ムッソリーニ【世界史近現代】
更新日 : 2025年10月8日

ベニート・ムッソリーニ(Benito Mussolini, 1883–1945)は、イタリアの政治家・独裁者で、1922年から1943年にかけてイタリア王国の首相として実権を握り、ファシズム体制を築いた人物です。
生い立ちと台頭
- 1883年、イタリア中部エミリア=ロマーニャ地方に生まれる。父は社会主義的思想を持つ鍛冶屋。
- 若い頃は教師やジャーナリストをしながら社会主義運動に参加。
- 第一次世界大戦中に転じてイタリア参戦を支持し、民族主義的立場にシフト。
ファシズム運動と権力掌握
- 1919年、「戦闘者ファッシ(後のファシスト党)」を結成。
- 1922年、「ローマ進軍」で国王ヴィットーリオ・エマヌエーレ3世に首相任命を迫り、政権を掌握。
- 議会制民主主義を形骸化し、秘密警察や検閲を通じて反対派を弾圧。独裁体制を確立。
政治と外交
- 経済政策は「コーポラティズム」と呼ばれる国家と労使団体の統合体制を志向。
- バチカンと1929年に「ラテラノ条約」を締結し、教皇庁と和解。
- 初期は安定したが、経済的には行き詰まりを見せた。
第二次世界大戦と失脚
- ヒトラーのナチス・ドイツと同盟し、枢軸国を形成。
- エチオピア侵攻(1935)、スペイン内戦介入などで国際的孤立。
- 第二次世界大戦ではドイツに従属的立場となり、戦局悪化。
- 1943年、連合国がシチリアに上陸すると国王に解任・逮捕される。
- ドイツ軍に救出され「イタリア社会共和国」(北イタリアの傀儡政権)を樹立。
最期
- 1945年4月、スイスへ逃亡を試みるがパルチザンに捕らえられ、処刑。
- 遺体はミラノに逆さ吊りにされ、ファシズムの象徴的な終焉となった。
歴史的評価
- 「ファシズム」という言葉そのものの生みの親であり、20世紀の全体主義の象徴。
- 国内では治安やインフラ整備に一定の成果を残したが、対外戦争と独裁が国を破滅へ導いた。
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