百年戦争【世界史】
更新日 : 2025年9月5日

百年戦争(1337年〜1453年)は、フランス王位継承をめぐるイングランドとフランスの戦争で、実際には100年以上にわたり断続的に続いた複数の戦役の総称です。以下に整理します。
背景
- フランス王家カペー朝が断絶(1328年)
→ イングランド王エドワード3世(フランス王家の血を引く)がフランス王位を主張。 - フランスはヴァロワ家のフィリップ6世を即位させたため、王位継承権をめぐって両国が対立。
- さらに、羊毛交易をめぐる経済摩擦や、アキテーヌ地方(フランス南西部)をめぐる領土争いも戦争の火種。
主な戦いと展開
前期(エドワード戦争)
- クレシーの戦い(1346年):イングランドの長弓隊が活躍、フランス騎士軍を圧倒。
- カレー陥落(1347年):英仏間の重要な拠点となる。
- ポワティエの戦い(1356年):フランス王ジャン2世が捕虜に。
中期(ランカスター戦争)
- 一時休戦の後、再び戦闘が再開。
- イングランドはフランス北部を広く支配するが、次第にフランスの抵抗が強まる。
後期(シャルル7世とジャンヌ・ダルクの時代)
- アジャンクールの戦い(1415年):再びイングランド(ヘンリー5世)が大勝。
- トロワ条約(1420年)でイングランド王がフランス王位継承者と認められる。
- しかし、1429年、ジャンヌ・ダルクが登場しオルレアン解放に成功。フランスの士気が一気に回復。
- フランス王シャルル7世の下で軍制改革(常備軍の創設、大砲の導入)が進み、次第にイングランド軍を駆逐。
- 1453年カスティヨンの戦いでフランスが勝利し、戦争は終結。
結果と影響
- フランス
- ほぼ全土を回復(カレーを除く)。
- 王権が強化され、中央集権化の基盤が築かれた。
- イングランド
- フランス本土の領地をほぼ失い、国内は薔薇戦争(1455〜1485)へ突入。
- 社会的影響
- 長弓や火砲の普及により騎士階級の衰退。
- 戦乱・ペストにより人口激減、封建制の崩壊が進む。
- 精神的影響
- フランスではジャンヌ・ダルクが国民的英雄となり、国民意識の芽生えにつながった。
👉 簡単にまとめると、百年戦争は「王位継承問題+領土紛争+経済利害」が絡み合った戦争で、結果的に フランスの国民国家化 と イングランドの大陸撤退 をもたらしました。
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