アルバニアの歴史【世界史】
更新日 : 2025年10月21日

アルバニアの歴史は、バルカン半島の複雑な民族・宗教・地政学的背景の中で展開してきた非常に興味深いものです。大まかな流れを整理すると次の通りです。
古代〜中世
- イリュリア人の時代(紀元前)
古代アルバニア地域にはイリュリア人が住んでおり、ギリシアやローマの影響を受けつつ独自の文化を築きました。 - ローマ帝国支配(紀元前2世紀〜)
ローマ帝国に征服され、インフラ整備(道路・都市)やキリスト教の伝来が進みました。 - ビザンツ帝国・スラヴ人の影響(中世)
東ローマ帝国領となり、後にスラヴ人の移住やブルガリア帝国の支配を受けるなど、多様な文化が混じり合いました。
オスマン帝国時代(15世紀〜20世紀初頭)
- スカンデルベグの抵抗(15世紀)
アルバニアの英雄スカンデルベグは、オスマン帝国に抵抗し、キリスト教世界の「最後の砦」として戦いました。 - オスマン統治下の数百年
多くのアルバニア人がイスラム教へ改宗し、バルカンの中でもイスラム文化の強い地域となりました。
独立と王国(20世紀初頭)
- 1912年 独立宣言
第一次バルカン戦争中、アルバニアはオスマン帝国から独立を宣言。 - 列強の干渉と不安定な国家形成
周辺諸国(セルビア、ギリシャ、モンテネグロ)との対立や列強の思惑に翻弄されました。 - 1928年 ゾグー1世の即位
王国として独立を保ちましたが、イタリアの影響が強まりました。
第二次世界大戦と共産主義
- イタリア・ドイツの占領
戦時中、イタリアやナチス・ドイツに占領されました。 - 共産党政権(1946〜1991)
エンヴェル・ホッジャ率いる共産主義政権が誕生。ソ連や中国と関係を持ちながらも、やがて孤立主義を貫きました。
→ 「ヨーロッパ最後のスターリン主義国家」とも呼ばれるほど閉鎖的でした。
現代アルバニア(1991〜)
- 共産主義崩壊と民主化
1991年に一党独裁が崩壊し、民主化が始まりました。 - 経済危機と混乱(1990年代)
ピラミッド詐欺事件(1997年)で国家が混乱し、無政府状態に陥ったこともありました。 - 国際的統合へ
NATOに2009年加盟、EU加盟候補国として西欧との結びつきを強めています。
まとめ
アルバニアは、
- 古代イリュリアの伝統
- ビザンツ・オスマンの宗教文化の融合
- スカンデルベグの独立闘争
- 20世紀の王制・共産主義独裁・民主化の激動
といった要素を経て、現在は欧州統合を目指す小国として歩んでいます。
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