【藤沢校】英語リスニング、聞けない原因はどこにある?
更新日 : 2025年11月1日
リスニングの苦手意識をなくすための、根本的な考え方と対策
「リスニングが全然できない」「音が速くて聞き取れない」と言う受験生は多い。
けれど、本当に“聞けていない”のか。
まずはその前提から見直した方がいい。
1. 聞けないのではなく、知らない
リスニングができないと言う人の多くは、実は「音」ではなく「単語」でつまずいている。
聞こえた音を頭の中で処理できないのは、その単語や表現を知らないからだ。
例えば
・“consequence”
・“persuade”
・“instead of”
このあたりの単語が出てきた時に、意味が分からない、もしくは見たことがあってもパッと出てこないなら、
それはリスニング以前の問題であり、語彙不足だ。
つまり、読めないものは聞けない。
耳から入る前に、頭の中に単語の意味と形が入っていないと、音が何を言っているのか認識できない。
2. 読めるのに聞けない人は、発音の知識が抜けている
単語はわかっているのに聞けない。
その場合、原因は「音のつながり」にある。
英語では、文の中で単語同士が滑らかに連結する。
この「リエゾン(音の連結)」と「リダクション(音の省略)」が理解できていないと、
知っている単語でも別の言葉に聞こえる。
例えば
・get it → ゲリッ
・want to → ワナ
・going to → ゴナ
こういったつながりの感覚を、読解中心の勉強ではほとんど身につけられない。
このタイプの人は、まず「音の変化パターン」を知るところから始めよう。
3. 聞けない箇所を具体的に分析する
「何が聞けていないのか」を明確にしない限り、リスニング力は上がらない。
おすすめは、スクリプト付きの音源を使った反復練習だ。
- まずは1回通して聞く(聞き取れない部分をメモ)
- スクリプトを見て、聞けなかった箇所を確認する
- その箇所を発音・音声変化・語彙のどれが原因かに分ける
- 同じ音声をもう一度聞き直す
この4ステップを繰り返すと、自分が「聞けていない理由」がはっきりする。
そして、その原因別に対策をすれば無駄がない。
4. 原因別の対策法
・語彙不足 → 単語帳を“音付き”で使う。意味だけでなく、発音も一緒に覚える。
・発音の理解不足 → シャドーイングとディクテーションを交互に練習する。
・スピード対応 → 一度ゆっくりの音声を聞いて内容を理解した後、同じ音声を倍速で聞く。
ポイントは、漫然と“リスニング教材を聞く”のではなく、
自分の弱点のタイプに合わせた練習をすること。
5. リスニングは「耳」ではなく「頭」で聞く
リスニング力は、耳の良さではなく「処理の速さ」で決まる。
単語の意味、音のつながり、文の構造。
これらを瞬時に整理できるようにするには、音読とシャドーイングを組み合わせた訓練が最も効果的だ。
毎日10分でいい。
英文を読んで、声に出して、聞いて、再現する。
この習慣が積み重なれば、数週間で“音の壁”は確実に薄くなる。
リスニングは、感覚ではなく構造で攻略できる科目だ。
聞こえないと感じた瞬間こそ、「何が聞こえていないのか」を突き詰めてほしい。
その分析力こそ、最終的にはリーディングにも文法にもつながっていく。
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