくさん問題を解いて解法パターンを覚えようとしました。数学の出来の悪さを「暗記でカバー」しようとしたのです。
チャート式は、ほとんどの問題が自力では最後まで解けませんでしたので、10分ほど考えても分からない問題はすぐに答えを見て理解し(理解したつもりになり)、答案を何度も紙に書いて丸暗記しました。皆そのように勉強していると思って、自分のやり方を露ほども疑いませんでした。
定期テストではこの方法でなんとかなりましたが模試や入試本番では全く役に立ちませんでした。数学がダメダメだったので、東大入試本番は英語や理科などの数学以外の、あまり差がつかない科目で得点するしかなく、当然合格最低点狙いでした。
彼は東大受験に2年続けて失敗しました。足を引っ張ったのは明らかに数学でした。2浪目は予備校に行かず自宅浪人します。 落ちた年と同じことをやっていても受かる気がしなかったのです。でもその勉強法を具体的にどのように改善したらいいか、さっぱり分かりませんでした。彼は勉強法迷子になっていたのです。
教えを請う~転機
どうしても数学をなんとかしたかった彼は、ひと足先に東大生になった高校の元同級生(ちょっと嫌なヤツだけど数学は神みたいにデキるヤツ)を東京に訪ね、恥を忍んで数学の勉強法を尋ねます。
その元同級生曰く、「君は点と直線の距離の公式を何通りの方法で証明できる?」と。 彼はその公式の証明方法はおろか、その公式がどんな形だったかも曖昧なことに気付かされ、顔から火が出るような恥ずかしい気持ちでその場を後にしたと言います。肝心の勉強法はナニも聞けず仕舞いでした。いや親切に話してくれたようにも思いますが、Aさんは恥ずかしくて全く頭に入らなかったのです。
翌日彼は、とりあえず押し入れで埃をかぶっていた、数学の教科書を引っ張り出してきてじっくり読み直してみました。 教科書に書いてあることなんか、すべて完璧に分かっているつもりでしたが・・・驚くべきことに、理解していないことや理解が曖昧なことだらけで愕然とさせられました。
これじゃあ「2浪するよな」と。
土台づくり~解ける喜び
まず彼は教科書に書いてある言葉の定義、公式や定理をあらためて完璧に理解して覚えるようにしました。言葉の定義を完璧に思い出せない時は戻り、また進んでは戻りしました。また教科書の章末問題を絶対に途中で答えを見ずに自力で解くと心に決めて実行しました。
こんな数学の土台作りに彼は3カ月かけました。
その3カ月は国語も英語も理科も完全に放置、数学だけに全集中しました。一日15時間以上、数学だけやりました。 たかが教科書の章末問題を解くのに3日も4日も考え抜くこともありましたが、徐々に問題を解くスピードが上がっていくのがわかりました。
複数の解き方を試し解法を「味わう余裕」も徐々に出てきました。数学の問題が解けるのが嬉しく、自宅浪人というドツボな日々なのに、毎日が楽しくさえ感じられたそうです。
数学ⅠからⅢまですべての教科書を1周した時、2周する必要はないと思ったそうです。教科書に書いてあることなら全部自力で証明できる自信があり、完璧に理解していたので絶対に忘れない自信もありました。
次に過去に受験した模試の問題を全部引っ張りだしてきて、あらためて解き直してみました。これで減点される筈がないと思えるほどの完成度に答案を仕上げるまで絶対に答えを見ませんでした。不合格だった2年分の数学の問題も、完成度の高い答案を作ることにこだわって解き切りました。
基礎を固めてキッチリ取り組めば、解けない問題など一つもないことが分かって自信を深めたと言います。
ようやく灯りが見えた
時が過ぎ、秋になって受けた河合塾の東大入試オープンでは数学が満点!総合点も300点を大きく超え(440満点)初のA判定!成績優秀者にも堂々名前が載りました。あれだけ数学がダメだった勉強法迷子がたった半年ほどで成績優秀者に。東大入試本番の数学も全問完答の満点狙いに目標を変えました。
数学が得点源になったのでもう落ちる気がしませんでした。翌年の春、彼はずいぶん回り道をしましたが、東大にみごと合格しました。数学は6問中6問全部完答!満点でした。
彼曰く、「1浪までの僕がやっていたのは、数学の勉強じゃなかった。あれは日本史や英語と同じただの暗記で、数学としては頭を全然使っていなかった。知っている定理や解法を駆使してトコトン考え抜いて、最後まで解き切ることが数学の勉強だと2浪して初めて知りました!」と。
まとめ
- 数学の場合、解法の丸暗記や「理解したつもり」は難関大入試の本番ではほとんど役に立たない
- 数学は『基礎を極める』ことこそが最優先かつ最重要な勉強。演習量はそれほど重要ではない
- 各種チャート式は良い参考書だが、数学が苦手な人が取り組むには、収録問題数があまりにも多過ぎ、勉強が雑になる弊害が計り知れないほど大きい
- 数学は手あたり次第に問題を解くのではなく、良問(≠難問)にじっくり取り組むのが王道で正道!一見遠回りだがこれが最も近道
- 正しい勉強のやり方を選べば遠回りせずに成果を出せる!間違ったやり方を選べば大事な青春の時間を無駄にする
- 数学がデキルと受験勉強が楽。自己肯定感もアップ!!
Aさんの物語、いかがでしたか?少し極端な例だったかもしれませんが、勉強法によっていかに大きな差がつくか分かっていただけたでしょう。
数学に限らず、また東大に限らず、受験勉強は「正しいやり方」を選ぶかどうかで成果が激変します。Aさんは間違ったやり方で2年を失い、正しいやり方に変えて半年足らずで結果を出しました。
この物語で最も重要なことは何だと思いますか?それはAさんが・・・
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