北方領土問題【日本史近現代】
更新日 : 2025年8月16日

北方領土問題は、日本とロシア(旧ソ連)の間で続く領土をめぐる未解決の外交問題で、北海道の北東に位置する4つの島(択捉島・国後島・色丹島・歯舞群島)の帰属が争点です。
以下、経緯と現状を整理します。
1. 北方領土とは
- 択捉島(えとろふとう)
- 国後島(くなしりとう)
- 色丹島(しこたんとう)
- 歯舞群島(はぼまいぐんとう)(小さな島々の集合)
日本ではこれらを「北方領土」と呼び、ロシアでは「南クリル諸島」の一部としています。
2. 歴史的経緯
年代 | 出来事 |
---|---|
1855年 | 日露和親条約で択捉島と国後島の間を国境と定め、色丹島・歯舞群島は日本領に。 |
1875年 | 樺太・千島交換条約で日本は樺太を放棄し、千島列島全島(国後島以北)を得る。 |
1945年8月 | 第二次世界大戦末期、ソ連が日ソ中立条約を破って対日参戦。千島列島・北方四島を占領。 |
1951年 | サンフランシスコ平和条約で日本は千島列島を放棄。ただし北方四島は千島列島に含まれないというのが日本の立場。ソ連は条約に署名せず。 |
1956年 | 日ソ共同宣言で、平和条約締結後に色丹島と歯舞群島を日本へ引き渡すことで合意。ただし択捉・国後は未解決。 |
冷戦期~現代 | 領土交渉は断続的に行われるが進展せず。 |
3. 日本とロシアの立場
日本の主張
- 北方四島は、歴史的にも国際法的にも日本固有の領土。
- サンフランシスコ平和条約で放棄した「千島列島」に含まれない。
ロシアの主張
- 北方四島は第二次世界大戦の結果としてソ連に帰属。
- サンフランシスコ平和条約で日本は千島列島を放棄したと解釈(ただしロシアは条約に未署名)。
- 戦後の国際秩序の変更は不可逆。
4. 現状と課題
- ロシアは北方四島を実効支配しており、軍事基地化やインフラ整備も進めている。
- 日本はロシアと平和条約を締結していない。
- 近年、ウクライナ侵攻後の日露関係悪化により交渉はほぼ凍結状態。
5. 北方領土の日
- 日本では2月7日が「北方領土の日」に制定されており、啓発活動が行われています。
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